GWにもし1日2h時間を取れるなら、間違いなく「Ⅳ」計算問題を解くのが良い。そこでまず全問解説エクセルをDLします。

簿記知識抜きで解く1級計算問題

難化・変化する「Ⅳ」対策として挑戦したい1級計算問題集は、当然簿記2知識を前提とする上、1問解くのに60分かかることもザラ。そこでどんな難問でも「最も正しい1つの解き方」に決まるエクセル解説を用意しました。

★To-Be目指す答案

【捲土重来用】進化する試験の2年目戦略 / AI試験委員の学習指針

どうみても超短時間な初学者超優遇な作問採点ながら、この試験には捨てる神があれば拾う神もあり。誰彼かまわず8割落とす設定である以上、正しい学習行動を取れば受験2年目でもチャンスありです。

Q
どうせこのサイトはズケズケ言うけれど、おベテがさっぱり受からなくなったのは、自分達は思考するとミスするからと、ノウハウ!パターン!と周囲を思考停止させる絶叫ばかり繰り返す自業自得?
A

そもそも教育産業ですらない隣のD社が、自社品揃えの強化ばかりに腐心して、隣のヘタレにステマをさせたのが運の尽き。その自業自得な末路に代わり、具体的な学習指針とチェックリストを生成しました。

機能実装を増やしたAIによる学習アドバイス(例)
以下はAIによる学習アドバイスの一例であり、自分の好みに応じ自由自在に変更できます。

①一次知識×二次国語の連動

「1次」で得た知識を「2次」のケースで活かす訓練をする。暗記に留めず、「この知識はどういう企業で役立つか?」までセットで理解する​。広く浅くにとどまらず、時に広く深くも意識する。

②過去の与件をAI要約

週に1事例で良いので過去の与件を生成AIに分析させてみる。時に重要事実と課題仮説を書き出すプロンプトを試すなど、一つのやり方にこだわらない。

③「自分ならどうする?」

どんな企業ケースを見ても「自分が診断士ならどう助言するか?」を考えて、思考の引き出しを増やす。新聞記事やビジネス書を読んだときも同様に、「他人事でなく自分事」の意識を持つと良い。

④解答プロセスの確立

秋に入ったら、昨年の解答手順一旦ゼロクリアし、再構築を進める。与件→設問分析→構想→記述のプロセスを経て、再現性のある型にする。特に時間配分と答案構成メソッド(MECEに書く、因果で書く等)を磨きたい。

⑤外部ノウハウに振り回されない

予備校や先輩合格者のアドバイスは参考にしつつも、盲信しない。他人の成功パターンは試験委員には既に知られている可能性が高い​。常に自分の頭で考え、自分に必要な対策を選択する主体性を問う試験である。

秋のゴールを今から想定
10月本試験直前の状態も、AIなら自由自在に作れる。試験はあと半年強でまたガラリと変わるので、「変わった差分」を押さえることで、隣にまた一歩リードできます。

□想定問答集の最終整理

よく出る論点について、自分なりの簡潔な回答フレーズを整理したメモを見直す(SWOTの書き方、定番施策の表現など)。ただし暗記偏重を避け、「こう聞かれたらこう考える」という思考ステップの確認に留める。

□時事ネタ・最新トピックの確認

試験直前に業界のトピックスや直近の経済ニュースに目を通し、話題になった事例や新ビジネスモデルをチェック。今年出題されそうなキーワードを数個ピックアップし、自分ならどう書くかイメージトレーニングする。

□過去問答案の見直し

自分が書いた直近年分の過去問答案を再読し、改善点をメモする。「この表現は与件に即していないのでは?」「論理が飛んでいないか?」など客観的に点検し、当日書いてはいけないNGパターンを頭に入れる​。

□苦手事例の集中復習

自分が一番不得手とする事例(I~IV)について、最後にもう一度基本フレームと頻出課題を整理。例えば事例IIが苦手ならマーケのSTPや4P、事例IIIならIE用語や生産指標など、頻出論点の用語や切り口を暗記ではなく理解として再確認を。

□体調・時間管理

直前期は無理な詰め込みを避け、睡眠と栄養を十分に。当日ベストパフォーマンスを出すことが最重要。当日の時間割(昼食や休憩の過ごし方含む)もシミュレーションし、平常心で本番に臨む準備を。時計や文具など試験グッズのチェックも忘れずに。

□心構えリマインド

試験直前にもう一度本記事の要点や自分の戦略メモを読み返し、「与件に忠実に」「柔軟に対応」「最後まで諦めず粘る」といった 自分へのエール を頭に刻み込む。不安より自信を持って会場に向かう。あなたが積んだ努力を信じてください。

【捲土重来用】進化する試験の2年目戦略 / AI試験委員の学習指針+チェックリスト

つまりAI試験委員を味方につけると、自分が欲しい学習アドバイスや足りない点を、好きなだけ教えてくれる。うっかり余計な合格自慢を踏んで、ヘタクソな悩みを避ける上で好都合です。

