おベテの暇つぶしの道具に使われ、世間の役立たずどころかノロマ扱いでしかない、診断士Ⅳ固有の電卓パチパチ勉。その真逆で「Ⅳ」CVP~NPVを猫でも得意化するのが、今回のGW特集5回シリーズ「マンガでわかる管理会計」です。

J事例Ⅲ

【解析①:1A環境分析】よくあるC社の生産管理

「事例Ⅲ」が苦手です。160字30点のマス目を見ると、もう冷や汗が止まりません。

気にすんな、一部を除き周囲も出来が悪い。それよりくだらなくして基本を一度押さえると、後は応用・差分で解いて荒稼ぎだ。

「事例Ⅲ」を苦手化する理由

・H28~R1の4年分は、以前より急速に難化。
・教える講師も、一部を除きわかってない。
・そんな講師が難しく教えちゃ、解ける訳ない。
・生産管理(計画+統制)が繰り返し問われる。
・その一方、多くのテキストは新傾向に非対応。
・160字級の長文が多く、字数配点も乱数変化。
・そもそも戦略~生産現場まで出題幅が広すぎ。

ちな、「事例Ⅲ」が凶悪に難化したのは、H28以降の木内先生4部作な。

H27以前はベテ優遇の楽勝問題。なぜ変わったのか、ではどうするかが「Ⅲ」のカギです。

よくあるC社の生産管理【解析①:1A環境分析】

事前準備:苦手な「Ⅲ」をくだらなく

そこで、日々のれんバトンを足蹴にするだけあり、抱える人材の幅広さには事欠かない当カンファ
「事例Ⅲ」を得意にする方に聞くと、くっだらない共通点が浮かんだぞ。

「事例Ⅲ」得意タイプの共通点

・日頃から業務改善系の仕事に取組み、課題発見やフレームワークを使うのが上手。

こらこら、そりゃ当たり前すぎ。そしてこんな改善案が浮かびました
問題点①一般に難しく考えすぎ
→くだらなくして基本を一度押さえ、事例演習はそれから。
問題点②作問パターンがわかってない
→与件を読むのを一度止め、レイヤー別設問解釈でパターンを掴む。

準備1⃣ よくあるC社をくだらなく

第1問:(環境分析)真面目なC社は何かの強み
第5問:(事業提案)ラス問=応接室お帰りなさい。ネクタイ締め直して新規提案
第2問:(事業構造)主要取引先から無理な注文。これをビジネスチャンスに
第3問:(生産管理)現場主義のC社は、生産計画(日程・調達・工数)がちと弱い
第4問:(生産現場)現場カイゼンの切り口は、QC7つ道具か情報システム

うは、このC社あるあるは、くだらな過ぎな。

そこで自分の言葉で、もっとくだらなく。基本パターンがわかると、後は応用・差分で何とかなります。

準備2⃣ 「事例Ⅲ」はレイヤー+フレームワークで超鉄板

「事例Ⅲ」を全員苦手にするのは、試験委員交代で「生産管理(計画+統制)」重視にシフトしたのに、金権主義のTACがスピテキ体系図の改訂を放置したため。
そこでもうTACに頼らず、TBC抽象化ブロックシート+直近8年出題傾向から自作したのが、当サイト独自のレイヤーです(一部、EBA案を採用)。
表:カコ8年分のレイヤー別配点表(200%スタイル調べ)

「事例Ⅲ」はレイヤーで解く。そこで、事例別タテ解きより、レイヤー別ヨコ解きな。

そこで与件を読まずに設問文+解答だけを見る、設問解釈カンファが有力に。まず簡単な、第1問(1A環境分析)レイヤーからどうぞ。

R1第1問H30第1問H29出題なしH28第1問
C社の事業変遷を理解した上で、顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C社の業績は維持されてきた。カット野菜業界における
C社の強みを80字以内で述べよ。その理由を80字以内で述べよ。C 社の a 強みと b 弱みを、それぞれ40 字以内で述べよ。
1A環境分析1A環境分析1A環境分析
情報整理情報整理情報整理
80字20点80字20点40字×2 20点
BBB
金属熱処理業として創業し事業拡大を図ってきたC社のこれまでの事業変遷を把握して、C 社の強みを分析する能力を問う問題である。C 社のこれまでの事業や立地環境の推移を把握し、顧客生産工場の海外移転などの経営環境にあっても業績が維持されてきた理由を説明する能力を問う問題である。X農業法人時代の事業経過、およびC社の現在の事業内容を把握し、カット野菜業界におけるC社の強みと弱みを分析する能力を問う問題である。

「事例Ⅲ」の第1問は環境分析SWOT、80字20点Bランクのサービス問題が定番。H27は突然変異でSWOTを外し、「ベテ落とし」と恐れられるきっかけに。

H27第1問
(設問1)
H26第1問H25第1問
(設問1)
H24第1問
C 社では、現在取引している産業機械部品メーカーから新規に自動車部品の生産依頼があり、新規受注の獲得に向けて検討している。この計画について以下の設問に答えよ。C 社では、横ばいで推移している業績を改善するため X 社のシェアが高い首都圏市場への参入を目指している。この課題について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
C 社が自動車部品分野に参入する場合、
C 社の創業からの事業変遷を理解した上で、精密小型部品加工業界における(設問1)
C 社が首都圏市場への参入で活用すべき
X 社から加工部門を分離して創業した
強みとなる点を2つあげ、それぞれ40字以内で述べよ。C 社の強みと弱みを 60 字以内で述べよ。競争優位性は何か、60 字以内で述べよ。C 社の成長要因は何か、100 字以内で述べよ。
1A環境分析1A環境分析1A環境分析1A環境分析
情報整理情報整理情報整理情報整理
40字×2 10点60字10点60字10点100字10点
BBBB
鋳物工場として創業したC社の事業変遷、事業内容を把握し、自動車部品生産への新規参入の検討に際して考慮すべきC社の強みを分析する能力を問う問題である。X社からの受注を拡大してきたC社の事業の変遷を把握し、C社の強みと弱みを分析する能力を問う問題である。C社と競合する企業の現状を把握し、その市場に参入するために必要な競争優位性を分析する能力を問う問題である。食品スーパーの加工部門から独立して現在に至るC社の創業からの事業変遷を把握し、成長要因を分析する能力を問う問題である。

字数・配点を見れば、ウェイトは低い。ウチのギョーカイのコト分かってる? 程度のジャブと捉えろ。

今日のまとめ

「事例Ⅲ」は苦手と、こんな顔してないかい?

そう。「運営」⇔「事例Ⅲ」の出題レベルが違いすぎ、「Ⅲ」は真面目に解いたら難しい。

でもそこで、のれんバトン=「事例Ⅲ」できないクンの言い分を鵜呑みにしたら、もう一生苦手なままだろ?

違うよ。生産工場にいるのは、下イラストの様な、ちょっと顔は怖いけど、気がいいオジサン・お兄さんたち。知識をひけらかさず話を聞けば、手取り足取り教えてくれます。

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イーアイデム

そう、近年の「事例Ⅲ」=木内先生4部作では、×「1次」知識そのものを訊くのでなく、○答案マス目に使う根拠はほぼ全て与件に書いてある。

そこで過去問の解き直しにお熱になるより、仲間と設問解釈を繰り返し、レイヤー判断力を鍛えることが近道に。もちろんのれんバトンのパクリ禁止を前提として、今週からの過去問解析6回シリーズで、そのコツをズバリネタバレします。

■■ここからテンプレ■■

ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

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