おベテの暇つぶしの道具に使われ、世間の役立たずどころかノロマ扱いでしかない、診断士Ⅳ固有の電卓パチパチ勉。その真逆で「Ⅳ」CVP~NPVを猫でも得意化するのが、今回のGW特集5回シリーズ「マンガでわかる管理会計」です。

K事例Ⅳ

【R3「財務」100点解説速報】易化の理由と「Ⅳ」対応

R3「財務」易化の理由と「Ⅳ」対応

易化で噂のR3「財務」。試しに問題もらって解いたら100点取れた。

うん。過去問10数年分の答を覚えた評論ベテでも、100点取るのは稀
ではなぜこう易化し、すると今年の「Ⅳ」作問がどう進化? 目先のスコアの一喜一憂などより、ミライを当てる解き方の'解説速報'をどうぞ。

R3「財務」100点解説速報【易化の理由と「Ⅳ」対応】

★★:「事例Ⅳ」対策上、マストで解く問題
★:〃、解いておくのがベストな問題

計算問題 分数パターン

★★R3第10問経営分析 (1)予想B (2)予想Cランク
「Ⅳ」経営分析の練習用に、解き直しを。

計算問題 タイムテーブルパターン

★R3第3問減価償却・除却損 予想Bランク
減価償却が定率法になる時は、ミスがないように検算を。
★★R3第19問 投資案の選択(NPVとPI) 予想Bランク

収益性指数=Purchase Index法です。今年は出ませんが、「Ⅳ」出題可能性も。

★R3第21問企業財務論 予想Dランク

事例Ⅳの穴論点、企業価値&配当割引モデル(定率成長)からの出題。当サイトも選択肢がないと正解できません。興味がある方は細かく復習を。

計算問題 ボックスパターン

R3第7問 個別原価計算 予想Bランク
簿記2級・個別原価計算の基本問題です。「Ⅳ」では出ないので、苦手な方はパスOK。

R3第8問 標準原価計算(差異分析) 予想Bランク
簿記2級の基本定番問題。ボックス図を描いて処理しますが、「Ⅳ」でそのままは出ないので、苦手な方はパスでOK。

R3第13問 現金勘定(資金繰り表) 予想Cランク
簿記3級の入門問題。これを発展させると「Ⅳ」出題可能性のある'資金繰り表'になりますが、このレベルなら簿記の勘定・仕訳を書ければOK。

R3第15問 ★WACC 予想Cランク

計算がやや煩雑ですが、選択肢があるので大丈夫でしょう。

R3第18問 ★★予測税引後CF 予想Bランク

当サイトは簿記で教わる'税引後CIFボックス'で図示しますが、簿記未習の方へのウケはよくない。自分流のやり方で構いません。

計算問題 グラフパターン

R3第23問 プットオプション 予想Cランク
正解(エ)
プットオプションの売りを訊かれることはまずないため、慌ててドボンした方は要注意。
グラフ+理論で簡単に解けるので、「Ⅳ」で60点を取りたければ、今の学習スタイル(答を覚えてしまう)をイチから見直します。

②目的語(用語入れ替え)

R3第1問BS・PL作成 予想Bランク
×→○
×ア控除←売上を減額すること(戻り・値引・割戻)
×イ値引←「負ける」こと。売上を減額
○ウ売上(営業外費用)
×エ割戻←リベートのこと。売上を減額
値引・割引・割戻は、俗に’売上三兄弟’と呼び、簿記の頻出論点です。

R3第2問BS・PL作成 予想Bランク

×→○
×アA支店 / B支店←貸借が逆
○イB支店/A支店
×ウ買掛金 / 当座預金←支店勘定を使っていない
×エ現金 / 買掛金←〃。これは買掛を回収した仕訳
例年難問が多い本支店勘定にしては、驚くほどの易問。今年の易化の代表例です。

R3第4問会計規則 予想Cランク

×→○
×ア(自己創設のれん)取得原価となる計上は認められない
×イ5年会計は20年、税務上は5年
×エ(負ののれん)特別損失特別利益
R2「Ⅳ」サプライズ作問からの再出題。エを選んだ方は相当なうっかりさんで、×損失→○利益です。

