F情報

【最後の2択】情報Cランク42マーク(中の31) / 真面目とずぼらは生まれつき?

ウチの試験委員は、途中で投げ出すずぼらより、最後まで仕上げる誠実性が好き。ここのキャラの違いを正答率Cを使って乗り越えます。

Q
私は生まれつき、不器用なほど真面目に生きてきた「やぎ座」。陽キャでずぼらな「しし座」が正直うらやましいです。
A

いえ、正答率C=最後の2択を消去法で真面目に当てないと、ふぞろいのように試験も人生も永遠に8割でループする事態に。それに「情報」Cランクは全体の1/3もあります。

【最後の2択】情報Cランク42マーク(中の31) / 真面目とずぼらは生まれつき?

正答率Cだけ並べて解くと、ひっかけの傾向が掴めてスコアが伸びる。どうしても今日1日で解きたい時は、論点を絞ってしまいましょう。

どうみても2回に分ける数だけれど、本試験まで尺がない・・。そこで生成AIの力を借り、42マーク中31マークを一気に解きます。

ハードソフト Cランク7選

ここでどうひっかけるかを先に明かすと、テキスト外の意外な所を急に聞く。そのうえで国語の行間や選択肢の組み合わせで、「なんとなく当たる」ようにするのが「情報」Cランクな。

R1第1問 タッチパネル Cランク

各種の業務システムのデータ入力や情報検索などにタッチパネルを利用する場合がある。タッチパネルの選択に当たっては、その方式ごとの操作特性を考慮する必要がある。
タッチパネルの方式に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

〇a 赤外線方式は、機器の画面の複数点を指先で同時に直接触れて操作することができる。×b 静電容量方式は、機器の画面の複数点を指先で同時に直接触れて操作することはできない。×c 抵抗膜方式(感圧式)は、対応ペン以外のペンでは操作できないが、指先で直接触れて機器の画面に表示されるアイコンやボタンを操作できる。〇d 静電容量方式は、対応ペン以外のペンでは操作できないが、指先で直接触れて機器の画面に表示されるアイコンやボタンを操作できる。
×cが誤りと決めると、×bcの主語を入れ替えるだけで正解選択肢に直せることに気が付く。×cdは主語以外は全く同じ文章になっている。
赤外線方式のタッチパネルは、複数の赤外線ビームが交差して指の位置を正確に認識するため、複数点の同時タッチ(マルチタッチ)が可能です。静電容量方式は、指先で複数点を同時に触れて操作することができる方式です。スマートフォンやタブレットなど、多くのタッチデバイスで使用されています。抵抗膜方式は、画面にかかる圧力を感知する仕組みであり、対応ペン以外でも操作が可能です。静電容量方式のタッチパネルは、指や導電性のあるペン(スタイラスペン)で操作することができますが、非導電性の物体(例えば、普通のペンや手袋をした手など)では反応しません。

当問のように「情報」正答率Cランクは、初見の知識を出し、設問文やその行間を読むと当たるように、正答率をコントロールする(=持ち上げる)ことが多い。
ここをスラスラ当てると、「2次」のトンデモ初見問題もなんとなく当たるようになるので、ペースを上げて一気に行きます。

選択肢と解説

主語入れ替えの可能性を想定し、中盤以降の説明はすべて正しいと仮定する。すると×b、cの下線部があべこべに気が付きます。

×→○
×bc静電容量方式抵抗膜方式(下線部あべこべ)
abcd
×ア×
○イ
×ウ××
×エ×

R2第12問 センサー Cランク

スマートフォンには、いろいろなセンサーが搭載されている。
スマートフォンに一般的に搭載されている4 つのセンサーの機能・役割に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

×a ジャイロセンサー(ジャイロスコープ)は、地磁気を観測するセンサーで、方位を検知して、スマートフォンの地図アプリで北の方角を示すのに使われる。×〇b 加速度センサーは、重力加速度も検出できるセンサーで、スマートフォンの傾きに応じて自動的に画面の向きを変えるのに使われる。×c 磁気センサー(電子コンパス)は、角速度を検出するセンサーで、スマートフォンがどのような方向に動いたかを感知して、スマートフォンの方向に応じた画面を表示するのに使われる。〇d 近接センサーは、対象物が近づくだけでON・OFF を切り替えることができるセンサーで、通話時に顔にスマートフォンを近づけても誤作動しないように画面をOFF にするのに使われる。
説明文の内容は正しいので、×acの主語が入れ替えになっていると気づける方にはサービス問題です。
ジャイロセンサーは角速度(回転の速度)を検出するセンサーであり、地磁気を観測するセンサーではありません。地磁気を観測するのは磁気センサーです。その通りです。磁気センサーは地磁気を検出するセンサーであり、角速度を検出するセンサーではありません。角速度を検出するのはジャイロセンサーです。その通りです。
選択肢と解説

正答率Cなので、つまりテキスト掲載外の初見知識問題。ここも×acの下線部があべこべと気づきます。

×→○
×aジャイロセンサー(ジャイロスコープ)磁気センサー
×c磁気センサー(電子コンパス)ジャイロセンサー

R5第1問 記憶装置 Cランク

フラッシュメモリに関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

×a 揮発性メモリであるので、紫外線を照射することでデータを消去できる。〇b 不揮発性メモリであるので、電源を切っても記憶していたデータを保持できる。×c NAND型とNOR型を比べると、読み出し速度はNAND型の方が速い〇d NAND型とNOR型を比べると、書き込み速度はNAND型の方が速い。×e NOR型は、USBメモリやSSDなどの外部記憶装置に用いられている。
ここが強いひっかけになっていて、NAND型が一般に高性能ですが、読み出し速度に限るとほぼ同じです。
これはRAMの説明になっていて、フラッシュメモリは不揮発性メモリです。その通りです。書き込み速度やコスト面ではNAND型が有利です。NOR型はランダムアクセスが可能で、読み出し速度に優れています。その通りです。USBメモリやSSDなどの外部記憶装置には主にNAND型フラッシュメモリが使われ、NOR型は主に読み出し速度が求められるファームウェアやコードのストレージに使われます。
選択肢と解説

