毎年難化・変化が続く「2次」の勝ち目は、キーワードの数やフレーズのストックではなく、助言問題に対応できる仮説力にある。そこを生成AIに解像度高く説明させると、隣のふぞろいを除き誰でも「やれる」再現性になることを、超具体的な4回シリーズで紹介します。

生成AIの新機能Deep Researchで作成した報告書は、なんと動画の4回分。最初のさわりの1回目をぜひ事前にご視聴ください。

【必ず受かる叶う化】「助言」時代の学習スタイル / 予告長編3部作

1次Do:学習実行

【5月特集】易化した1次は「手段」 / 試験を自分好みで使い分け

楽しかったGWで学習遅れが回復すると、5月からはいよいよ暗記の「1次」に専念できる。そこでなぜ1次が年々易化して→難化する2次にどう備えるかを全3回で紹介します。

Q
職場にAIが入り込み、聞けばなんでも教えてくれる。そんな日進月歩の受験技術に対し1次4択をこれだけ易化させたら、簡単資格と舐めプされても仕方ない。
A

そこで「1次」は予備校カリキュラムに沿った800hから、他資格保有者なら最短100hまで自分の好みで使い分け。「なりたい自分を目指す」手段と捉えます。

①1次易化の利点②丸暗記より多少の難問を③余力時間で2次に備える
「1次」はマークシート形式の絶対評価(7科目420点以上)によって基礎知識を担保しつつ、大幅な易化により不要知識を丸暗記するコストが下がり、科目合格制と合わせて学習スケジュールの自由度が高まりました。とはいえ、丸暗記に依存しすぎると、設問がひとひねりされただけで対応できなくなるリスクがあります。教育心理学でいう望ましい困難が示す通り、適度に手こずる学習のほうが知識の長期定着に効果的です。一次試験の易化によって生まれた浮いた時間は、二次試験対策やリアル実務への備えに充てることが可能になっています。
受験生は自分の得意分野や学習スタイルに応じて、暗記を減らした時間を事例演習や弱点補強などに振り分けられます。したがって、暗記を手段と捉え、「なぜこの選択肢が正解なのか」を考えながら暗記することで、より柔軟な知識活用力が身に付きます。基礎知識を単なるゴールとせず、応用・深堀り学習への架け橋とすることで、資格取得後に即戦力となる学習プランを描けるようになります。

【5月特集】易化した1次は「手段」 / 試験を自分好みで使い分け

「1次」を政策的に易化させるには、合格ボーダー付近のレイト・マジョリティを考えるので、上位5%に今の4択マークは簡単すぎる。ここで生まれた余力の使い所が勝負です。

Step-1:4択マーク易化の狙いと経緯

Q
R1から「1次」が突然易化し、過去問は辞書より分厚い10年分より直近5年に絞るのが吉。こうまで易化させた狙いと経緯を教えて?
A

狙いは非効率な長期ムダ勉を避け、生産性の高い学習時短を促す。経緯は過去問と同じ出題を繰り返し、その答を覚えれば合格させること。

①4択マーク易化の狙い

一次試験の易化は、非効率な長期の暗記型学習を排除し、短期間での基礎力確認と戦略的学習への転換を促す狙いで行われました。7科目にわたる広範な知識を過去10年分延々と詰め込む学習では、働きながら受験する社会人にとって学習効率が著しく低下します。そこで試験委員は、2次受験者数を絞るために1次試験の難度を高く維持するのを止め、知識の質を維持しつつ、生産性の高い学習方法を受験者に促すよう制度設計を進めました。

②4択マーク易化の経緯

2005年以降、中小企業庁は「診断士の供給数拡大」を政策的目標に掲げ、試験制度の柔軟化を進めてきました。その一環として2006年には科目合格制度が導入され、翌年以降の段階受験が可能に。さらに令和元年からは、設問の難度自体を大幅に引き下げることで合格率が一気に30~40%台へ上昇。これは、長年同じテーマ・選択肢を繰り返し出題していた傾向を維持しつつ、「答を覚えれば通る」形式に改変することで、知識の基礎力担保と合格者数拡大の両立を目指したものです。

③過去問5年分の答えを覚えて受かる「1次」

こうして一次試験は、過去問10年分を網羅する負担型学習から、直近5年分を効率よく繰り返す戦略型学習へと最適化されました。出題傾向の繰り返しが強まり、問われる論点も頻出項目に集約されているため、5年分の過去問をマスターすることで、出題者の意図・設問パターンが高精度で予測可能になりました。これは、長期学習よりも学習投下時間あたりのリターンが最大化される「時短設計」の成果であり、「覚えたら受かる」を戦略的に実現する意図を含んでいます。

