強風や大雪が続いた冬が終わり春本番が到来すると、2025年8月、10月受験を目指すメンバーが続々と集結。そこで学習再開の最初に知ると最大の効果を発揮する「とっておき」を用意しました。
そもそも試験委員は試験をノウハウと称して受かろうとする行為そのものを嫌うから、隣の同友館に夢中になるほど8割落ちる。そこで「2次」と異なり、正解を発表する「1次」では誤答にする理由が明確な点に注目します。
作問の前提 | 作問の手順 | |
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国家試験では正確性と公平性を重視し、正解が1つに疑いなく決まる出題をする必要があります。この目的は、受験者の知識だけでなく、正答を選ぶための慎重さや論理的な判断力を適切に評価することにあります。 | ①出題ミスが許されない国家試験 | 「1次」試験が終わると、下腹が突き出たミッキーおじさんに代表される各大手スクールが、作問のアラを探して1点でも多く没問にしようと暗躍します。試験委員はそこを嫌い、その選択肢が誤答である理由を明確にする必要があります。 |
正解選択肢を4つ作ってそのうち3つを誤答に変える方法には、単に知識を問う他に受験者が誤答の中からエラーを検知する力を試す目的があります。この用心深さは、誤答の選択リスクを減らすと同時に、論理的な思考プロセスを促進します。 | ②正解選択肢を4つ作り、うち3つを誤答に変える | 最初に正解選択肢を4つ準備し、その後3つを正答との微妙な違いを意識しつつ誤答に変えます。これにより、正答の選択を慎重に行う必要がある設問を作成します。さらに、選択肢全体の長さや文体を揃え、正答が突出しない工夫も行います。 |
この方法は、受験者に誤答の特徴を見抜くエラー検知力を養わせる効果があります。結果として、誤った選択肢に誘導されるリスクを低減し、理解と論理的思考力を鍛えます。これがビジネス実務での正確な意思決定にも寄与するのです。 | ③4択クイズ形式による高い教育効果 | 誤答選択肢を作る時に、その誤答が一見正しく見えるよう工夫します。微妙な違いを持たせることで受験者がより慎重に選択肢を比較検討し、正答にたどり着く過程でエラー検知力を磨く効果も狙っていると言えます。 |
【春の学習祭り】4択の作り方と誤答パターン5選 / 最初に知ると「2次」が簡単
隣の同友館が何年宣伝させても8割落ちるお子ちゃまとからかわれるのは、その小さなオツムで覚えた答を選ぶ/書くことこそが同友館のノウハウだから。そうでなく例えば1次「経営」誤答選択肢のエラーを検知して、そのまま「2次」国語力UPのドリルにするのが上位5%な。

誤答パターン① 主語(用語入れ替え)
「経営」R6第10問アーキテクチャ Aランク
×ア インテグラル型のアーキテクチャーを持つ製品は、標準化が進んでいる。
×イ 擦り合わせによって創造される価値が差別化要因になる製品については、モジュラー型のアーキテクチャーを持つことが多い。
○ウ 部品間の相互依存性が高いインテグラル型のアーキテクチャーを持つ製品の場合、部門横断的に調整することが不可欠になる。
×エ モジュラー型のアーキテクチャーを持つ製品では、部品調達業者は、部品のコスト低減ではなく、部品の差別化をしなければならない。
× | →○ | |
×アイ | インテグラル | モジュラー(あべこべ) |
×エ | コスト低減 | 差別化(下線部あべこべ) |
選択肢×アイの間でインテグラル⇔モジュラーを入れ替え。また×エでは選択肢の中でコスト低減⇔差別化を入れ替えることで、1問で4つの正解知識が身に付く好例です。
誤答パターン② 目的語(用語入れ替え)
「経営」R6第30問 デジタルマーケ Aランク
図中の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

A | B | C | D | |
×ア | 差別化戦略の策定 | セグメンテーション | コンテンツの制作 | コンテンツの配信と拡散 |
×イ | セグメンテーション | ターゲットの設定 | コンテンツの制作 | コンテンツの配信と拡散 |
×ウ | セグメンテーション | ターゲットの設定 | コンテンツの配信と拡散 | リピートの獲得 |
○エ | ターゲットの設定 | コンテンツの制作 | コンテンツの配信と拡散 | コンテンツの評価と改善 |