フラッシュメモリはNOR→NANDに進化し、USBメモリやSSDを高速化した。本試験はこれで正解できますが、生成AIはより詳しく教えてくれます。

×→〇
×a(主語入れ替え)RAMの説明
×cの方が速いでもほぼ同じ
×eNOR型NAND型
abcde
×ア×
×イ××
×ウ×
〇エ
×オ××

R3第4問 基本ソフトウェア Cランク

中小企業診断士は、アプリケーションソフトウェア(アプリケーション)の動作に必要な他のソフトウェアの役割・機能についても理解しておく必要がある。
ソフトウェアの役割・機能に関する記述として、最も適切なものはどれか。

○ア OS に先立って起動し、ディスプレイやキーボードを利用可能にするソフトウェアをBIOS という。×イ PC に接続したマウスやプリンタなどの周辺機器をアプリケーションから利用可能にするソフトウェアをパッチという。×ウ 多くのアプリケーションが共通利用する基本処理機能を、標準化されたインタフェースでアプリケーションから利用可能にするソフトウェアをカーネルという。×エ 高級言語で書かれたプログラムをコンピュータが実行可能な機械語に翻訳するソフトウェアをリンカという。×オ ハードウェアとソフトウェアの中間的な存在としてハードウェアの基本的な制御を行うために機器に組み込まれたソフトウェアをミドルウェアという。
カーネルはOSの中核部分であり、ハードウェア管理やリソース配分を担当するソフトウェアです。多くのアプリケーションが共通利用する基本処理機能を提供するミドルウェアと混同しやすくなっています。
その通りです。パッチは、ソフトウェアのバグ修正や機能追加のために適用される修正プログラムです。カーネルはハードウェアの管理やシステムリソースの配分を担当する、OSの中核部分のことです。高級言語で書かれたプログラムを機械語に翻訳するソフトウェアはコンパイラです。リンカは、複数のオブジェクトファイルを結合して実行可能なプログラムにするソフトウェアです。ハードウェアの基本的な制御を行うために機器に組み込まれたソフトウェアはファームウェアです。ミドルウェアは、OSとアプリケーションソフトウェアの中間に位置し、通信やデータ管理などの共通サービスを提供するソフトウェアです。
選択肢と解説

比較的古い論点や用語を、似たような別の用語に入れ替えるパターン。

×→○
×イパッチデバイスドライバ
×ウカーネルミドルウェア
×エリンカコンパイラ
×オミドルウェアファームウェア

R3第2問 コード Cランク

中小企業でも検品・棚卸等の業務で商品の個体識別にRFID が用いられるようになってきた。
RFID に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

○a 複数のRF タグ上のデータを一括して読み取ることができる。○b 電波を用いてRF タグ上のデータを読み取ることができる。×c 3 個の検出用シンボルにより、RF タグ上のデータを読み取ることができる。×d 赤外線を用いてRF タグ上のデータを読み取ることができる。×e 光学読み取り装置を利用してRF タグ上のデータを読み取ることができる。
赤外線と電波の違いが混同されやすく、ここを正解に選びがちです。
その通りです。その通りです。これはQRコードの説明です。RFIDは赤外線ではなく電波を用います。これはOCRの説明です。
選択肢と解説

RFID→電波を用いて同時読み取り。選択肢の作りを見ると、×cでひっかけていると読み取れます。

×→○
×c(主語入れ替え)QRコードの説明
×d赤外線電波
×e(主語入れ替え)OCRの説明
abcde
×ア
×イ×
×ウ×
×エ××
×オ××

R5第2問 データ Cランク

正規表現は、さまざまな文字列を汎用的な形式で表現する方法の1つであり、テキストエディタ、プログラミング言語、検索エンジンなどで利用可能になっている。正規表現の用途に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

〇ア 顧客名簿の電子メールアドレスから@より前の部分(ユーザ名)を取得する。×イ 店舗別売上高一覧から売上高の大きい上位5店舗を抽出する。〇ウ 文章中の「METI」を「経済産業省」に置き換える。〇エ 報告書の「3/31/2023」の形式で表記されている日付を「2023-3-31」の形式に変換する。〇オ 領収書に記載するクレジットカード番号の一部を「*」で伏字にする。
正規表現は、テキストマッチングや置換には有効ですが、売上高の大小を比較してソートし、上位5店舗を抽出するような数値処理には適していません。
例えば、正規表現 ([^@]+)@ を使えば、メールアドレスのユーザ名部分を抽出できます。このような処理は、SQLクエリやプログラミング言語のアルゴリズムで行われることが一般的です。例えば、正規表現 s/METI/経済産業省/g を使えば、文章中のすべての「METI」を「経済産業省」に置き換えることができます。例えば、正規表現 (\d+)/(\d+)/(\d+) を使い、置換式 \3-\1-\2 を使えば、日付の形式を変換できます。例えば、正規表現 (\d{4}-\d{4}-)\d{4}-(\d{4}) を使い、置換式 \1****-\2 を使えば、クレジットカード番号の一部を伏字にすることができます。
※○アウエオの正規表現は生成AIの説明をそのまま用いています。誤りやより正しい説明があれば、コメント欄でお知らせください。
選択肢と解説

正規表現(regular expression)とは、コンピュータが扱う文字の規則性(regular)を使っていろいろ便利にすること。ITにこだわらない方なら、ワイルドカードの仲間と覚える。×イは文字でなく数値を使って抽出します。

R5第14問 データ Cランク

コンピュータで音・画像・動画を利用するには、アナログデータをデジタル化する必要がある。
音をデジタルデータに変換することを考える。PCM(パルス符号変調)方式でアナログ音声データをデジタルデータに変換する。量子化ビット数16ビット、サンプリング周波数44,100Hzでステレオ(2チャンネル)の音の5分間のデータ量は何バイトか。最も適切な計算式を選べ。ただし、データの圧縮は行わないものとする。

×ア (44,100×16×2)×(5×60)×8〇イ (44,100×16×2)×(5×60)÷8×ウ (44,100×16÷2)×(5×60)÷8×エ {(44,100÷16)÷2}×(5×60)×8×オ {(44,100÷16)÷2}×(5×60)÷8
正解○イとそっくりですが、「1バイト=8ビット」の知識がないと、最後の8を掛けるか割るかの2択で悩みます。
データ量をビットで計算しているため、最後にバイトに変換するための8で割る操作がありません。よって、計算結果は実際のデータ量の64倍になります。1バイト=8ビットなので、バイトで答える場合は最後に8で割ります。この選択肢はステレオ(2チャンネル)のデータ量を半分にしており、計算結果は実際の1/4になります。×ウの誤りに加え、量子化ビット数16も、掛けずに割っています。×エと同様に16で割ってしまう誤りです。
選択肢と解説

