おベテの暇つぶしの道具に使われ、世間の役立たずどころかノロマ扱いでしかない、診断士Ⅳ固有の電卓パチパチ勉。その真逆で「Ⅳ」CVP~NPVを猫でも得意化するのが、今回のGW特集5回シリーズ「マンガでわかる管理会計」です。

K事例Ⅳ

【基礎から理論でCVP】爆益CVPで多年度ループ

多年度ループ最大の原因は、
「事例Ⅳ」のとりこぼし。

合格努力・実力も十分なのに、なぜか220~239点のスコアが続く「多年度ループ」。もしそのループからの脱出を考えるなら、

①「事例Ⅳ」は60点なら誰でも取れると割り切る。
②毎日コツコツ、1日1問の古い悪癖を捨てる。

診断士に限らず、会計士・税理士など会計資格の出題側が抱える課題は、過去問の解き方ばかり覚える学習が横行し、初見の捻りにからっきしなこと。そこで出題を工夫し、「過去問の解き方を覚える勉強はダメ」とメッセージを発します。

では「過去問の解き方を暗記した方を8割落とす」出題心理と手口とは? 具体例で探ります。

【爆益CVPの心理戦】多年度ループと脱出法

1⃣誤答にさせる出題テクニック~H30「Ⅳ」第3問 爆益トラップ

「1次」誤答選択肢は、正解を作ってからどこかを変える。
「2次」トラップとは、正しく作ってからどこかを省略。

しょぼいスクールの指導が過去問に偏重した結果、出題側はどんなトラップを仕掛けるか。正答率10%未満とされる昨年の爆益CVP問題を使って考えます。

当問の解き方、考え方はEBA江口先生解説を参照

あれだけ勉強したCVPで9割をドボンさせた当問。実は設問から省略された2か所を補うと、テキストレベルの易問に。ずばり、ドン。

実際解くと分かるのは(エクセル参照)、省略された2か所を補うとごく基本のCVPに。ところが2次スクールや市販ノウハウ本に解説させると、恐らく理解不能なクッソ難しい説明に。要は教え方をわかってない。

なおEBA江口先生は「外注費=変動費とその場で解釈せよ」としていますが、これは間違い。「Ⅳ」計算問題(や経理実務)とは、頭で考えるのでなく、手を動かして体で覚えないと間に合いません。とにかく「Ⅳ」は小難しくせず、素早く解く。間違えたら、その後で直せばOKです。

2⃣爆益CVPの心理戦

間違えたら、その後に直す? それじゃ試験対策にならないし、なにより「過去問の答えを覚える」のと変わらないぞ!

違うよ。例年の傾向上、「Ⅳ」はトラップありと誰もが構えます。ところが、

①売上高を当期PLから見つけて安心させた所で、
②外注費「単価」を省略して本命の爆益トラップ。

この「計算条件の読み取り違い」は検算しても気づきません。だから初回の読み取り(ファーストインプレッション)でダブルトラップを見抜かないと、(設問1)はドボン。しかしここを当てる1割の方なら250点、260点と突き抜けてくるので、この+10点は合否に実質影響しないダミー問題と判断できる。

このような出題心理を知る(講師に教わる)と、「Ⅳ」は小難しくせず、素早く解けます。

今日のまとめ

合格実力があるのになぜ多年度化し、ループに一度ハマるとなぜ卒業しにくいか。

それは「過去問の解き方を覚える」受験者の増加は最低限に抑えたい。そんな出題心理を①世のスクールは隠したい ②そこらのサークルでは気づかないから。そして「Ⅳ」計算とは体で覚えるものなので、60点を一度取れたら1~2ヵ月休んでも実力は下がりません。

ムキにならず、一度リセットしてみては。

まず一番手っ取り早く、今までの誤った「Ⅳ」の学習スタイルから捨てようか?

■■ここからテンプレ■■

ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

-K事例Ⅳ

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