競馬が儲からないとわかっていても、当てる快感があるので人気が高い。そこで5+1年分の過去問を5マーク単位でグルーピングし、ズバリの出題予想です。
「経済」「財務」「情報」「法務」なら年25、「経営」「運営」なら年43マークの上限があるため、論点予想は当てやすい。特に毎年出るため5年で5マーク出された所は今年も出ます。

① 出題頻度の高いものから覚える
過去5年の出題マーク数で頻出論点を5マーク単位に優先学習します。
② 同じ論点の前年が翌年のヒントになる
5マークごとにまとめた論点は前年と類似の形で再出題される傾向があります。
③ 論点想起力が高まり次の出題を予測できる
論点別に繰り返し演習すると、必要知識が瞬時に想起できるようになります。
【解く順番が大事】5マーク1論点法で出題予想 / 経済・情報・法務
「1次」重要論点は毎年、そうでない論点は2~3年に一度出題されるから、過去問5年分を5マークごとにグルーピングすると、今年どの論点が出るかを予想できる。作問変化のトレンドを踏まえ、次の予測も出来る貴重なリストです。(2025/5月最新更新済) 法務R6のみ未更新
25マークを単に予想する他に、テキスト順に縛られず「今最も当てやすい順」に並び替え。それを一言ずつ自分の言葉で説明し、1つのストーリー上に並べば暗記完了です。
いわゆる暗記科目のうち片っ端から丸暗記の「中小」を除き、過去問の傾向から翌年の出題が予想しやすいのが「経済」「情報」「法務」の新・暗記3兄弟。以下論点を盤石にしてから他論点に広げると、マイ暗記力に自信が付きます。
「経済学」:グラフの使い方と結論暗記
No. | 論点 | 学習ポイント | 出題数 |
---|---|---|---|
1 | 1供給関数 | 供給曲線の導出(企業の限界費用曲線)とシフト要因(技術変化・生産要素価格)を理解。 | 7 |
2 | 2生産関数 | コブ・ダグラス型など生産関数の形状と、規模に対する収穫逓増・逓減の概念を押さえる。 | 2 |
3 | 3等産出量曲線 | 等産出量曲線上の限界代替率とその移動の意味を図示で確認。 | 5 |
4 | 1効用&予算制約 | 効用最大化条件(限界効用比=価格比)と予算線の位置変化を両方とも演習。 | 5 |
5 | 2スルツキー分解 | 価格変化による代替効果と所得効果を分解し、需要量の変化を読み解く。 | 4 |
6 | 4価格弾力性 | 価格弾力性の定義(%変化比)と弾力性値に応じた需要曲線の傾きを練習。 | 4 |
7 | 1市場均衡 | 需要曲線・供給曲線の交点で価格と取引量を解き、市場均衡の比較静学を理解。 | 5 |
8 | 2貿易と関税 | 絶対優位・比較優位に基づく貿易利益と、関税導入時の生産者・消費者余剰変化を把握。 | 3 |
9 | 3余剰分析(補助金) | 補助金による消費者・生産者余剰の増減をグラフで確認し、財政負担も含めて整理。 | 3 |
10 | 3余剰分析(外部不経済) | 外部不経済による社会的余剰の損失と、外部費用内部化策(税・規制)を図示で学習。 | 4 |
11 | 1独占 | 独占企業の価格・生産量決定(MR=MC)と完全競争との余剰比較を練習。 | 6 |
12 | 3絶対・比較優位 | 国際貿易の基礎理論である絶対優位と比較優位を数値例で体得。 | 2 |
13 | ◆1乗数効果 | 乗数k=1/(1–限界消費性向)の計算と、財市場における乗数効果の大きさを把握。 | 4 |
14 | ◆3消費関数 | 限界消費性向(MPC)と可処分所得の線形関係(C=a+bYd)を押さえる。 | 7 |
15 | ◆2IS-LM分析 | IS曲線・LM曲線の導出手順と均衡金利・産出量の求め方をグラフで練習。 | 8 |
16 | ◆2AD-AS分析 | AD曲線・AS曲線のシフト要因と、インフレギャップ/デフレギャップの識別を確認。 | 4 |
17 | ◆国際収支 | 経常収支と資本収支の構成要素を整理し、均衡条件(経常/資本の相殺)を把握。 | 9 |
18 | GDP | 名目GDP・実質GDPの計算方法と、GDPデフレーター・成長率の求め方を演習。 | 6 |
19 | GDP(景気) | 景気循環指標としてのGDP変動を捉え、ピーク・ボトムの判断基準を押さえる。 | 3 |