計算問題ですが、暗記せずに解けます。まず44,100Hz×16ビット×2チャンネル×5分×60秒を単純に掛け算。最後の「8」は8ビット=1バイトなので「割る」〇イになりますが、少なくともアイの2択にはなるはず。

データベース Cランク7選

過去問の答を完全にマスターするのがお受験勉強?そっち方向に勘違いすると、次々捻られて自信を無くし、「2次」はキーワードモリモリ一択縛りの刑です。

R1第9問 分類 Cランク

企業の情報システム開発においては多様なデータベース(DB)が用いられる。それらを適切に利用するためには、各DB の特徴を把握しておく必要がある。
DB に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

○a レコード間の相互関係をポインタを用いて記述した木構造で表現できるDB を階層型DB という。×b データを複数の表に整理して、表と表の間はそれぞれの表の中の値を用いて関連付けるDB をネットワーク型DB という。○c データを識別するためのキーとデータの値をペアにして多様なデータを格納・管理するDB をキー・バリュー型DB という。×d レコード間の相互関係をリンクを用いて記述した木構造や網構造も表現できるDB を関係データベースという。
複数の表をキーで関連づける関係データベースに対し、ネットワーク型DBではリンクで表現すると、ここで覚えてしまいます。ここは悩みやすいのですが、キー・バリュー型は近年大きく注目されるNoSQLの一つであり、今後も出題されるので、ここで覚えてしまいます。
階層型DBはレコード間の関係を親子関係(木構造)で表現し、各レコードをポインタで結びます。これは関係データベースの説明です。(難)キー・バリュー型DBはキーと値のペアでデータを格納し、効率的にデータを検索・管理するためのデータベースです。これはネットワーク型データベースの説明です。
選択肢と解説

bdのネットワーク型⇔関係データベースがあべこべ。ネットワーク型DBがピンとこない方は、以下のリンクをどうぞ。

abcd
×ア×
○イ
×ウ××
×エ×

R1第16問 分類 Cランク

経営の情報化において、意思決定者を支援するために、必要なデータの取得や分析などを行うシステムが求められることがある。
意思決定のためのデータ支援に関するa~cの記述と①~⑤の用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

①OLAP②データウェアハウス③データクレンジング ④データマイニング⑤データマッピング
c スライシング、ダイシング、ドリルダウンなどのインタラクティブな操作によって多次元分析を行い、意思決定に利用できるようにすること。a 企業のさまざまな活動を介して得られた大量のデータを目的別に整理・統合して蓄積し、意思決定支援などに利用するために、基幹業務用のデータベースとは別に作成するもの。 b 多様な形式で蓄積されている生データに対して、データ形式統一、欠損値補完、単位統一などの処理を行い、横断的な解析ができるように整えること。
当問では、この①OLAPの説明を、④データマイニングの説明と混同させる狙いがあります。大量のデータから様々な規則性やパターンを見つけ出すための技術やプロセスで、①のOLAPはそのための技術の1つです。異なるデータ間での関係を明確にするために行われるプロセスで、異なるデータソースからのデータを一元化して管理しやすくします。
選択肢と解説

②③①が正解に居るので、残る④⑤をテキストで暗記。

abc
○ア
×イ
×ウ
×エ

R4第14問 処理技術 Cランク

情報システムにおいてデータベースは要となるものである。データベースに関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

×a リポジトリとは、データベース全体の構造や仕様を定義したものであり、外部・概念・内部の三層構造で捉える。×b NoSQL とは、DBMS が管理するデータ・利用者・プログラムに関する情報やこれらの間の関係を保存したデータベースである。×c ロールフォワードとは、データベースシステムなどに障害が発生した時に、更新前のトランザクションログを使ってトランザクション実行前の状態に復元する処理である。○d カラムナー(列指向)データベースは、列方向のデータの高速な取得に向けて最適化されているので、大量の行に対する少数の列方向の集計を効率化できる。○e インメモリデータベースは、データを全てメインメモリ上に格納する方式で構築されたデータベースであり、ディスクにアクセスする必要がないので、応答時間を最小限にすることが可能になる。
この選択肢が最も大切で、関係データベース(RDBMS)の処理の遅さを抜本的に解決したのがNoSQLであり、今後もここが出題されます。
これはデータベース管理システム(DBMS)の内部の構造を表す三層スキーマの説明で、リポジトリとは、情報システムにおいてデータやその他の資源を管理するための集中的な場所や仕組みを指します。これはNoSQLでなくRDBMSの説明になっており、NoSQLはその考え方の対極にあります。これはロールフォワードでなくロールバックの説明です。大量のデータに対して行われる集計処理(例えば、SUMやAVGなどの集計関数)を高速に実行できます。ディスクに比べて主記憶のアクセス速度は非常に高速であり、リアルタイム性の高い応答が可能になります。
選択肢と解説

タネを明かすと簡単ですが、やや難し目の用語です。誤答選択肢は翌年再出題が多いので、テキストに戻って暗記を。

×→○
×aリポジトリ三層スキーマ
×bNoSQLRDBMS
×cロールフォワードロールバック

R5第5問 処理技術 Cランク

データベース管理システム(DBMS)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア インデックス法とは、プログラムがDBMSへアクセスする際に、一度確立したコネクションを維持して再利用するための仕組みをいう。〇イ ストアドプロシージャとは、表やビューに対する一連の処理を1つのプログラムとしてまとめ、DBMSに格納したものをいう。×ウ トリガとは、SQLの問い合わせによって得られた結果セットのレコードを1つずつ読み込んで行う処理をいう。×エ レプリケーションとは、IoT機器などから連続的に発生するデータをリアルタイムに収集、分析、検出、加工する処理をいう。×オ ロールフォワードとは、表のフィールド値を更新すると、関連づけられている他の表のフィールド値も同時に更新させるための仕組みをいう。
当問のア~オが示す正解知識はいずれも難問であり、間違えた所を覚えておくとR6に再出題された時に正解できます。
これはコネクションプーリングの説明で、インデックス法とは、DB内の特定の列にインデックスを作成し、その列の値を素早く検索する技術です。具体的な処理を1つのプログラムとしてまとめ、DBMS内に保存することで、その再利用や高速化を可能にします。トリガ(Trigger)とは、データベース内の特定のイベント(INSERT、UPDATE、DELETEなど)が発生した時に自動的に実行されるプログラムのことです。レプリケーション(Replication)は、データベースのデータを別の場所にコピーすることで、データの冗長性を高め、可用性を向上させます。これはトリガの説明です。
選択肢と解説

