J事例Ⅲ

【難:事例Ⅲの根拠切り分け】重要根拠を使う先は1問? 2問?/ 2024年8月号事例Ⅲ(EBA)

どう見ても初学優遇のため、おっきく点差を付ける気のない「事例Ⅲ」。そこで受験者に降りかかる災厄が、「重要根拠を使う先は1問? 2問?」の根拠の切り分けです。

Q
「事例Ⅲ」の作問心理として、ベテ特有のディティールすぎる決めつけ解答を最初に落とすが、とはいえ「Ⅱ」ダナドコのような決めつけパターン解答は許しがたい。するとR5「Ⅲ」のようなトンデモ難問が再び爆誕?
A

「事例Ⅲ」はどうせ大きな点差をつけないと心の底ではわかっていても、そこに不安を残すと「事例Ⅰ」「Ⅱ」に響き、さらに続く「Ⅳ」にも悪影響が。そこで「Ⅲ」特有の2択を以下3つに割り切ります。

AI試験委員の助言~「Ⅲ」の2択はこう割り切れる~

「事例Ⅲ」で起きる2択3選
超絶スクール解答では問題点や対策を非常に具体的に説明し、細部にこだわることがあります。このアプローチは一部の信者に「これが正解」と信じさせる力がありますが、時間制約や理解の難しさが非現実的です。さらに受験者がこのレベルの回答を再現することは困難で、「これは無理」と感じることもあります。①詳細ディティールと大枠一方、生成AI解答のように、問題点や対策を簡潔にまとめ、実行可能性を強調するアプローチは、現実的であり、時間内に収めることができるため、受験者にとっては好ましいです。どちらを採用するかは、試験委員としての解答の意図や評価基準によります。
事例Ⅲでは経営者の方針を諌めるか、それを積極支援するかの2択を迫られることがあります。経営者の施策が正しいかそれとも要改善かを判断するうえに、問題点を指摘してどう実現や代替策を提案するか、という形で2段階の点差が開きます。②施策の妥当性と留意点原則として経営者方針を頭ごなしに否定せず、その改善余地を示し、実際に何が可能かを提案します。方針を支持する場合では、施策のメリットや現状の理解を十分に示した上で十分な留意点を示すことが求められます。
どうみても重要な根拠を1つの設問に集中させるか、もしくは他の設問にも分散して活用するかは、解答戦略の一つです。重要根拠を1問に集中させることで、その問題に対する深い理解を示し、高得点を狙うことができます。しかし、他の設問で説得力が欠けるリスクもあります。③重要根拠の使い先は1問?2問?重要根拠を複数の設問にまたがって使用するばことで、決めつけリスクを避けて全体のバランスを取り、複数設問で部分的高得点を狙うことも可能です。ただし、各設問での具体性が薄れ、どっちつかずの解答になるリスクもあるため、試験本番のアドリブでバランスを取ることが重要です。

【根拠の切り分けで悩む事例Ⅲ】重要根拠を使う先は1問? 2問?/ 2024年8月号事例Ⅲ(EBA)

超絶EBAの悶絶するような難事例には、読み手を折伏し信仰を広める狙いがありあり。だからと頭ごなしに否定せず、使える所をほどほどに使う姿勢が望まれます。

Step-1:重要根拠を1問に絞る? 2問で使う?

Q
診断士受験9,000名には、必ずしも「事例Ⅲ」に熟練することは求められないため、おベテが小難しく捉える所を簡単に割り切ることが望ましい。で、この問題ではどーするの?
A

おベテやふぞが長年悩むこの問題も、私ことAI試験委員ならスッキリ解決。まず以下3つの結論をどうぞ。

①重要根拠の正しい使い方

重要根拠は、全体にわたって繰り返し使う必要はありません。1問に集中的に使うことで、深掘りした回答が可能となります。初学者の場合、根拠を1つの問題で確実に使用することを優先してください。2問にまたがると根拠の使い方が薄くなり、説得力を失いやすくなります。明確な箇所にフォーカスし、しっかりと裏付けることが初学者には重要です。

②できれば1問に絞って使う

複数の設問にまたがる重要根拠を使うことは、一見広くカバーできるように見えますが、初学者にとっては焦点がぼやけやすくなります。1つの問題に対してしっかりとした根拠を使い、設問の要求に直接応じることを意識しましょう。2つの問題に根拠を分散させると、解答が曖昧になりやすく、評価が下がる可能性があります。

③与件の根拠をどれだけ引用するかがカギ

試験では、各設問に対してシンプルかつ明確な回答が求められます。特に初学者には、1問1根拠というシンプルなルールを心がけることで、回答をわかりやすくまとめられます。複雑な技術的判断や多岐にわたる対応は試験の目的から外れやすいため、特定の根拠を用いて一貫性のある論理展開を行うことが重要です。

Step-2:スクール超絶解答を避けてSMARTに

Q
とはいえ、重要根拠がピタリ1つにハマるとは限らないと、このEBA「事例Ⅲ」が教えてくれる。しかし今回のEBAの決めつけ解答はさすがにリスク。
A

その通りで、何でも切り分けて決めつけようとするからベテは一生ベテから逃げられない。そこで超絶決めつけ解答を避けるベストの手段がSMARTの法則です。

SpecificMeasurableAchievableRelebantTime-bound
①簡潔に書く
②具体的に書く
③アクションを明確に
①簡潔に書く

説明: 解答を簡潔にまとめることで、限られた時間内(80分)で書けるようにします。スクール解答は内容が多すぎて、時間内に完成させることが難しい場合がありますが、生成AI解答のように簡潔であることで、現実的に達成可能になります。また、時間制限を考慮して、重要なポイントに集中することが必要です。SMART視点: 解答は「時間内に完了できるか(Achievable)」を考慮し、過剰な詳細を削除して、要点だけを残すことが求められます。また、時間内で解答を仕上げるためには、内容が「期限内に達成できる(Time-bound)」かどうかが重要です。