20 | 1貨幣供給 | M1/M2などマネーサプライ指標の定義と、貨幣乗数の概念を整理。 | 7 |
21 | 4失業 | 失業率の定義(完全失業率)・自然失業率と、フリクション/構造失業の違いを理解。 | 4 |
22 | 1GDP (統計クイズ) | 統計問題としてのGDP構成比や名目・実質の読み取り練習。 | 5 |
23 | 所得 | ジニ係数など所得分配指標の計算と、ローレンツ曲線の描き方を確認。 | 3 |
24 | 1消費理論 | ケインズ型・恒常所得仮説(PIH)・ライフサイクル仮説の違いを比較整理。 | 4 |
25 | 2投資理論 | 投資関数I=f(r)の構造(利子率弾力性)と資本の限界効率を図示で把握。 | 3 |
今日紹介する3科目の中で、出題論点が一番安定している「経済」。スクール模試もその通りに出題するので一番当てやすく、マイ暗記力に自信がつくNo.1です。
「情報」:新傾向知識が多く、古い知識の暗記は非効率
No. | 章 | 論点 | 学習ポイント | 出題数 |
---|---|---|---|---|
1 | ①企業経営理論 | 1戦略論 | 戦略論やDXの流れを知り、ITでどう実現するかを考える | 9 |
2 | ①企業経営理論 | 2技術経営 | 世界各国のIT政策や、ブロックチェーンなど最新技術の流れを押さえる | 6 |
3 | ①企業経営理論 | 3マーケティング | デジマやサブスクなどの実現技術を知る他、フィルターバブル等のリスクに備える | 6 |
4 | ②クラウド | IaaS/PaaS/SaaSの違いと導入効果(コスト・スケーラビリティ・セキュリティ)を整理 | 7 | |
5 | ③AI | 教師あり/なし学習の基本アルゴリズムと、業務適用事例・ハルシネーション対策を理解 | 8 | |
6 | 1-1ハードウェア | 1インタフェース | パラレル/シリアルの古典知識を2年に1回出し、ここは割合当てやすい。 | 3 |
7 | 1-1ハードウェア | 3記憶装置 | メモリの進化の他に、様々なデバイスの知識をバラバラに問うので的を絞りにくい。 | 2 |
8 | 1-2ソフトウェア | 1基本ソフトウェア | OSのプロセス管理・メモリ管理・ファイルシステムの役割と仕組みを押さえる | 2 |
9 | 1-2ソフトウェア | 2ファイル形式 | テキスト/バイナリ/XMLなど代表的フォーマットの用途と構造を理解 | 3 |
10 | 1-2ソフトウェア | 3コード | QRコード・RFIDなど知っている筈の知識だが作問の工夫により当てにくい | 4 |
11 | 1-3データベース | 2処理技術 | DB処理やバックアップなど基本知識であるが、論点内で違う所を訊くので当てにくい | 6 |
12 | 1-3データベース | 3RDB | リレーショナルモデルの正規化手順(1NF~3NF)とキー制約を演習 | 3 |
13 | 1-3データベース | 4SQL文 | SELECT/INSERT/UPDATE/DELETE、JOIN、集約関数など基本文法と実行計画を練習 | 6 |
14 | 1-4ネットワーク | LAN/WANの構成要素とOSI/TCPモデルの対応関係を図示で確認 | 4 | |
15 | 1-5インターネット | HTTP/HTTPS、DHCP、DNSなどインターネットで知っておきたい基本の知識。 | 4 | |
16 | 1-6セキュリティ | 1概論 | ゼロトラスト、ゼロデイ攻撃など近年必ず知っておきたいサイバーリスクの知識。 | 4 |
17 | 1-6セキュリティ | 2認証・暗号化 | 公開鍵・秘密鍵に始まり、これも近年多様化する認証技術を続々と出題。 | 5 |
18 | 1-7システム構成技術 | 1R信頼性 | RAID/クラスタリングによる冗長化と可用性向上技術を比較 | 6 |
19 | 1-8プログラム言語 | 代表的言語の型システム(静的型/動的型)と実行方式を理解 | 5 | |
20 | ②開発モデル | 1アジャイル | スクラム/XPの特徴とバックログ管理、継続的インテグレーション事例を押さえる | 4 |
21 | ②開発モデル | 2その他 | ウォーターフォールなどアジャイル以外の開発モデルの比較と適用シーン | 6 |