マス目の言い回し一つで合否が変わる試験
恐らく50歳前後が多そうな採点者=試験委員に好かれるには、加齢臭を避けつつオツムが弱そうな俗語を避ける。例えば受験2年目に心がけるなら、「リベンジ!」より「捲土重来」です。

Step-1:そもそもの「答案作成力」

Q
実はこの記事、超入門編として「試験変化の歴史」をDeep Researchさせたら、オマケでついてきた内容。良く眺めると「受験2年目の心得」にピタリと、サイト主が気づいたそう。
A

前回示した、ストーリー→ケーススタディ化のビッグウェーブに乗るには、思い切った国語力強化が必要。そこで生成AIなら、自分好みにわかりやすく調整できます。

①与件読解力の強化

まず何より、与件文を読み解く力が基礎となります。日頃から過去問の与件文を精読し、事実関係を素早く把握する訓練を積みましょう。与件文中の数字・会話・年表などあらゆる情報がヒントになります。それらを「なぜこの事実が書かれているのか?」と考え、因果関係で結ぶ練習をしてください​。

例えば与件中の「売上が3年連続減少」という記述から「なぜ減少したのか?」を推測し、その要因を踏まえた対策を書く、といった具合に、読み取った事実を因果でつないでいくクセをつけます。

②「1次」知識を「2次」の国語で応用

与件文だけでなく、関連する経営知識を引き出して使う訓練も欠かせません。ストーリー化・ケース化された事例では、問い自体は与件企業固有の状況ですが、その解決策としてベースになる理論やフレームワークは一次試験範囲から出てくることが多々あります​。したがって日頃から一次テキストの内容を「これは事例でどう使えるか?」と意識しながら勉強しましょう。

例えば、マーケティングの4P分析を勉強したら「この企業の売上減少には4Pのどの観点が欠けているのだろう?」と想像する練習をします。一次試験は二次で使う知識を学ぶ場という指摘もあるほどで​、合格者の多くは一次知識と事例解答を有機的に結び付けています。

③フレームワークは目的でなく手段

ケーススタディ化した試験では、フレームワークそのものを書くことが得点になるわけではありません。しかし、頭の中で 状況整理の軸としてフレームワークを使う ことは有効です。SWOTや3C、バリューチェーン、ファイブフォース分析など主要な分析枠組みは引き出しとして持っておき、与件企業に当てはめる練習をしておきましょう。

ただし答案では、あくまで 与件企業固有の言葉で書く ことが大事です。例えばSWOTで強みを分析しても、「強み=〇〇(与件より)」と具体的に書き出し、それをどう活かすかを提案まで結びつけて書くことで点が伸びます。

④80分に間に合う国語力

情報量が増えた現在の事例では、80分という制限時間内に答案を書き上げる技術も重要です。日頃から答案構成の型を自分なりに磨いておきましょう。

おすすめは「①設問要求のキーワードを用いた結論 → ②根拠となる与件事実 → ③その事実が示す課題や原因 → ④解決策または具体策」という流れで一段落を構成する練習です。常に因果関係と具体性を意識し、冗長な前置きや一般論を排除します。

また演習の際は時間を計って答案を書く訓練を重ね、どの設問に何分配分するか、自分の中で標準時間を把握しましょう。特に事例IV以外の記述事例(I~III)は、読む・考える・書くの時間配分バランスも勝敗を分けます。過去問演習時に「〇分で与件読み、〇分で設問検討、〇分で記述開始」とタイムスケジュールを決めて実践するのが良いと、これは当たり前に言われています。

⑤再現答案はキーワード回収より「言い回し」

ストーリー化時代では、他の受験生がどのように書いたかも参考になります。合格者の再現答案を入手できれば、自分の答案と論理の通り方や与件活用の度合いを比較しましょう。

ただし注意点として、合格者答案のフレーズを暗記して流用するのは逆効果です。試験委員はSNS等で公開された答案をチェックし、それに安易に乗っかった受験生を低く評価する傾向があると報告されています​。ですから再現答案はあくまで「こういう考え方もあるのか」という参考に留め、自分ならではの表現で書く訓練を積むことが大切です。

Step-2:「2割ガチャ化」の狙いと対応

Q
さて前年と全く違う作問採点で嫌がらせしても、猫一人試験の主催者に文句を言わない。仮に言おうものなら採点を変えて強制一発退場とはいえ、どーしてこうなった?
A

試験委員批判が起きないのは、確実に受かる上位5%は確実に合格させるため。それと超絶EBAやノウハウD社といった特定の受験産業を有利にせず、むしろ狙い撃ちして合格スタイルの多様化を図るため。