Step-2:暗記削減とその効果

Q
「1次」易化のさせ方を見ると、テキストにない超絶知識を問うのを止め、出題形式を工夫して4択全てを読まないと当てさせない。そして基礎知識を数多く問うため、スクール問題集より過去問を使えば済むので時短。
A

「1次」が暗記で済むからと、「2次」でノウハウ!パターン!と決めつけて華々しく散った末路が隣のD社。そこで暗記を減らした余力の使い道を考えます。

①誰も知らない超絶知識が不要

近年の一次試験では、テキストにも載っていないような超難問の出題を控え、基礎知識を問う形式に切り替えられています。これにより、受験生はマニアックな知識を丸暗記する負担から解放されました。たとえば、「4択すべてが見たことのある用語」で構成されており、設問を読まずに答えを選ぶことができないように工夫されています。これは出題形式の改善であり、思考力を要する場面を増やしつつ、重箱の隅的な学習に時間を費やさずに済むようになったのです。

②過去問は10年分から5年に短縮

一次試験の易化により、過去問5年分を使った学習で十分に合格レベルに到達できるようになりました。過去問は設問の癖や出題意図、頻出論点が明確で、スクールの難問系問題集よりも時短かつ的確な対策ツールです。また、科目合格制のおかげで、既に合格済の科目を再学習する必要もなくなり、受験者は時間と集中力を「今年受ける科目」にのみ割けるようになっています。このことで、一次の学習に費やす全体時間が短縮され、学習のコスパが格段に上がりました。

③暗記を済ませて次に備える

暗記に頼らず、設問の「なぜこの選択肢か?」を考える学習姿勢は、そのまま二次試験で求められる応用力・分析力につながります。暗記偏重の学習からの脱却により生まれた余力は、事例問題の読解や、論理的な答案作成の訓練に充てるべきです。実際、「1次が暗記で済んだ」と油断して、2次でパターン学習やノウハウに固執して失敗するD社型の末路は、本質的思考を避けた典型例です。逆に、1次で浮いた時間を戦略的に活かせば、2次対策を数ヶ月前倒しして着手でき、合格の可能性を飛躍的に高められます。

Step-3:余力時間で「2次」に備える

Q
すると今の「1次」は単に暗記を求めるのでなく、必要な暗記を手短に済ませた上で、「2次」を見据えた応用に早く備えるのが狙い?
A

確かにその通りで、作問採点が毎年変わる試験で1年前の「2次」対策をうっかり掴むと隣のD社のループにようこそ。そこで余力でどう「2次」に備えるかを具体化します。

①基礎から応用への橋渡し

一次試験で得られるのは、あくまで「必要最低限の知識の証明」であり、診断士としての即戦力を保証するものではありません。一次で広く浅く身につけた財務・組織・マーケティングなどの知識を、2次試験での事例分析に応用できるかが本質的な課題です。だからこそ、余力時間は「覚えた知識をどう使うか」という応用訓練への橋渡し期間に充てるべきです。たとえば、「このフレームワークはどの事例に使えるのか?」と考えながら過去の2次問題を眺めるだけでも、一次知識を活用する感覚が磨かれていきます。

②「2次」に備えた基礎鍛錬

2次試験は、出題傾向・採点基準が毎年微妙に変化します。昨年うまくいった学習法や答案パターンが、今年は通用しないこともある。だからこそ、早い段階から「答を覚える」学習でなく、初見問題に対して都度自分で構造的に考える習慣をつけておくことが重要です。たとえば与件文の要約練習をする、設問文の意図を解釈する練習を重ねることで、どのように思考をスタートすべきかの“型”ができていきます。余力を「初期トレーニング」に使うことで、後半戦で大きな差がつきます。

③考えた中身を文章化する思考トレーニング

一次試験が絶対評価であるのに対し、二次試験は相対評価です。つまり、全体の中でどれだけ高い“思考の質”を示せるかが問われます。余力で備えるべきは、まさにこの「考える体力」。短時間で与件を読み解き、設問に対し一貫性のある仮説を立て、論理的に文章を構築する流れを体に馴染ませることが不可欠です。これは一朝一夕では身につかないため、早期から取り組むほど有利になります。知識はあっても使えないという“隣のD社”状態に陥らないよう、思考→表現の一貫トレーニングに時間を投資しましょう。

前編まとめ

Q
AI試験委員の言う通り、上位5%にとり今の「1次」は簡単すぎるので、過去問5年の答を覚えて420点を今すぐ取れる。そこでこれまでの隣のノウハウと全く異なる「2次」への備えをせよとは、さすがの慧眼。
A

あら、その答えはごく簡単。今や「2次」で生成AIを使い倒すのは常識で、隣のノロマが右往左往する内に、生成AIを使う手段として「1次」を使い倒すのです。

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