〇イを語感で選べば上出来ですが、×アウエオの正解になる用語はいずれも難問です。

×→〇
×アインデックス法コネクションプーリング
×ウトリガカーソル
×エレプリケーションCPS
×オロールフォワードトリガ

R5第8問 RDB Cランク

以下に示す表は、ある小売店が利用している受注管理表の一部である。この表に関する正規化の観点からの記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。ただし、枝番は1回の受注で商品コード別に連番で発行される番号であるとし、単価は商品コードによって一意に定まるものとする。

第1正規形第2正規形第3正規形
正しい表としての最初のステップ(1つのセルに1つのデータが入る)主キーと無関係な列を分離する(関係があれば居てもよい)主キーで一意に決まる列も分離する
○ア○である×でない
×イ×でない
×ウ×でない○である
×エ○である×でない
×オ○である
※単価が商品コードに従属しており、第3正規形でないことはわかる。しかし第2正規形の理解があいまい=(単価はこのテーブルに居てはいけない)だと誤答×エを選びがちです。

R4第5問 SQL文 Cランク

「アルバイト担当者」表から電話番号が「03-3」から始まる担当者を探すためにSQL 文を用いる。以下のSQL 文の空欄に指定する文字列として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、電話番号は「アルバイト担当者」表の「電話番号」列に格納されているものとする。

SQL文:SELECT * FROM アルバイト担当者 WHERE 【 】

×ア LIKE 電話番号 '= 03-3%'×イ LIKE 電話番号 = '03-3%'×ウ 電話番号 = 'LIKE 03-3%'×エ 電話番号 'LIKE 03-3%'○オ 電話番号 LIKE '03-3%'
この○オが正解ですが、×アイウエのどこが間違いであるかを見ておきます。
・電話番号(パターン文字列) →LIKEの順が正しい
・等号'='は不要
同左・LIKEが''で囲まれた文字列になっており、演算子として機能しない・LIKEが''で囲まれた文字列になっており、演算子として機能しない
選択肢と解説

正解○オ。SQL文は毎年出題で、かなり細かい所が聞かれました。

R5第9問 SQL文 Cランク

以下に示す、ある小売店における販売データ「取引記録」から併売分析を行いたい。異なる2つの商品の組み合わせに対して、それらが同時に取引された件数を求める「集計結果」を得るためのSQL文を考える。

SELECT
  A. 商品 ID as 商品 1, B. 商品 ID as 商品 2,COUNT(*) as 件数
FROM
  取引記録 as A, 取引記録 as B
WHERE
   【①】 and 【②】
GROUP BY
  A. 商品 ID, B. 商品 ID
ORDER BY
  件数  【③】;

生成AIの解き方AとBの取引IDが同じ=同時に購入されていること順列でなく組み合わせに絞る件数の降順を示す「DESC」を選ぶ
○アA.取引ID = B.取引IDA.商品ID < B.商品IDDESC
×イA.取引ID = B.取引IDA.商品ID < B.商品IDASC
×ウA.取引ID = B.取引IDA.商品ID <> B.商品IDASC
×エA.取引ID < B.取引IDA.取引ID = B.取引IDDESC
×オA.取引ID < B.取引IDA.商品ID <> B.商品IDASC
選択肢と解説

SQL文は生成AIの得意分野なので、黙っていても正解を書いて寄こします。

ネットワーク Cランク4選

R2第9問 ネットワーク(無線LAN) Cランク

ケーブルを必要とせずに電波などを利用して通信を行う無線LAN は、信号が届く範囲であれば、その範囲内でコンピュータを自由に設置できるために、中小企業でも有用である。したがって、その特性を理解しておく必要がある。
無線LAN に関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア SSID は無線LAN におけるアクセスポイントの識別名であるが、複数のアクセスポイントに同一のSSID を設定できる無線LAN 装置の機能をマルチSSIDという。○イ 無線LAN におけるアクセス制御方式の一つであるCSMA/CA 方式では、データ送信中にコリジョンを検出した場合には、しばらく時間をおいてから送信を開始することで、コリジョンを回避する。×ウ 無線LAN におけるアクセス制御方式の一つであるCSMA/CD 方式では、利用する周波数帯を有効に利用するために、それをタイムスロットと呼ばれる単位に分割することで、複数ユーザの同時通信を提供することができる。×エ 無線LAN の暗号化の規格であるLTE は、アルゴリズムの脆ぜい弱じゃく性が指摘されたWEP を改良したことから、より強固な暗号化を施すことができる。
下線部の規格名が入れ替わっていることに気づかないと、選択肢の説明自体は正しいので、×ウを正解に選びがちです。
マルチSSIDでは、一台のアクセスポイントに複数のSSIDを設定します。その通りです。CSMA/CDは、無線LANでなく有線LANで用いるアクセス制御です。LTEはLong Term Evolutionの略称で、無線通信の第4世代(4G)の規格です。無線LANの暗号化規格としては、WPAやWPA2があります。
選択肢と解説

×ウは暗記不要。

×→○
×ア複数同一
×ウCSMA/CDTDMA (難)
×エLTEWPA

R4第1問 ネットワーク(無線LAN) Cランク

インターネットへの接続やデジタル機器同士のデータ交換の際に用いる無線通信技術にはさまざまな種類があり、それぞれの特徴を理解する必要がある。
無線通信技術に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