22 | ③モデリング技法 | UMLクラス図・ER図などモデリングの基本記法と実践演習 | 5 | |
23 | ④テスト | 単体/結合/総合テストの目的と設計技法(ブラック/ホワイト)を整理 | 3 | |
24 | ⑤評価・進捗 | 3費用進捗 | WBSでスケジュールを作り、開発規模を見積もって、EVMで進捗/コストを管理する。 | 7 |
25 | セキュリティ | セキュリティの技術そのものでなく、各種ガイドラインがいろいろあるよ?のランダム問題 | 5 |
この後5/27から全5回で紹介しますが、作問技術の進化が進み、古い過去問知識の暗記に偏重すると的中率とスコアが下がるのが「情報」。「なぜ点が取りにくい?」の作問技術に注目すると、ド基礎の暗記が大事と分かります。
「経営法務」:元祖・暗記を通用させない暗記科目
No. | 章 | 論点 | 学習ポイント | 出題数 |
---|---|---|---|---|
1 | 1a登録 | 特許法 | 特許権の要件(新規性・進歩性)と権利範囲の定義を理解 | 6 |
2 | 1b保護対象 | 意匠法 | 意匠権の保護要件と出願手続きの流れを押さえる | 3 |
3 | 1c出願手続 | 実用新案法 | 実用新案技術評価書など特許出願との違いを覚える | 5 |
4 | 1d登録(会話) | 商標法(地域団体商標) | 2次「事例Ⅱ」でも出題実績のある地域団体商標が問われやすい | 2 |
5 | 2実施 | 1特許法 | 特許権の権利行使方法と侵害時の対応策(差止め請求・損害賠償請求)を把握 | 8 |
6 | 4国際出願 | 1特許法 | 国際出願手続きの流れと国内移行時期・費用を整理 | 4 |
7 | 著作権 | 著作権 | 著作物の定義と保護範囲(複製権・翻訳権)を把握 | 8 |
8 | 不正競争防止 | 不正競争防止 | 営業秘密保護と不正競争行為の類型を事例で理解 | 5 |
9 | 消費者保護 | 消費者保護 | 消費者契約法・景品表示法など消費者保護制度の趣旨を整理 | 4 |
10 | 独占禁止 | 独占禁止 | 独占禁止法の禁止行為と公正取引委員会の手続きを把握 | 2 |
11 | 英文契約 | 英文契約 | Choice of Law, Arbitrationなど主要条項の英文表現を整理 | 11 |
12 | 1設立(株式会社) | 株式 | 株式の発行・譲渡制限と株主の権利関係を理解 | 11 |
13 | 2機関(株式会社) | 株主総会 | 株主総会の開催要件と決議方式(特別決議等)を把握 | 5 |
14 | 2機関(株式会社) | 取締役会 | 取締役会の権限・義務と取締役の忠実義務を確認 | 9 |
15 | 3組織再編(株式会社) | 組織再編 | 合併・分割など再編手法の要件と会計・税務上の留意点を整理 | 8 |
16 | 4持分会社 | 持分会社・組合等 | 各持分会社の特徴と出資者責任の違いを比較 | 3 |
17 | 金商法 | 金商法 | 金融商品取引法の目的と有価証券届出制度を把握 | 2 |
18 | 市場 | 市場 | 証券市場区分と上場基準を確認 | 2 |
19 | 破産 | 破産 | 破産手続きの流れと免責要件を整理 | 3 |
20 | 1債権・契約 | 1契約(成立) | 契約成立要件(申込み・承諾)と意思表示の瑕疵を理解 | 6 |
21 | 1債権・契約 | 2契約(時効) | 債権の消滅時効期間と更新・中断事由を把握 | 3 |
22 | 1債権・契約 | 5履行(譲渡・相殺) | 債権譲渡要件と相殺の成立要件を整理 | 6 |
23 | 1債権・契約 | 7履行(保証) | 保証契約の類型(根保証等)と債務者保護規定を理解 | 4 |
24 | 2物権 | 所有権 | 所有権の要件と物権変動(登記要件等)を確認 | 4 |
25 | 3相続 | 相続 | 相続人の範囲と遺産分割手続きの流れを把握 | 11 |
「暗記しないと解けないが」「暗記しても解けない」と受験者を悩ませ続けた「経営法務」。「運営」→「経済」→「情報」と続けて「法務」を終えると、残るは丸暗記の「中小」です。
今日のまとめ
暗記科目の暗記の仕方は、それぞれ違って、みんないい。この先の「2次」で確実に合格するために、解く順番を自在に並べ替え、1つのストーリーにして覚えます。