R3第5問会計規則 予想Cランク

×→○
×ア貸倒引当金←評価性引当金
○イ修繕引当金←非債務性引当金
×ウ商品保証引当金←債務性引当金
×エ退職給付引当金←債務性引当金
ヒサイムセイ引当金? 初見の用語に慌てず、なんとなく正解○イを選んだ方は自信を持ってOK。「2次」ではこのなんとなく当てる語感がスコアの差になります。

★R3第9問CF作成 予想Bランク

×→○
○ア売掛金の減少←営業CFの+増加
×イ仕入債務の減少←営業CFの△減少
×ウ棚卸資産の増加←営業CFの△減少
×エ長期借入金の減少←財務CFの+改善
CF計算書のド定番問題です。

R3第11問原価計算 予想Cランク

×→○
×ア役務原価←PL項目は×
×イ役務収益←PL項目は×
×ウ仕入←PL項目は×
○エ仕掛品←原価計算の基礎知識
原価計算が既習の方なら○エ一択に。費用収益対応の原則により、費用⇔売上を対応させるのでアイウは×です。

R3第12問 損益分岐点分析 予想Cランク

×→○
×ア損益分岐点比率の逆数1-損益分岐点比率
×イ変動費率限界利益率
○ウ(正解)
×エ損益分岐点売上高に目標利益を加算(固定費+目標利益)を限界利益率で除算
ド定番CVPの知識問題です。やや細かいひっかけなので、誤答しても間違い箇所を覚え直せばOK。

R3第14問 資金調達 予想Bランク

×→○
×ア直接金融に分類資金調達の効果はない
×ウ間接直接
×エ負債に計上されるので間接金融負債・純資産の区分にかかわらず直接金融
定番の理論問題です。

R3第17問企業財務論 予想Cランク

×→○
×ア生じない
低下
一般に割高
上昇
×ウ影響を受けない(信用リスクにより)上昇する
×エ存在する存在しない
MM理論は結論だけ覚えて当てます。最適資本構成が「Ⅳ」に出るのは、まだもう少し先でしょう。

R3第20問 市場ポートフォリオ・効率的フロンティア 予想Cランク

×→○
×ア安全資産より期待収益率の高い同一リスクで低リターンの部分を除いた
×ウ最小最も妥当
×エ与える与えない
いつもの図があれば瞬殺ですが、文章題では理解度が問われます。

③述語(結論あべこべ)

R3第16問企業財務論 予想Bランク
×→○
×ア純資産が減少する
下落
1株当たり純利益が増加
上昇
×イしなければならないする定めはない
×ウ自己資本株式の取得価額
×アイは結論あべこべ、×ウは目的語入れ替えです。
R3第22問 株式指標 (1)予想A (2)予想Cランク

(設問1)AB
○ア加重平均資本コストDCF
×イ加重平均資本コスト IRR
×ウ自己資本コストDCF
×エ自己資本コスト IRR
○ア一択です
(設問2)CDE
×アファンダメンタルEPSBPS
×イファンダメンタル PERPER
×ウマルチプルEPS BPS
○エマルチプルPER PER
DEは決まるので、イエの2択に絞ればOK。

今日のまとめ:では「Ⅳ」にどう対応?

Q
A
Q
「法務」「情報」W難化の噂が流れていますが・・。
A

そりゃ、初日の4科目が点を取らせすぎ。
本来の「2次受験者数の調整機能」を考えれば、受験者数が足りない時は得点調整が入ります。「皿回し」なんて舐めたお勉強をしていない限り420点にはお釣りがくるので、最後の「中小」43マークをきちんと塗りつぶしせば、まずはいったん大丈夫。

今年は「財務」が易で、「法務」が難。このような変化リスクへの備えとは、①科目分散ポートフォリオ ②500点超えを目指す余力スラック。この2つに尽きます。

「財務」解かせりゃ100点で、解説させれば翌日中。こりゃ噂の経営分析カンファを見逃す手はねぇな。

今年の「Ⅳ」は当たる→当てる。計算から理論重視へのシフトが確実に
デジタル時代の診断士に求める「財務・会計」スキルとは、難しいことも簡単に説明できること。全痴低ノウ?イケカコ? あんなヘタレは一切不要です。(100字)

※当記事は、試験問題発表前の速報版。設問入りの解説記事を8/24(火)リリース予定です。


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ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

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