○a 無線LAN 規格IEEE802.11n に対応する機器は、IEEE802.11ac に対応する機器と通信が可能である。×b 無線LAN 規格IEEE802.11g に対応する機器は、5 GHz 帯を利用するので電子レンジなどの家電製品から電波干渉を受ける。○c Bluetooth に対応する機器は、周波数ホッピング機能により電子レンジなどの家電製品からの電波干渉を軽減できる。×d Bluetooth に対応する機器は、5 GHz 帯を利用するので電子レンジなどの家電製品から電波干渉を受ける。×e Bluetooth に対応する機器は、2.4 GHz 帯と5 GHz 帯を切り替えて通信を行うことができるので、電子レンジなどの家電製品からの電波干渉を軽減できる。
電子レンジの電波干渉を受けるのは正しいため、正解に選びがちです。
IEEE802.11nは2.4 GHzおよび5 GHz帯を使用し、5GHz帯を使うIEEE802.11acと互換性があります(暗記不要)。IEEE802.11gは2.4 GHz帯を使用するため、電子レンジなどの家電製品からの干渉を受ける可能性があります。Bluetoothは2.4GHz帯の混雑を避けるため、5GHzではなく2.4GHzの周辺で頻繁に周波数を切り替え、これを周波数ホッピングと呼びます。Bluetoothは2.4 GHz帯を使用するため、電子レンジなどの家電製品からの干渉を受ける可能性があります。○cの解説を参照
選択肢と解説

IEEE802のgやらnの暗記は不要。Bluetoothが電子レンジと干渉しないことと、速度がとにかくバカっ早くなる点に注目します。

×→○
×b5 GHz2.4 GHz
×d5GHz帯を利用するので
受ける
2.4GHHz帯を利用しても、周波数ホッピング機能により
軽減できる
×eと5GHz帯を付近で周波数を

R1第11問 インターネット Cランク

パーソナルコンピュータ(PC)を会社内のLAN に接続し、インターネットを利用して業務を行う場面が増え、インターネットの管理・運用に関する理解が必要になっている。
インターネットの管理・運用に関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア DHCP は、会社内のプライベートIP アドレスをグローバルIP アドレスに変換し、インターネットへのアクセスを可能にする。×イ MAC アドレスは、PC に割り振る識別番号であり、ネットワークのグループを示すネットワークアドレス部と、そのネットワークに属する個々のPC を識別するホストアドレス部に分かれる。×ウ NAT は、LAN に接続するPC に対してIP アドレスを始めとして、ホスト名や経路情報、DNS サーバの情報など、通信に必要な設定情報を自動的に割り当てるプロトコルである。〇エ ポート番号は、TCP やUDP 通信において通信相手のアプリケーションを識別するために利用される番号であり、送信元ポート番号と宛先ポート番号の両方を指定する必要がある。
よく見ると、×アウは下線部の主語を入れ替えれば正解知識です。ポート番号の細かい所は一般的に学習の範囲外であり、この○エを正解に選べず、×アイウのどれかを正解に選びがちです。
DHCPは、ネットワーク内のデバイスに対してIPアドレスを動的に割り当てるプロトコルです。プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換するのはNATの役割です。これはIPアドレスの説明になっており、またMACアドレスは48ビットの固定長で、ネットワークアドレス部やホストアドレス部には分かれません。NATは、ローカルネットワーク内のプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換する機能です。IPアドレスやその他の設定情報を自動的に割り当てるのはDHCPの役割です。その通りです。
選択肢と解説

×イは定番ひっかけ。×アウの入れ替えがやや難。

×→○
×アウDHCPNAT(下線部あべこべ)
×イMAC アドレスIPアドレス

R3第21問 セキュリティ概念(ゼロトラスト) Cランク

業務システムのクラウド化やテレワークの普及によって、企業組織の内部と外部の境界が曖昧となり、ゼロトラストと呼ばれる情報セキュリティの考え方が浸透してきている。
ゼロトラストに関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア 組織内において情報セキュリティインシデントを引き起こす可能性のある利用者を早期に特定し教育することで、インシデント発生を未然に防ぐ。×イ 通信データを暗号化して外部の侵入を防ぐVPN 機器を撤廃し、認証の強化と認可の動的管理に集中する×ウ 利用者と機器を信頼せず、認証を強化するとともに組織が管理する機器のみを構成員に利用させる。○エ 利用者も機器もネットワーク環境も信頼せず、情報資産へのアクセス者を厳格に認証し、常に確認する。×オ 利用者を信頼しないという考え方に基づき認証を重視するが、一度許可されたアクセス権は制限しない
やっていること自体は大きく誤っていないため、なんとなく正解に選んでも仕方がない選択肢です。
ゼロトラストの基本理念は、内部の利用者や機器を含め、誰も信頼しないということです。教育によってインシデントを防ぐという考え方とは異なります。ゼロトラストは、通信の暗号化、認証の強化、認可の動的管理を重視しますが、VPNの利用を完全に否定するものではありません。ゼロトラストは利用者と機器を信頼しないことを強調していますが、パーソナルデバイスの利用は認めています。ゼロトラストモデルでは、ネットワーク内部の利用者や機器を含め、全てを信頼せず、常に認証と監視を行います。ゼロトラストの理念では、常にアクセス権を監視し、必要に応じて再評価するため、後半部分の記述が誤りです。
選択肢と解説

ゼロトラスト知ってますか? が題意。×イウオのボケは国語のセンスで直します(複数解あり)。

×→○
×ア???※どうみても論点が異なるが、ボケの出典不明
×イ外部の侵入を防ぐVPN 機器を撤廃し
集中する
すべての通信を保護し
実現する
×ウとともに
のみを
ことで
以外でも
×オするが(逆接)
しない
して(順接)
する

システム構成技術 Cランク7選

R4第21問 定義 Cランク ★良問

情報システムの信頼性や性能を正しく評価することは重要である。情報システムの評価に関する記述として、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

×a 可用性とは、高い稼働率を維持できることを意味し、ターンアラウンドタイムで測定する。○b 完全性とは、データが矛盾を起こさずに一貫性を保っていることを意味する。○c スループットとは、単位時間当たりに処理できる処理件数を意味する。×d レスポンスタイムとは、システムに処理要求を送ってから結果の出力が終了するまでの時間を意味する。×e RASIS とは、可用性・完全性・機密性の3 つを指している。
レスポンスタイムの細かい所を聞いているので、×aのターンアラウンドタイムとセットで検討することを見逃すと、正解に選びがちです。
可用性はターンアラウンドタイムでなく、稼働時間の割合(稼働時間/全時間)で測定されます。その通りです。その通りです。レスポンスタイムは、処理要求を送ってから最初の応答が返ってくるまでの時間を指します。結果の出力が終了するまでの時間はターンアラウンドタイムです。RASISは3つの要素ではなく別掲の5つの要素から構成されます。
選択肢と解説

