J事例Ⅲ

【Ⅲが猫でも60点?】140字の構文集 / これにより(因果)・これに加え(追加)

ふぞろいで盛った似顔絵⇔「君の名は」の主人公を見比べ、普通の人類ならどちらに好感? それと同じ見た目の比較優位を「事例Ⅲ」で実現するのが、今日紹介する【140字の構文】です。

Q
人生、見た目とオツムがふぞろいで損をするより、美男美女の方がかなり得。このとき同じキーワードを抜き書きしても、【なぜか賢く見える】魔法の接続詞があると聞きました。
A

そもそも「事例Ⅲ」で生産知識を本気で問うとベテが有利すぎるので、「Ⅲ」は相当手加減して作問される。そこでまず診断士受験者が総じて「Ⅲ」を苦手にする理由を示します。

①合格者の多数が大企業ホワイトカラー

中小企業診断士試験の合格者層は大企業のホワイトカラーが多く、製造業や現場に関する直接的な経験が少ないことが多いです。そのため、生産管理や現場改善を扱う事例Ⅲでは、実務に即した問題に対して対応力が不足しがちです。

②作問傾向が数年単位でガラリと変わる

事例Ⅲでは、出題傾向が数年単位で大きく変わることがあり、過去問を活用した効果的な対策が難しいです。これにより、受験者は予測困難な内容に対応する必要があり、柔軟な思考と広範な知識が求められます。

③初学者には難しい140~160マス目

事例Ⅰでは100字程度の解答が求められるのに対し、事例Ⅲでは140~160字で解答する必要があり、読みやすい文章を構成するためには一定の経験や表現のコツが欠かせません。これにより、受験者は時間配分や論理構成に苦労しやすくなります。

【Ⅲが猫でも60点?】140字の構文集 / これにより(因果)・これに加え(追加)

「事例Ⅲ」特有の140~160字マス目に直面した時、これを1文の因果で書く国語力がつくのはベテ限定。そこでやむなく2文に分けた時の「読みやすさ」で、人生損か得かが決まります。

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「Ⅲ」の140字以上マス目は2文に分ける。そのとき「魔法の接続詞」を使うと「読みやすく」「賢く見える」効果がある。

設問解釈&構文★Syntax

「2次」設問文を解釈し、「情報整理」「期待効果」「助言」に3分類するのは試験の常套手段。このエクセルでは、その問にどう受け答えするかの「構文」を追加し、さらに「事例Ⅲ」140字を書きやすい2文に分割しました。

Step-1:マストで避けたい「ふぞろい構文」

Q
生成AIを使いこなす方の人類、つまりAIの嘘=ハルシネーションを見破る力がある方はAIを好んで使い倒すので、試験委員が「AIのキレイな国語」に慣れ親しんでいる可能性は高い。そのとき道端ウンコよりツンと鼻につくのが、日本一ヘタクソと苦笑いされる「ふぞろい構文」だ。
A

「ふぞろい構文」とはふぞ17P.98で2回も使われる様に、「理由は①②③④」と並列列挙して「以上により」と続け、見かけ上の因果に見せるテクニック。これが仮にふぞろい認定され採点基準を変えられると、この書き方は一発退場です。

①根拠を詰めて盛りすぎると文章破綻

「理由は①②③④」といった無理な並列列挙は、一見して根拠が豊富に見えるかもしれませんが、それぞれの理由が因果関係として成立していない場合、全体の論理が崩壊します。この書き方では、試験委員が期待する説得力のある解答からは程遠く、曖昧さが目立ち、評価が下がるリスクが高いです。

②並列列挙+「以上により」は因果ではない

「以上により」というフレーズで因果関係に見せかけたい気持ちは理解できますが、それが実際に論理的な因果関係になっているかは別問題です。理由の羅列が単に並べられただけでは、強引に因果を示しているように見えるため、説得力に欠けます。試験委員が重視するのは、根拠に基づく合理的な説明だからです。

③構文利用+生成AIが普及すると比較劣位に

「以上により」で一見因果関係に見せかけたつもりでも、文章を通して読んで意味がつながらないと加点しにくくなります。周囲が生成AIを使って「キレイな国語答案」を書いてくる時代では、見かけ上のテクニックに頼らず、各理由がしっかりと裏付けされているか、論理の一貫性が保たれているかを優先しましょう。見せかけ上のふぞろい構文に甘んじることなく、ビジネスで通用する因果関係を心掛けるべきです。

Step-2:140字を2文にするのは因果?追加(対比)?

