H事例Ⅰ ★To-Be目指す答案

【R4Ⅰモデル答案】多角化事業の人材確保・事業承継に挑む農業法人

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■■テンプレここまで■■

リアル企業のクロスオーバー化が年々進み、イマ解いているのが「Ⅰ~Ⅲ」のどれか迷いがちな最新事例。根拠マシマシカオス+史上最短450字がふぞろい外しを意図したものなのか、モデル答案+設問別マーカーを公開します。

Q
第1問(配点20点)
A社が株式会社化(法人化)する以前において、同社の強みと弱みを100字以内で分析せよ。
A

強みは、①経験豊富な従業員が連携し、②苺の他にも栽培品種を広げ、③農業認証から特産品洋菓子までカバーする点。弱みは、①職人気質で従業員教育が足りず、②繁閑の差地域との関係上、③従業員の定着率が悪い点。(100字)

Q
第2問(配点20点)
A社が新規就農者を獲得し定着させるために必要な施策について、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。
A

A社は、①人と環境にやさしい農業のコンセプトを掲げて新規就農者を獲得し、②繁閑差がある農業と加工事業との関連多角化に加え、③従業員マニュアルや役割分担を明確にして働きやすい環境を整え、人材の定着を図る。(100字)

Q
第3問(配点20点)
A社は大手中食業者とどのような取引関係を築いていくべきか、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。
A

A社は、①堅調な中食需要対応忙殺をバランスさせて同社への過度な依存を避け、②新品種の生産食品加工分野の展開で取引の幅を広げ、③消費者の声に基づく互恵的で対等な取引関係を大手中食業者と築いていくべき。(100字)

Q
第4問(配点40点)
A社の今後の戦略展開にあたって、以下の設問に答えよ。
(設問1)
A社は今後の事業展開にあたり、どのような組織構造を構築すべきか、中小企業診断士として50字以内で助言せよ。
A

事業部制により安定品質や生産などの課題を解決しつつ、柔軟な提案や応援で部門の壁が低い組織を構築すべき。(50字)
※機能別組織を書く気はゼロですが、KEC様答案の「機能別」提案であれば妥当な内容です。

Q
(設問2)
現経営者は、今後5年程度の期間で、後継者を中心とした組織体制にすることを検討している。その際、どのように権限移譲や人員配置を行っていくべきか、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。
A

現経営者は、①常務の娘を後継者として直営店以外の事業も権限移譲し、②若手従業員の提案を募って希望の事業で働ける人員配置を可能にし、③地域に根差した事業を基盤新たな分野への挑戦を促す組織構造にすべき。(100字)

へぇ、試験評論歴13年のベテが構文を使って与件の根拠を3つ拾うだけで、言うだけのことはあり読みやすい。動画の中では密にライバル視尊敬しているKEC様の模範解答と比べて読み上げます。

そして5問中4問が助言とは、答案の書き方のマナー一つも知らないふぞろいちゃんには泣きっ面に蜂。こりゃ答案9,000枚がブレブレで、誰に加点するかは採点係のやりたい放題です。

【設問別マーカー】根拠を3つ拾って100字でツナげ
第1問
第2問
第3問
第4問(1)
第4問(2)

第1段落 A社の概要

A社は、サツマイモ、レタス、トマト、苺、トウモロコシなどを栽培・販売する農業法人(株式会社)である。資本金は1,000万円(現経営者とその弟が折半出資)、従業員数は40名(パート従業員10名を含む)である。A社の所在地は、水稲農家や転作農家が多い地域である。

第2段落 ハウス果物の売上伸長

A社は、戦前より代々、家族経営で水稲農家を営んできた。69歳になる現経営者は、幼い頃から農作業に触れてきた体験を通じて農業の面白さを自覚し、父親からは農業のイロハを叩きこまれた。当初、現経営者は水稲農業を引き継いだが、普通の農家と違うことがしたいと決心し、先代経営者から資金面のサポートを受け、1970年代初頭に施設園芸用ハウスを建設して苺の栽培と販売を始める。同社の苺は、糖度が高いことに加え、大粒で形状や色合いが良く人気を博した。県外からの需要に対応するため、1970年代後半にはハウス1棟、1980年代初頭にはハウス2棟を増設した。その頃から贈答用果物として地元の百貨店を中心に販売され始めた。1980年代後半にかけて、順調に売上高を拡大することができた。

第3段落 野菜転換とパート雇用で業容拡大

他方、バブル経済崩壊後、贈答用の高級苺の売上高は陰りを見せ始める。現経営者は、次の一手として1990年代後半に作り方にこだわった野菜の栽培を始めた。当時限られた人員であったが、現経営者を含め農業経験が豊富な従業員が互いにうまく連携し、サツマイモを皮切りに、レタス、トマト、トウモロコシなど栽培する品種を徐々に広げていった。この頃から業務量の増加に伴い、パート従業員を雇用するようになった。

第4段落 人と環境にやさしい農業をコンセプトに、販売業者と連携

A社は、バブル経済崩壊後の収益の減少を乗り越え、順調に事業を展開していたが、1990年代後半以降、価格競争の影響を受けるようになった。その頃、首都圏の大手流通業に勤めていた現経営者の弟が入社した。現経営者が生産を担い、弟は常務取締役として販売やその他の経営資源を担い、二人三脚で経営を行うようになる。現経営者と常務は、新しい収益の柱を模索する。そこで、打ち出したのが、「人にやさしく、環境にやさしい農業」というコンセプトであった。常務は、販売先の開拓に苦労したが、有機野菜の販売業者を見つけることができた。A社は、この販売業者のアドバイスを受けながら、最終消費者が求める野菜作りを行い、2000年代前半に有機JASとJGAP(農業生産工程管理)の認証を受けた。