RASISの定義を覚える良問。×eでは保全性=完全性、安全性=機密性です。ときどきわざと言い換えてくるので、英語の頭文字で覚えておけば安心。

×→○
×aターンアラウンドタイム稼働率(またはMTBF)
×dレスポンスタイムターンアラウンドタイム
×eの3つ信頼性・保守性の5つ
abcde
×ア××
×イ××
〇ウ
×エ×
×オ×

R5第13問 定義 Cランク

ネットワークシステムの性能に関する以下の文章の空欄A~Eに入る用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

単位時間当たりに伝送可能なデータの最大容量を【帯域幅】という。【輻輳】などが原因で、単位時間当たりの実際のデータ伝送量である【スループット】が低下する。伝送の速さは【スループット】だけでは決まらず、転送要求を出してから実際にデータが送られてくるまでに生じる通信の遅延時間である【レイテンシ】が影響する。また、パケットロスや【ジック】は音声や映像の乱れを生じさせる。

選択肢と解説

当問のような穴埋め問題は先に正解を見てしまい、テキストに戻って覚える。初見用語は再出題されることもあります。

ABCDE
×ア帯域幅ジックping値レイテンシ輻輳
×イ帯域幅輻輳スループットping値ジック
〇ウ帯域幅輻輳スループットレイテンシジック
×エトラフィックジックping値輻輳レイテンシ
×オトラフィック輻輳スループットping値レイテンシ

R1第7問 信頼性 Cランク

中小企業においても、複数のコンピュータを用いてシステムを構築することが少なくない。
そのような場合のシステム構成に関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア クライアントサーバシステムのクライアントで、データの処理や保管などの多くの機能を担うように構成したシステムをシンクライアントシステムという。×イ システムを2 系統用意し、常に同じ処理を行わせ、その結果を相互に照合・比較することで高い信頼性を実現できるようにしたシステムをミラーリングシステムという。×ウ ネットワーク上で対等な関係にあるコンピュータを相互に直接接続し、データを送受信するように構成したシステムをグリッドコンピューティングシステムという。〇エ 複数のコンピュータを相互に接続し、あたかも1 台の高性能なコンピュータのごとく利用できるように構成したシステムをクラスタリングシステムという。
この選択肢は、ミラーリングシステムとデュアルシステムの概念が混同されやすいため、最も間違えやすいです。ミラーリングシステムは主に「データの冗長性を確保するため」に使用されます。
データの処理や保管をクライアント側で行うシステムは、シンではなくファットクライアントシステムと呼ばれます。選択肢で説明されているシステムは、デュアルシステムまたはデュプレックスシステムと呼ばれ、高信頼性を実現するために同じ処理を行わせ、その結果を照合・比較します。グリッドコンピューティングは、複数のコンピュータが協力して大規模な計算を行うシステムです。対等な関係にあるコンピュータが直接接続されるピア・ツー・ピア(P2P)ネットワークがこの説明に該当します。クラスタリングシステムは、複数のコンピュータを相互に接続し、1台の高性能なコンピュータのように動作させることで、高可用性や高性能を実現するシステムです。
選択肢と解説

○エは選びづらいので、消去法で。

×→○
×アシンファット
×イミラーリングデュプレックス
×ウ対等な関係にあるコンピュータを相互に直接接続し多数のコンピュータを連携させ

R2第4問 信頼性 Cランク

3 層クライアントサーバシステムは、現在の情報システム構成の中で最も主流となっているシステムの一つであるので、この特徴を把握しておく必要がある。
3 層クライアントサーバシステムに関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア インフラ層、プラットフォーム層、ソフトウェア層という3 層で構成するシステムをいう。×イ 概念レベル、外部レベル、内部レベルという論理的に異なる3 層に分けて構成するシステムをいう。×ウ ネットワーク層、サーバ層、クライアント層という3 種類のハードウェア層に分けて構成するシステムをいう。○エ プレゼンテーション層、ファンクション層、データベースアクセス層という機能的に異なる3 層で構成するシステムをいう。
この選択肢が強いひっかけになっていて、物理的な構成としてはある程度正解に近い内容です。
インフラ層、プラットフォーム層、ソフトウェア層とはシステムアーキテクチャの層構造のことです。概念レベル、外部レベル、内部レベルはデータベースのスキーマを説明する際に使用されます。ネットワーク層、サーバ層、クライアント層は物理的な役割の説明になっています。3層クライアントサーバシステムの正しい定義はこちらであり、物理的ではなく機能的な役割を決めています。
選択肢と解説

他論点知識を混ぜてボケることも。

×→○
×ア (主語入れ替え) スキーマの説明
×イ (主語入れ替え) 該当なし
×ウ (主語入れ替え) 該当なし

R3第20問 信頼性 Cランク

近年、情報システムの信頼性確保がますます重要になってきている。情報システムの信頼性確保に関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア サイト・リライアビリティ・エンジニアリング(SRE)とは、Web サイトの信頼性を向上させるようにゼロから見直して設計し直すことである。×イ フェイルセーフとは、ユーザが誤った操作をしても危険が生じず、システムに異常が起こらないように設計することである。×ウ フェイルソフトとは、故障や障害が発生したときに、待機系システムに処理を引き継いで、処理を続行するように設計することである。○エ フォールトトレランスとは、一部の機能に故障や障害が発生しても、システムを正常に稼働し続けるように設計することである。×オ フォールトマスキングとは、故障や障害が発生したときに、一部の機能を低下させても、残りの部分で稼働し続けるように設計することである。
SREは初出なので、うっかり正解に選ばないようにします。フォールトマスキングとフェイルソフトは、故障があっても稼働し続ける点で同じですが、ここでは細かい違いを聞かれています。
サイト・リライアビリティ・エンジニアリング(SRE)は、信頼性の高いシステムを構築し運用するための方法論であり、必ずしもゼロから見直して設計し直すことを意味しません。これはフールプルーフの説明であり、フェイルセーフとは、システムが故障した際に安全な状態を保つように設計されていることを指します。待機系システムに処理を引き継ぐのはフェイルオーバーであり、フェイルソフトとは、システムの一部が故障した場合でも、残りの部分が機能し続けるように設計することを指します。その通りです。部分的な機能低下を許容しつつ継続する設計はフェイルソフトであり、フォールトマスキングとは、システムが故障や障害を検知し、それをユーザや他のシステムから隠蔽しながら、通常通りの機能を維持することを指します。
選択肢と解説