×オ | ポジショニング政策の立案 | セグメンテーション | コンテンツの評価と改善 | コンテンツの配信と拡散 |
「運営」や「情報」で良く見かける穴埋め問題。テキスト→過去問の順より、過去問で覚えてテキストに戻る方が、効率的に暗記が進むな。
誤答パターン③ 述語(結論あべこべ)
「経営」R6第15問 組織文化 Aランク
×ア 質問票調査は組織文化の内容を的確に把握するための有効な方法であることから、組織文化に関する質問票調査を定期的に実施すべきである。
×イ 組織文化は組織内部の統合という問題の解決に役立ってきたものであるため、長く続いている組織では組織文化を変革すべきではない。
×ウ 組織文化は明文化された経営理念・価値観に沿って醸成されるため、組織のリーダーがそれらの変更を行えば組織文化の変革がおのずと達成される。
×エ 組織メンバーであれば、目に見える組織構造や儀礼といった「人工物(artifacts)」を手がかりとして組織文化の「基本的仮定」を読み解き、組織メンバーではない第三者に組織文化の全容を説明することは容易に行える。
○オ 組織メンバーの採用や昇進の際にリーダーが適用する基準は、組織文化に影響を及ぼす。
× | →○ | |
×ア | 有効な方法 べきである | 方法の一つ べきとは言えない |
×イ | すべきではない | することが時に求められる |
×ウ | おのずと達成される | 達成に近づくことがある |
×エ | に行える | とは言えない |
JIS定義で決まる「運営」やルールが明確な「法務」と異なり、民間主導の「マーケ」では、「べきである」のような決めつけ選択肢はほぼ間違い。すると「2次」はキーワードを数多く盛るべき!とする、ふぞろいの主張を誤りと看破できます。
誤答パターン④ 形容詞エラー
「経営」R6第7問 5フォース Aランク
×ア ある業界に代替品が存在することは、その業界の潜在的な収益性に正の影響を及ぼす。
×イ 代替品となるものが少ないほど、代替品の脅威は大きくなる。
○ウ 代替品のコストパフォーマンス比の向上が急速であるほど、その代替品の脅威は大きい。
×エ 代替品を提供する業界の利益率が高いほど、代替品の脅威は小さい。
×オ 何を代替品と見なすかは客観的に識別しやすいものである。
× | →○ | |
×ア | 正 | 負 |
×イ | 大きく | 小さく |
×エ | 小さい | 大きい |
×オ | しやすい | しにくい |
ほどほど~確実や、プラス~マイナスまでの程度を示すエラー表現が形容詞。またここの語感を磨いておくと、「絶対に!」「徹底的に!」など隣の同友館がうっかり誇張しやすい断定表現を回避できます。
サイト注:日々変化する不確実性と向き合う当試験/資格では、断定・決めつけ表現を避けるほど良い。一方で合格率5%未満のノロマをガチャ2割に持ち上げるベテ専スクール/ノウハウでは頻出です。
誤答パターン⑤ 長文の因果エラー
「経営」R1第15問 コンフリクト Bランク
×ア 組織内のスラックが豊富に存在すると、部門間の目標の独立性が減少し、部門間コンフリクトが発生しやすくなる。
○イ 組織内の部門間コンフリクトは、共同意思決定の必要性が高ければ高いほど、また予算など限られた資源への依存度が大きければ大きいほど、発生する可能性が高まる。
×ウ 命令の一元性が確保されていると、部門間の目標や知覚の分化が進むため、部門間コンフリクトが起きる可能性は低下する。
×エ 目標が共有されている部門間でコンフリクトが生じた場合、その基準を満たす解決策を探索するために、政治的工作やバーゲニングが使用される可能性が高くなる。
× | →○ | |
×ア | しやすく | しにくく |
×ウ | 分化 | 統合 |
×エ | いる | いない |
誤答/正答を問わず、「企業経営理論」選択肢は1文3センテンスの因果(A→B、B→C)で記述されることが多い。「1次」の嘘つき4択をRTAすることで、「2次」の100字マス目をモリモリ並列列挙してしまうふぞろいの愚を避けられます。
今日のまとめ
ふぞろいが8割落ちるファクトを踏まえ、試験委員が作問心理上過去マス勉・ふぞ勉を望んでいないと仮定する。そこで受験2年目はふぞが泣いて嫌がる「1次」に一旦立ち戻り、嘘つき4択を上手に正しく使うと「2次」の国語力が爆上げします。