Q
「ふぞろい構文」が隣に腹を抱えて笑われるのは、日ごろ因果関係で捉える力の弱い間抜けが、見かけだけ取り繕おうと思慮を欠くため。そもそも、「因果関係・対比関係・同等関係」の文章構造をわかっているかも怪しい。
A

「事例Ⅲ」140字の設問文では、「課題と対応策」のように明らかに2要素解答を要求されることが多い。そこで因果⇔追加に応じ、接続詞を使い分けると読みやすさUPです。

①解答要求2要素が因果→「これにより」

設問で2つの要素が因果関係にある場合、接続詞「これにより」を使用すると、スムーズに理由と結果の関係が伝わります。例えば、C社社長が工場の増築や生産体制の構築を目指している構想に対して、その妥当性を説明する際、「これにより、生産能力が向上し、新規事業への対応が可能になる」といった形で因果関係を明確に伝えることが重要です。この方法により、論理的な流れが強化され、評価も向上するでしょう。

②〃が追加→「これに加え」

一方、2つの要素が追加的な関係にある場合、「これに加え」を使用して、情報が重なり合う様子を丁寧に表現できます。例えば、C社が直営店事業を拡大しようとしている場合、まず標準化を進めることが重要だと述べた後、「これに加え、若手職人を育成することで、効率と品質の両立が図れる」と続けることで、追加の関係を明確に示せます。このように、要素が補完し合う構造を作ることで、文章がさらにわかりやすくなります。

③解答要求2要素なら、140字=70字×2で書ける

140字での解答を求められる場合、文章全体を「70字×2要素」で構成すると、解答が整理され、論理の一貫性が確保されます。例えば、生産管理上の対応策を述べる際に、「C社はまず、外注かんばんの運用によって生産効率を向上させる。これにより、X社との連携がスムーズに進み、生産計画の精度が向上する」といった形で、論理を2段階に分けて整理することで、読みやすくなります。

Step-3:140字の構文集~無理に1文より、2文+接続詞で安定答案

Q
140字のマス目を2文で書くとき、「これにより」「これに加え」の接続詞5文字を挟むと、読みやすさが上がる。それは接続詞には、文章を読みやすくする効果があるため。
A

そもそも140字もあるのに、目を皿にして与件の根拠探しばかりにムキになるから、ふぞろい答案は読みにくい上に時間切れ。そうでなく【わずか5字の接続詞を挟む】効果を3つ説明します。

①情報整理が容易

70字×2文に分ける構造は、解答を過剰に複雑にすることなく、設問で求められる複数の要素(理由や効果、課題と対応策など)を整理しやすくします。要点が散逸することなく、端的にまとめることで、受験者は内容を網羅しやすく、答案の一貫性を保ちます。

②論理構造が明確

因果関係や追加関係を2文に分け、適切な接続詞(「これにより」「これに加え」など)を使うことで、解答の論理的な流れがはっきりとし、読み手(試験委員)が理解しやすくなります。論理の飛躍や曖昧さを減らすことで、答案の説得力が向上します。

③誤答リスクの削減

一文で複雑な情報を詰め込むより、二文に分けて説明する方が焦点を絞りやすいため、受験者は内容を正確に表現でき、誤解や過剰な推測を避けやすくなります。特に、事例Ⅲの複雑なテーマにおいては、構造をシンプルにすることで、採点時の評価も安定しやすくなります。

今日のまとめ

Q
「課題と対応策」のように2つの解答要求が明確なら、「課題は~」「対応策は~」で答えると猫でも気づく。そうでなく「数量増+単価UP」などの並列2要素を、読みやすい記述パターンにするのが140字構文を使うメリット。
A

施策は①②③④と書き殴り、「以上により」で因果に見せるテクニックがふぞろい構文。それを避け70字×2要素を「これにより」「これに加え」の接続詞でつなげる利点は、バランスが良く賢い美男美女に見えることです。

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