フェイルセーフ、フェイルソフト辺りはひっかけやすいので、自分の言葉に直してまず理解。あとは試験当日の国語のセンスに賭けます。

×→○
×アSREフォールトアボイダンス
×イフェイルセーフフールプルーフ
×ウフェイルソフトフェイルオーバー
×オフォールトマスキングフェイルソフト

R1第13問 可用性MTBF・保守性MTTR Cランク

ある中小企業では、情報システムの導入を検討している。最終的に、2 つの情報システム(AとB)を比較検討することになり、それぞれのRASIS(Reliability:信頼性、Availability:可用性、Serviceability:保守性、Integrity:保全性、Security:安全性)に注目することにした。
このとき、情報システムAの平均故障間隔(MTBF)は480 時間、平均修理時間 (MTTR)は20 時間であった。一方、情報システムBの平均故障間隔は532 時間、平均修理時間は28 時間であった。
これら2 つのシステムのRASIS に関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア 安全性は、システムAの方がシステムBよりも優れている。〇イ 可用性は、システムAの方がシステムBよりも優れている。×ウ 信頼性は、システムAの方がシステムBよりも優れている。×エ 保全性は、システムAの方がシステムBよりも優れている。
保全性=MTTRの小ささと勘違いしていると、ここを選びやすくなります。
安全性はシステムの運用や設計上の考慮事項に依存するため、MTBFやMTTRだけで評価することはできません。可用性は稼働率で考えるため、システムA(0.96)がB(0.95)より優れているといえます。信頼性(Reliability)はMTBFに基づいて評価されるため、平均故障間隔が長いシステムBの方が優れています。保全性とはデータの一貫性を指し、MTBFやMTTRで評価することはできません。
選択肢と解説

数値で定量化するのはイウの2択。頻出RASISはこの計算問題でバッチリ。

R5第6問 可用性 Cランク

サーバへのアクセス集中はサーバのレスポンス低下を招き、著しく利便性を損なう可能性がある。そこで、ロードバランサ(負荷分散装置)を設置するなどして、適切に負荷を分散させる必要がある。
負荷分散に関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア DNSラウンドロビン方式とは、ロードバランサDNS(Domain Name Server)の機能を持つことによってクライアントのリクエストを振り分ける方式のことである。○イ DSR(Direct Server Return)とは、クライアントからサーバへのリクエスト時にはロードバランサを経由させるが、サーバからクライアントへのレスポンス時にはロードバランサを経由せずに、クライアントにパケットを直接送る仕組みのことである。×ウ アダプティブ方式とは、事前に設定された割り当て比率に応じて、クライアントからのリクエストを振り分ける方式のことである。×エ 最速応答時間方式とは、接続数が最も少ないサーバに、クライアントからのリクエストを振り分ける方式のことである。×オ マルチホーミングとは、複数のISP(Internet Service Provider)と契約してインターネット接続回線を複数持つことであり、アクセスが集中してある回線で通信障害が発生したときに、ロードバランサが他の回線に切り替える仕組みのことである。
説明としてほぼ正しいのですが、ロードバランサ自体がDNSの機能を持つのではなく、DNSサーバが複数のIPアドレスを順番に返す。つまり下線部があべこべになっていることに気が付かず、正解に選びがちです。
DNSラウンドロビンは、ロードバランサを使わずにDNSサーバ自身が複数のIPアドレスを順番に返すことで負荷分散を行います。その通りです。DSRでは、クライアントからのリクエストはロードバランサを経由しますが、レスポンスは直接クライアントに返されます。アダプティブ方式とは、サーバの負荷状況をリアルタイムで監視し、最適なサーバに動的にリクエストを振り分ける方式です。最速応答時間方式は、接続数ではなく、サーバの応答時間を基にしてリクエストを振り分けます。接続数が最も少ないサーバに振り分ける方式は、最小接続数方式です。マルチホーミングは、確かに複数のISPと契約して回線を冗長化することですが、回線の切り替えはロードバランサでなく、ルーティングプロトコルやISPの設定によって行います。
選択肢と解説

やや難しめの初見正答率Cランク問題です。このパターンはR6年にほぼ確実に再出題されますが、かなり沢山あるので丸暗記は避けて語感で解きます。

×→○
×アロードバランサDNS(Domain Name Server)(下線部あべこべ)
×ウ事前に設定されたその場の動的な
×エ最速応答時間最小接続数(リーストコネクション)
×オロードバランサが(削除)

開発方法論 Cランク6選

R3第18問 アジャイル開発(XP) Cランク

アジャイル開発の手法の1 つにエクストリーム・プログラミング(XP)がある。XP ではいくつかのプラクティスが定義されている。
XP のプラクティスに関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア 1 週間の作業時間は、チームのメンバー全員で相談して自由に決める。×イ 2 人のプログラマがペアになって、同じPC を使用して交代しながらプログラミングを行う。×ウ ソースコードの修正や再利用は、責任を明確にするために、作成者だけが行うようにする。○エ プログラムを書く前にテストケースを作成しておき、動作を確認した上でプログラムを洗練させていく。×オ リファクタリングの際には、開発効率を高めるために内部構造には変更を加えず、外部から見た振る舞いを変更する。
2人のプログラマがペアになって同じPCを使用してプログラミングを行うという点はある意味正しいのですが、○エの方がより正解とする、少し面倒なひっかけになっています。
XPでは一定の作業時間を設定し、持続可能なペースでの作業を重視します。通常、月45時間を超え時間外労働は避けるべきとされています。もともとのペアプログラミングはこの選択肢の通り1台を2人で使いますが、近年では複数台を用いることも増えています。XPでは、集団所有を重視し、誰でもコードの修正や改善を行えるようにします。これにより、コードの品質を保ち、障害の修正や機能追加を迅速に行えるようにします。その通りです。リファクタリングの本質は、外部から見た振る舞いを変えずに内部構造を改善することにあります。この選択肢は全く逆の説明になっています。
選択肢と解説

