全てを見通す名探偵なら、公開延期
画像:conan-movie.jp 公式HP

公開延期のお知らせ
~青山剛昌先生直筆メッセージ
この度、2020年4月17日(金)より公開を予定しておりました『名探偵コナン 緋色の弾丸』につきまして、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、公開日を延期することを決定いたしましたことお知らせいたします。
出典:制作委員会、東宝㈱
まぁテーマにした五輪(劇中ではWorld Sports Games)自体が延期だからな。
確実な興行収入が見込める大作が赤字では業界がピンチ。残念ですがここは我慢です。
そこでGWの楽しみが一つ減ったみんなのために。今日はのれんvs.バトンのバトルの謎を、ミクロ経済学「ゲーム理論」の知識で見通します。
のれんとバトンのゲーム理論【経済学:繰り返しゲームを一歩抜け駆け】
(前提)サークルの論理:しんどい完全競争より、裏で手を握って談合
本来バトンは240点キーワード、のれんが260点まとめ派だったろ?
ところがスコアを調べると、のれん先輩の方がスコアが下。自信をつけたバトンが優勢に。
- 当試験史上最凶の、足手まといキャラ
- 世間知らずの浮かれポンチなアタシでも試験にたまたまスト合格。その幸せをアンタに教えてあげたい多幸感たっぷりのインスタ記事を、2つのサークルにtwitterまで股に掛け、残り40本は惜しまず書きます。

- でもなぜのれんは、金型様を受け入れる誤謬を?
- ブログ同士で完全競争すると、1年しんどい。それなら金型様を口実に、ブログ同士の裏で握って手抜き。
つまり受験生ファーストなんて単なる口実。
互いに傷を舐め合って大事なトコはひた隠し、ギョーカイ仲間の合格者同士で上手いコトやろーぜ。
その心理を説明するのが、ゲーム理論(繰り返しゲーム)です💛
知識1⃣ ゲーム理論~利得表とナッシュ均衡
- 「ミクロ」でゲーム理論といえば、必ず当たるBランク
- それは、大手受験校ではこんな解法テクニックを教えてくれるから。