②具体的に書く

説明: 具体的な施策や対応策を提示することで、曖昧な表現を排除し、解答が実際のビジネス状況や課題解決に結びつくようにします。スクール解答では抽象的であることが多く、生成AI解答のように具体的な行動や施策を示すことで、より説得力が増します。また、具体性を持たせることで解答の質が評価しやすくなり、測定可能な内容になります。SMART視点: 解答内容は「具体的(Specific)」で、誰が何をどのように実行するかが明確であるべきです。例えば「汎用品と特注品の生産計画を統合する」という解答を、さらに「生産計画を週次で見直し、欠品を減らす」といった具合に明確にし、進捗を「測定可能(Measurable)」なものにします。

③アクションを明確に

説明: 対策やアクションを明確にし、問題解決に直結する具体的な行動を示すことで、実行可能な解答を作成します。スクール解答では、対策が曖昧である場合が多いですが、生成AI解答のように具体的な手順を提示することで、受験者や試験委員に対して有効な解答になります。関連性のある施策を選び、問題に対する具体的な解決策を示すことで、説得力を高めます。SMART視点: 解答は「関連性(Relevant)」が高いものでなければならず、設問や与件文で提示された問題に直接対応している必要があります。例えば、「在庫データの更新頻度を高める」という表現を、より明確に「日次で在庫を確認し、欠品を防ぐ」と具体的にすることで、課題に対する「具体的(Specific)」なアクションを示すことができます。

Step-3:スクール解答をAI改善~情報発信力UPドリル~

Q
今回の2024年8月号事例Ⅲ(EBA)を解き、解説をみてびっくり。こんな超絶解答はとても書けないし、書く気もありません。
A

その通りですが、だからとEBAを毛嫌いするのは試験委員に任せてOK。みんなの答案を生成AIにぶちこみ、現実的に80分で書けるAI答案を作り、そこに寄せます。

例題:2024年8月号事例Ⅲ(EBA)~生成AI解答を参考にして超絶回避~

第2問第3問第4問
【スクール解答】
問題点は、汎用品でたびたび発生する欠品である。対応策は、出荷量と在庫量を踏まえ、生産ロットサイズを毎回変更する、汎用品と特注品の生産計画を統合し、在庫データの更新頻度を高め、帳簿在庫と実在庫の乖離をなくして、ゴム材料の欠品を無くすことである。(121字)
資材発注をまとめて行い、同種類の原材料調達における単価の差異を解消する。ゴム材料検査の測定方法を標準化し、適合品の廃棄を削減する。配送方法ごとに異なる見積もりを提示し、C社による配送費用負担を解消する。(101字)多様なゴム製品の機能性を高める特殊なゴム成形の加工技術力を生かし、市場ニーズを反映して天然ゴムを使用した製品を開発する。展示会では機能性の高さや環境面への配慮を訴求し、自社ブランド製品の販売を強化する。(101字)
【AI答案】
問題点は、①ゴム材料検査が標準化されておらず適合品を不適合と判断することと、②汎用品で欠品が発生し計画通りの生産ができないこと。対策は、①検査手順を標準化し適合品の誤判定を防ぐことと、②汎用品と特注品の生産計画を統合して欠品を防止すること。(120字)
C社は、①原材料の一括発注で調達コストを削減し、②ゴム材料の検査方法を標準化して不適合による廃棄を減らし、③短納期対応のチャーター便単価を見積もりに反映させることで、複数の点から早急に収益改善を図る。(100字)C社は、①特殊なゴム成型加工技術を活かして環境に配慮した天然ゴムを用いた健康器具を開発し、②展示会での訴求力を高めることで売上拡大を図り、③SNSの活用で自社のブランド価値を高めて競合との差別化を図る。(101字)
【改善のポイント】
要点を分ける: 問題点や対応策を箇条書き形式にし、各要素を簡潔に説明することで、読みやすさと理解しやすさを向上させる。
具体性を持たせる: 「欠品」などの問題に対する対策を、具体的かつ短くまとめる。例えば、「検査手順の標準化」「生産計画の統合」といった具体的な改善策を提示する。
余分な説明を削る: 「在庫データの更新頻度を高め、帳簿在庫と実在庫の乖離をなくす」といった部分は詳細すぎるため、要点に絞って記述する。
構造を整理: 対応策を「①~③」といった形式で順序立てて提示し、複数の対応策が混ざらないようにする。
結論を明確化: 対応策を述べる際に、「収益改善を図る」などの結論を先に明示することで、読み手に目的が伝わりやすくなる。
具体的なアクションに集中: 配送方法の「異なる見積もり提示」などは具体的ですが、説明が長くなりがちなので、要点に集中して書く。
アクションプランを明確に: 「①技術を活かした製品開発」「②展示会での訴求力強化」といった形で、具体的なアクションを明確に分ける。
売上やブランド強化の目的を明示: 何を目指しているのか(売上拡大、ブランド価値向上)を結論として冒頭に明示することで、読み手に理解させやすくする。
新しい手法の提案: SNSの活用など新しい手法を提示し、従来のやり方に変革を加える提案を組み込む。

今日のまとめ

Q
こう考えると、確かに「事例Ⅲ」は奥が深いし、とても150h最速合格狙いで歯が立つ相手ではない。そこで万年おベテを避けるとっておきを1つ教えて?
A

それは重要根拠は1問に絞って使うべきだが、いつもそうとは限らない。今回は生成AIが重要根拠を第2問、3問に重ねて使ってきた様子を眺め、決めつけを避けて常に柔軟に判断することです。

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