×アイウは直し方が複数あり得る国語の設問。×オは、これだけ強烈にボケるとリファクタリングを一発で覚えます

×→○
×ア自由に公平に
×イ同じPCを使用して(削除)
×ウだけが行うを明示する
×オ開発効率を~外部から見た振る舞いを変更せずに、内部構造を変更する
【今日のコント】選択肢×オのボケに注目です。

R1第5問 Webサービス Cランク

Web サービス開発では、従来のシステム開発とは異なる手法を採用することで、開発の迅速化やコストを低減することができる。
そのような開発手法の1 つであるマッシュアップに関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア 開発対象のシステムを分割し、短期間に計画・分析・プログラミング・テストなどを繰り返して実施する方法である。×イ 既存ソフトウェアの動作を解析することで、プログラムの仕様やソースコードを導き出す方法である。○ウ 公開されている複数のWeb サービスを組み合わせることで新しいサービスを提供する方法である。×エ 部品として開発されたプログラムを組み合わせてプログラムを開発する方法である。
マッシュアップと急に聞かれても知らないので、×アイエが別の開発手法を説明していると気づき、消去法で選ぶ必要があります。
この記述はアジャイル開発や反復型開発(イテレーション)の特徴を述べています。この記述はリバースエンジニアリングの説明です。その通りです。この記述はオブジェクト指向プログラミングの説明です。
選択肢と解説

主語パターン→「選択肢の文章は正」と捉えて時短します。

×→○
×ア(主語入れ替え)アジャイル開発の説明
×イ(主語入れ替え) リバースエンジニアリング〃
×エ(主語入れ替え) オブジェクト指向プログラミング〃

R2第3問 オブジェクト指向 Cランク

オブジェクト指向の考え方は、情報システムの開発において最も重要なものの一つである。
オブジェクト指向のモデル化とプログラミングの基本に関する以下の文章の空欄A~Dに入る語句として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

オブジェクト指向では、実世界をオブジェクトの観点からモデル化し、その結果をプログラミングによって実現する。モデル化の際は、おのおののオブジェクトをA と状態で定義し、プログラミングの際は、【機能】を手続きとして、状態はデータとして記述する。このとき、手続きを【メソッド】と呼ぶ。【メソッド】は、他のオブジェクトから送られてくるC によって起動する。つまり、【メッセージ】とは、そのオブジェクトへの仕事の依頼といえる。
また、プログラミングの際は、類似のオブジェクトをまとめて扱うことでプログラミングの効率を高めることができるので、プログラミングの対象は類似のオブジェクトの集まりである【クラス】となる。

選択肢と解説

この手の用語は、くだらなくして覚えるのがコツ。

ABCD
×ア機能メソッドメッセージカプセル化
○イ機能メソッドメッセージクラス
×ウサブルーチンメッセージメソッドクラス
×エプロセスメッセージメソッドカプセル化

R3第14問 UML Cランク

システム開発に利用されるオブジェクト指向のモデリング技法にUML(Unified Modeling Language)がある。
UML のダイアグラムに関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア アクティビティ図は、対象となるシステムとその利用者とのやり取りを表現するダイアグラムである。×イ オブジェクト図は、対象となるシステムを構成する概念・事物・事象とそれらの間にある関連を表現するダイアグラムである。○ウ シーケンス図は、オブジェクト間のメッセージの流れを時系列的に表現するダイアグラムである。×エ ステートマシン図は、活動の流れや業務の手順を表現するダイアグラムである。×オ ユースケース図は、システム内部の振る舞いを表現するためのもので、ユースケースをまたがったオブジェクトごとの状態遷移を表現するダイアグラムである。
UML図をすべて覚えようとすると混乱するので、クラス図→シーケンス図→ユースケース図の順に大事な3つを覚え、あとはその他と割り切ります。
システムとその利用者とのやり取りを表現するのはユースケース図です。この説明はクラス図に関するものです。活動の流れや業務の手順を表現するのはアクティビティ図です。システム内部の振る舞いやオブジェクトごとの状態遷移を表現するのはステートマシン図です。
UMLでまず覚えるのは、クラス図→シーケンス図→ユースケース図の3つまで。
選択肢と解説

入れ替え方が紛らわしい。正解を入れて先に読み直し、後日復習して覚え直しを。

×→○
×アアクティビティ図ユースケース図
×イオブジェクト図クラス図
×エステートマシン図アクティビティ図
×オユースケース図ステートマシン図

R5第18問 テスト Cランク

 あるソフトウェア開発において、エラー埋め込み法を用いてソフトウェアのエラー数を推定することにした。検査対象プログラムに、意図的に100件のエラーを埋め込み、そのことを知らない検査担当者に検査させたところ、50件のエラーを発見することができた。そのうち40件は、意図的に埋め込んだエラーであった。
 埋め込みエラーを除く検査開始前の潜在エラーの件数として、最も適切なものはどれか。

選択肢と解説

苦手に感じる時こそ、エクセルに描いて当てる。正解25を先に見てしまうのがコツです。

×ア 10
×イ 15
×ウ 20
〇エ 25
×オ 30

R4第19問 EVM(計算) Cランク

中小企業A社では、基幹業務系システムの刷新プロジェクトを進めている。先月のプロジェクト会議で、PV(出来高計画値)が1,200 万円、AC(コスト実績値)が800 万円、EV(出来高実績値)が600 万円であることが報告された。
このとき、コスト効率指数(CPI)とスケジュール効率指数(SPI)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

CPISPI
×ア0.500.67
○イ0.670.50
×ウ0.750.67
×エ1.502.00
×オ2.001.50

今日のまとめ

Q
本試験直前の緊張感を活かし、「情報」Cランク31マークをズラリと眺める。でもこいつら、SEでも知らない細かい知識や、細かいひっかけが多くね?
A

そこで真面目なやぎ座もずぼらなしし座も、一度立ち止まって深呼吸を。近年の「情報」Cランクで問われているのは、知らない知識も【なんとなくこっち!】と当てる洞察力です。

■■ここからテンプレ■■

-F情報

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