設例:スピテキ2017年度版 P.149

色をつけるとわかりやすい。

ややこんがらがりやすいが、ここも色をつければわかりやすい。

ナッシュ均衡とは、「2者が非協調な時に取る最適戦略」のセル。
※1つとは限らず、ゼロや2つの場合あり。
あー、「協調路線で」お互い話し合えば、より儲かる組み合わせがあるのに「もったいない」。
ゲーム理論の基本は、「話し合えば」互いにトクなのに、なぜか損をするコトな。
この「もったいないから話し合おう」が、3大サークルが完全競争を避け、ひた隠し談合体質に走る説明です。
知識2⃣ 1回限りゲーム
この知識は過去問でINPUTします。
H25第21問 Bランク
いま、2つの企業AとBを考える。両企業は、それぞれ、重要な特許権と、重要ではない特許権を有している。もし、双方が重要ではない特許権のみを拠出し、それらを共有するならば、開発される新製品の質は低く、双方の企業は22の利益しかあげることができない。しかしながら、両企業が重要な特許権を拠出し、それらを共有するならば画期的な新製品の開発によって、双方とも35の利益をあげることができる。 ただし、相手が重要な特許権を拠出しながらも、自らは重要ではない特許権を拠出することができ、それらを共有するならば、自らの企業だけが新製品の開発に成功し40の利益をあげることができる一方で、相手企業は新製品の開発ができず利益は20にとどまる。 下表は、このような企業間の関係を利得表の形で整理したものである。企業Aと企業Bが相互に利得表の内容を理解しているときの説明として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
![]() |
×ア このような企業間の関係が1回限りで生じている場合、資源配分が(22, 22)となるとき、パレート最適が実現している。 〇イ このような企業間の関係が1回限りで生じている場合、両企業が「重要ではない特許権のみを拠出する」のは、ナッシュ均衡である。 ?ウ このような企業間の関係が2回だけ繰り返される場合、1回目の取引で資源配分が(22, 22)となるとき、情報の非対称性によるモラルハザードが起きている。 ?エ このような企業間の関係が2回だけ繰り返される場合、企業Aが1回目の取引で「重要な特許権を拠出する」のは支配戦略である。 |
(35,35)の組み合わせがあるのに、非協調であるために(22,22)を選んでしまう。正解〇イが「囚人のジレンマ」です。
選択肢ウエに「2回だけ繰り返しゲーム」なる不思議な言葉がありますが、正解〇イは選べるので正答率はBランク。
一定の正答率を超えると、知識欲に溢れる試験委員のオトウサンは、もっと難しいことを教えたくなります。
知識3⃣ 繰り返しゲーム
この知識も同様に過去問でINPUTします。
H26第22問 Bランク
下図は標準的な囚人のジレンマの状況を示す利得表である。下表で企業Aと企業Bの両者は合理的主体であり、両者による取引において「協力する」か「裏切る」かを選択することができる。表中のカッコ内の数字は、1度の取引で得られる利得を示すもので、左側が企業Aの取り分、右側が企業Bの取り分である。ただし、相手の「裏切る」に対してはトリガー戦略を採用するものと考える。この利得表に関する説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。 |
![]() |
×ア 将来利得の割引因子の値が十分に1に近い(ただし1未満)状況下で、両者の取引が無限に繰り返されるのであれば、両者がともに「裏切る」ことがパレート最適になるというのがフォーク定理の示唆するところである。 〇イ 将来利得の割引因子の値が十分に1に近い(ただし1未満)状況下で、両者の取引が無限に繰り返されるのであれば、両者がともに「協力する」を選択するというのがフォーク定理の示唆するところである。 ×ウ 両者の取引が1回限りであれば、企業Aは、企業Bが「裏切る」と予想しても、「協力する」ことで自分の利得を最大化できるというのがフォーク定理の示唆するところである。 ×エ 両者の取引が1回限りであれば、両者がともに「協力する」ことが支配戦略であるというのがフォーク定理の示唆するところである。 |
当問の解き方は過去問集参照とし、フォーク定理の結論を先に見ると。
- 狭いムラ社会では相手と何度も対局することがあり、
- 相手を裏切って勝つような「一発勝ち逃げ」は難しいため、
- 自然と裏切りを避け、暗黙下に協調して利得が増える。

む、何だかメンド臭いね?
そう、診断士なら理論の前に結論を。フォーク理論をわかりやすく教えてくれるのが、こちらの記事です。
画像:中小企業診断士に出題される用語辞典
「1次」は年々難化するけど、初見用語は正解にしないのが出題セオリーな。
そこで昨年までの誤答選択肢を確実に押さえれば、ミクロ「ゲーム理論」は今年も1~2マーク確実イタダキです。
今日のまとめ
- さて、なぜ名探偵コナンは年々倍々ゲームで支持拡大?
- それは青山剛昌先生描くキャラの人気に加え、見えないスリルにわかりやすい結論が。全ての伏線が最後に合理的に解決される、スッキリした安心感があるから。

だから子供に安心して見せて良い。
伏線ほったらかしで謎が謎を呼ぶ、ヲタ養成アニメなエヴァとは大違いです。

そこで、サークル同士を競わせよう
①試験サークル同士を競わせて彼らの「不当な」利得を減らせば、
②死荷重がなくなり、
③出題+受験側両者の社会的余剰が最大に。
画像: 独占と死荷重~独占はなぜ嫌がられるか
ふはっ。あのイージーなR1「経済」56点の金型様が理解できず、泣きべそかきそうな知識を書いてきやがった。
そうだよ、そして名探偵ならお見通し。「経済学」ツッコミシリーズ全5回は、来週月曜からスタートです。
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