毎年問われるNPVで、なぜ点差がつくの?
A:一言で言えば、過去問と同じ問題は出ないから。
そこでいきなり70点、80点取ろうなんてヤマッ気を捨て。まず下の発想に切り替えて、慌てず人並み60点を確保します。
A:国語読み取り系 (帰納) | S:計算道筋系 (演繹) |
「事例Ⅰ~Ⅲ」のノリで、与えられた文章(計算条件)から解き方を考える。 | 「会計出題には必ず所与の標準解法」。解法を浮かべ、必要な計算条件を探す。 |
→60点なら誰でも確実に取れる。 | →計算をピタリと当てて70点。上手く跳ねると80点。 |
古臭く、計算がクッソ難しいイケカコ。それになぜ未だに一定の支持が?
それは、会計側が用意した正しい解き方(所与の標準解法)が身に付く。またクッソ難しい計算問題を解くには「解法を先に浮かべ」「必要な計算条件を探すクセがつく」。つまり無意識に数回転させるだけで、
確実に60点を取り、次にあわよくば70点を狙う得点力が段階的に備わるからだね?
はい、そしてイケカコ収録論点中、「正しい解き方」が最も確立しているのが今日のNPV。さっそくいただきです。
【イケカコ】NPVで慌てず人並み合格点
Lecture 8 戦略的意思決定会計(1) 投資案評価、時間価値
例題2 投資案の評価基準
この例題2では、問3「NPV」を柱として、問1~2は伝統的評価法であり時間価値を考慮しない「会計的投資利益率」「回収期間法」を。問4~5はNPVを補完する「収益性指数(PI)」「内部利益率法(IRR)」を押さえます。
おい、漢字だらけで難しいぞ(汗)。
大丈夫、イケカコの利点は「回転型の問題集」を兼ねること。
1次「財務」対策と同じで、最初は理屈を無視して解き方を覚え、余裕が出来たら理屈を追加。その順番でOKです。
手を動かし、解き方を体で覚える。しかしファイナンス系の問題は、電卓で解くには骨が折れる。そこでエクセルの出番です。 現価係数もそうですが、IRRなら関数で一発正解。
Lecture 9 戦略的意思決定会計(2) CIF(税引後CF)
例題1 税引後CFの算定(BOX図)
このボックス図(税引後CIF)が書ければ「Ⅳ」は60点。そう安心して良いのは、この図を使わないとNPVの計算問題が致命的に難しくなるから。
この図はイケカコ本文では紹介されないため、スッキリ1級で補います。 では次の図へ。
問題3 運転資本の変動
NPV計算問題では、現在価値に割り引くため毎年のCF(キャッシュイン、キャッシュアウト)の整理に「タイムテーブル」を使います。ところが、
「運転資本」を聞かれた途端、FCFの公式!→営業CFを求めねば!→ボクの苦手なCF計算書!と一直線に連想が働きドボンするから50点。
違うよ。「税引後CIFボックス」で税金が絡む数字(つまりPL関連)を整理しておけば、運転資本増減とは(BS上の)カネの出入りをカウントするだけ。電卓以前の足し算・引き算レベルの話です。
Lecture 10 戦略的意思決定会計(3) 資本コスト(WACC)
問題2 資本コストとEVA
投資利益率が下がるので嫌がる店長を、残余利益額の大きさで説得して尻を叩く。この類の類題は、一度は必ず解いたことがあるはず。ここも理屈抜きの解き方暗記で一旦OK。
なお不親切なイケカコに代わり、最新のスッキリ1級ではこの論点を事業部長の業績評価(CVP編)で丁寧に説明します。
今日のまとめ
毎年問われるNPVで、なぜ点差がつくの?
A:もう一つの答えは、過去問と同じ問題は出ないのに、過去問の解き方ばかり覚えさせる学習指導や参考書が横行するから。
60点ならそれでイケるけど。捕らぬ狸の皮算用で70点を狙うから、H29の様な初見の難問に出遭ってあわあわ、ドボン。
違うよ。中小企業が取るべき財務戦略は一攫千金ギャンブルではなく、計算づくの長期・継続・段階投資。まず確実な60点があってこその、あわよくばの70点です。
へぇ、意思決定会計って面白そうだね?
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