第5段落 共同開発のサツマイモ洋菓子が地域の特産品に

また、A社では、地元の菓子メーカーと連携し、同社の栽培するサツマイモを使った洋菓子を共同開発した。もともと、A社のサツマイモは、上品な甘さとホクホクした食感があり人気商品であった。地元菓子メーカーと開発した洋菓子は、販売開始早々、地元の百貨店から贈答用としての引き合いが入る人気商品となった。この洋菓子は、地域の新たな特産品としての認知度を高めた。

第6段落 人手の繁閑と安定ニーズ

他方、業容の拡大に伴い、経営が複雑化してきた。現経営者は職人気質で、仕事は見て盗めというタイプであった。また、A社ではパート従業員だけではなく、家族や親族以外の正社員採用も行い従業員数も増加していた。しかし、従業員間で明確な役割分担がなされていなかった。そこに、需給調整の問題も生じてきた。作物は天候の影響を受ける。また収穫時期の違いなどによる季節的な繁閑がある。そのため、A社では、繁忙期は従業員総出でも人手が足りず、パート従業員をスポットで雇用して対応する一方、閑散期は逆に人手が余るような状況であった。それに加え、主要な取引先からは、安定した品質と出荷が求められていた。

第7段落 従業員定着に課題

さらに、従業員の定着が悪く、新規就農者を確保することが難しかった。農業の仕事は、なかなか定時出社・定時退社で完結できる仕事ではない。台風などの際には、休日であっても突発的な対応が求められる。また、新参者が地域の農業関係者の中に溶け込み関係をつくることも難しかった。A社では、農業経験者だけではなく、農業未経験者にも中途採用の門戸を開いていたが、帰属意識の高い従業員を確保することが難しかった。県の農業大学校の卒業生など新卒採用も始めたが、長く働き続けてくれる人材の確保は容易でなかった。

第8段落 大手中食業者への依存と課題

2000年代半ばには、有機野菜の販売業者が廃業することになり、A社はその事業を土地や施設、既存顧客を含めて譲渡されることになった。A社は、そのタイミングで株式会社化(法人化)をした。A社は、有機野菜の販売業者から事業を引き継いだ際、運よく大手中食業者と直接取引する機会を得た。この取引は、A社に安定的な収益をもたらすことになった。大手中食業者からの要求水準は厳しかったものの、A社は同社との取引を通じて対応能力を蓄積することができた。大手中食業者からの信頼も増し、売上高の依存割合が年々増加していった。このコロナ禍にあっても、大手中食業者以外の販売先の売上高は減少したが、デリバリー需要を背景に同社からの売上高は堅調であった。他方、ここ数年、A社では、大手中食業者への対応に忙殺されるあまり、新たな品種の生産が思うようにできていない状況であった。

第9段落 直営店や総菜も展開

ここ数年、A社では直営店や食品加工の分野に展開を行っている。これらの業務は、常務が中心となって5名の生産に従事する若手従業員と5名のパート従業員が兼任の形で従事している。A社は、2010年代半ばに自社工場を設置するとともに、地元の農協と契約し倉庫を借りることになった。自社工場では、外部取引先からパン生地を調達し、自社栽培の新鮮で旬の野菜(トマトやレタスなど)やフルーツを使ったサンドイッチや総菜商品などを製造し、既存の大手中食業者を含めた複数の業者に卸している。作り手や栽培方法が見える化された商品は、食の安全志向の高まりもあり人気を博している。

第10段落 後継者+若手従業員提案の新分野展開へ

現在、直営店は、昨年入社した常務の娘(A社後継者)が担当している。後継者は、大学卒業後、一貫して飲食サービス業で店舗マネジメントや商品開発の業務に従事してきた・農業については門外漢であったものの、現経営者や常務からの説得もあり、40歳の時に入社した。直営店では、サンドイッチや総菜商品、地元菓子メーカーと共同開発した洋菓子に加え、後継者が若手従業員からの提案を上手に取り入れ、搾りたてのトマトジュース、苺ジャムなどの商品を開発し、販売にこぎ着けている。現在、直営店はA社敷地の一部に設置されている。大きな駐車場を併設しており、地元の顧客に加え、噂を聞きけて買い付けにくる都市部の顧客も取り込んでいる。また最近、若手従業員の提案で、オープンカフェ形式による飲食サービス(直営店に併設)を提供するようになった。消費者との接点ができることで、少しずつではあるがA社は自社商品に関する消費者の声を取得できるようになった。この分野は、着実に売上高を伸ばしてきたが、一方で、人手不足が顕著になってきてろい、生産を兼務する従業員だけでは対応できなくなりつつあった。A社は、今後も地域に根ざした農業を基盤に据えつつ、新たな分野に挑戦したいと考えている。

第11段落 後継者への世代交代+事業展開

コロナ禍をなんとか乗り切ったA社であるが、これまで経営の中枢を担ってきた現経営者と常務ともに60歳代後半を迎え、本格的に後継者への世代交代を検討し始める時期に差し掛かっている。現経営者は、今後のA社の事業展開についえt中小企業診断士に助言を求めた。

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