この星で一番最後の過去問解説。毎朝ウルっとするか、イラっとしてガバっと跳ね起き学習するか。夏の朝は2択で始まり。

【紙上ビジネススクール】ほっこりゲーム理論

リニア入札談合事件はなぜ起きた?

画像:産経ニュース

「経済」シリーズも来週末の答練で一息。しかし兎角企業不祥事に世論が厳しい今日この頃。製造業ばかりか建設業も槍玉に挙がると、「あぁなるなよ」「うまくやれよ」と、上司にポンと肩を叩かれた?

ぶるぶる。でも「おや、このニュースは理論の説明に使えるな」。そう力こぶができる、それが現役診断士だったりします。

談合・カルテル⇔「1次」知識
→①「経済」不完全競争、寡占、ゲーム理論の説明
→②「法務」独占禁止法の説明

おっと、今は「経済」講義の真っ最中。今日はビジネススクールっぽく実際のケースを使い、ゲーム理論をほっこりおさらいです。

【紙上ビジネススクール】ほっこりゲーム理論

知識1⃣ ゲーム理論~利得表とナッシュ均衡

「ミクロ」でゲーム理論といえば、必ず当たる定番Bランク。

それはね。大手受験校ではこんな解法テクニックを教えてくれるから。

手順① 利得表(ペイオフマトリックス)の数字を、手書きでメモ。

設例:スピテキ2017年度版 P.149

手順② A社の立場で○をつける

色をつけるとわかりやすい。

手順③ B社の立場で○をつける

ややこんがらがりやすいが、ここも色をつければわかりやすい。

手順④ 丸が2つならぶ→○○になる所がナッシュ均衡

ナッシュ均衡とは、「2者が非協調な時に取る最適戦略」のセル。
※1つとは限らず、ゼロや2つの場合あり。

あー、「協調路線で」お互い話し合えば、より儲かる組み合わせがあるのに「もったいない」。

この「もったいない」が、建設談合や製造業のカルテルが起きる要因ですね。

知識2⃣ 1回限りゲーム

1回限りゲームでは、「囚人のジレンマ」。

この知識は過去問でINPUTします。

H25第21問 Bランク

 いま、2つの企業AとBを考える。両企業は、それぞれ、重要な特許権と、重要ではない特許権を有している。もし、双方が重要ではない特許権のみを拠出し、それらを共有するならば、開発される新製品の質は低く、双方の企業は22の利益しかあげることができない。しかしながら、両企業が重要な特許権を拠出し、それらを共有するならば画期的な新製品の開発によって、双方とも35の利益をあげることができる。
ただし、相手が重要な特許権を拠出しながらも、自らは重要ではない特許権を拠出することができ、それらを共有するならば、自らの企業だけが新製品の開発に成功し40の利益をあげることができる一方で、相手企業は新製品の開発ができず利益は20にとどまる。
下表は、このような企業間の関係を利得表の形で整理したものである。企業Aと企業Bが相互に利得表の内容を理解しているときの説明として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア このような企業間の関係が1回限りで生じている場合、資源配分が(22, 22)となるとき、パレート最適が実現している
〇イ このような企業間の関係が1回限りで生じている場合、両企業が「重要ではない特許権のみを拠出する」のは、ナッシュ均衡である。
?ウ このような企業間の関係が2回だけ繰り返される場合、1回目の取引で資源配分が(22, 22)となるとき、情報の非対称性によるモラルハザードが起きている。
?エ このような企業間の関係が2回だけ繰り返される場合、企業Aが1回目の取引で「重要な特許権を拠出する」のは支配戦略である。

(35,35)の組み合わせがあるのに、非協調であるために(22,22)を選んでしまう。正解〇イが「囚人のジレンマ」そのものです。

選択肢ウエに「2回だけ繰り返しゲーム」なる不思議な言葉がありますが、正解〇イは選べるので正答率はBランク。

知識3⃣ 繰り返しゲーム

繰り返しゲームでは、協調行動(フォーク定理)

この知識も同様に過去問でINPUTします。

H26第22問 Bランク

 下図は標準的な囚人のジレンマの状況を示す利得表である。下表で企業Aと企業Bの両者は合理的主体であり、両者による取引において「協力する」か「裏切る」かを選択することができる。表中のカッコ内の数字は、1度の取引で得られる利得を示すもので、左側が企業Aの取り分、右側が企業Bの取り分である。ただし、相手の「裏切る」に対してはトリガー戦略を採用するものと考える。この利得表に関する説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
 
△ア 将来利得の割引因子の値が十分に1に近い(ただし1未満)状況下で、両者の取引が無限に繰り返されるのであれば、両者がともに「裏切る」ことがパレート最適になるというのがフォーク定理の示唆するところである。
〇イ 将来利得の割引因子の値が十分に1に近い(ただし1未満)状況下で、両者の取引が無限に繰り返されるのであれば、両者がともに「協力する」を選択するというのがフォーク定理の示唆するところである。
×ウ 両者の取引が1回限りであれば、企業Aは、企業Bが「裏切る」と予想しても、「協力する」ことで自分の利得を最大化できるというのがフォーク定理の示唆するところである。
×エ 両者の取引が1回限りであれば、両者がともに「協力する」ことが支配戦略であるというのがフォーク定理の示唆するところである。

当問の解き方は過去問集参照とし、フォーク定理の結論を先に見ると。

  • 狭いムラ社会では相手と何度も対局することがあり、
  • 相手を裏切って勝つような「一発勝ち逃げ」は難しいため、
  • 自然と裏切りを避け、暗黙下に協調して利得が増える。

この時、「暗黙下で」「審判に見えない所でやる」ことが利得を増やすポイント。だって衆目を集め、迂闊に証拠を残そうものなら。東京地検特捜部に乗り込まれ、お縄頂戴になるのは明らかです。

今日のまとめ

リニア談合のニュース一つで、①ゲーム理論 ②「法務」独禁法 の2マークいただき。

おやこの例え話、どこかで聞いたような? そう、実はこの話、TAC三枝先生のご許可を得て講義内容を転載したものなんです。

※本当は好ましくないのですが、ご本を紹介した関係で教室までご挨拶に行った際、ちょうど講義されていた内容が面白かったので。

受験校通学の場合、週2コマの講義INPUTは大変。しかもこの先、「情報」「法務」「中小」と暗記ばかりで正直詰まらないし。

でも受験校講師って、実にいろんなネタや余談を用意して登壇するんです。単に暗記の試験でなくビジネススクール張りにネタを楽しめるのも、スクール通学のメリット。そうそう三枝先生、こんなことを仰っていました。

社会を語りたいなら経済学は必須です。
まだまだ一肌脱ぎますよ。

ふぞ採点は5,000人のマストに
競争を高めて今年でイチ抜け
にほんブログ村 資格ブログ 中小企業診断士試験へ
にほんブログ村

>増枠時代の採用面接試験への備え

増枠時代の採用面接試験への備え

ノウハウ君と多年度ベテの合格自慢を一掃すべく、難関国家資格の称号を投げ捨て、「1次」合格時点で〇〇診断士を名乗ってOKとした出題側。ふぞろい200hでコロコロ2割受かるなら、最新ふぞ14の発売を待ち、その真逆をすれば確実5割はイケるだろう。新たな仮説が始まります。

CTR IMG
PAGE TOP