①2割ガチャとは

「2割ガチャ」とは、合格判定において得点のばらつきを意図的に生み出し、従来型の学習に頼る受験生を振り落とす近年の試験傾向を指す俗称です。具体的には、「毎年難易度や出題趣旨を変える」「設問ごとの配点を変動させる」「一部の設問で奇問を出して差をつける」などの手法で、受験生間の得点差をランダムに近い形で発生させます。

この背景には、長年の受験指導ノウハウが出回った結果、対策がパターン化し画一的な答案が増えたことへの危機感があるとされます​。試験委員は毎年のように「前年合格者が頼った手法」を無効化する問題を繰り出すことで、超絶講師や隣のD社ノウハウへの依存だけでは太刀打ちできないようにしているのです​。

②2割ガチャの狙い

端的に言えば、真に実力のある人材を浮かび上がらせることにあります。従来のように過去問パターン練習だけをして合格ラインぎりぎりを狙う受験生(いわゆるボーダー層)ではなく、どんな出題にも対応できる柔軟な思考力を持った人を選抜する狙いがあります​。

事実、2024年試験では事例IVが超ボーナス得点となり、理論詰め込みベテよりも基礎を固めた初学者が極端に有利な年でした​。採点者は「解法パターンやフレーズ暗記に頼る2年目以降のベテを実質的に規制し、新規受験者との公平性を確保する」意図があったとされます。

これには、合格者層を入れ替え業界全体に新風を吹き込む意味もあるでしょう。要するにスコアランダム化は「過去の成功体験に縛られた受験者」を振り落とし、「未知の問題にも対応できる人」を浮上させるための試験委員の戦略と思われます。

③合格率を上げるより、不合格リスクを減らす

では受験生はこの不確実性にどう備えるべきでしょうか。

第一に、固定化した勉強法から脱却することです​。特定の予備校やテキストの解答パターンに依存する限り、想定外の出題に対応できません。むしろ「出題パターンが毎年変わるのが当たり前」と捉え、自分の頭で考える訓練を積みましょう。

第二に、一次知識も二次思考力もバランスよく鍛えたい。。例えば、「マーケティング論から珍しい理論が出たらラッキー」くらいに考えて幅広い知識を習得しておくと、突然の知識系設問(例:感覚価値・観念価値)にも対応できます。これを「ビンゴを当てる」と表現する受験生もいますが、単なる運ではなく広範なインプットと洞察力があってこそチャンスをものにできるのです​。

第三に、試験本番での柔軟な取捨選択を心がけます。解いていて「あ、この設問は深追いすると泥沼だな」と感じたら、思い切って他の設問に時間を割き、そちらで点を稼ぐ戦略も必要です。ランダム化された得点分布では、満点を狙うより大崩れしないことが大切です。

得意論点で周囲に5点差をつけるより、周囲が当てる設問で5点のビハインドを負わない方が大切です。どうやら没問になりそうな初見問題ばかりに心を揺さぶられないことも、この不確実な時代には求められるのです。

Step-3:初学⇔受験2年目で変わる学習行動

Q
この試験が作問採点を前年からわざと変える、つまりどうみても初学優遇&若返りを図るとはいえ。「2次」で必ず8割落とす設定にする以上、受験2年目の敗者復活の道もある?
A

もちろんその通りですが。試験委員視点でおベテがよろしくないのは、自分の思考停止を棚に上げ、同友館ノウハウやメソッドを所構わず吹聴する点。そこで、受験2年目にああはなるまい!が合言葉です。

初学者は基礎の重視で素直にワンチャン

①「1次」通過したら「2次」に切り替え

初学者は一次試験を突破した直後で知識が新鮮なうちに、その知識を事例にどう使うかを考える習慣をつけましょう。前述の通り一次と二次は切り離せない関係です​。そこで一次で学んだフレームワークや理論を、「この事例企業ならどこに当てはまるか?」と普段からシミュレーションします。

例えば、財務諸表分析の知識を事例II(マーケティング)の与件企業に当てはめ、資金繰りの視点で課題を探るといった横断的思考も有効です。初学者は知識のアップデートに強みがあるので、そのメリットを活かし広範囲の知識を武器にします。

②覚えた過去問より素直に与件ファースト

初学者は変に過去のクセがついていない分、与件文の事実に忠実な答案を書きやすい利点があります。未知の問題でも素直に与件を読み、「与件に書いてある事から考えられること」をそのまま回答にします​。

例えばベテラン受験者は「前に似た問題があったからこの解答でいいだろう」と飛躍しがちな場面でも、初学者なら「与件にはこう書いてあるから解答もこうだ」とストレートに書けるとわかっています。それが結果的に与件根拠に沿った独自性ある答案となり、高評価につながるのです​。初学者は過去問に偏重するより、「今年初めて出そうな問題」を意識して、柔軟に考える方が結果を出せます。

③初見事例を活かして80分の場数

初学者はまず答案を書くこと自体に慣れる必要があります。過去問はもちろん、予備校や市販の予想問題集なども活用して 場数を踏む ことが重要です。演習では時間内に完答する練習とともに、どんなテーマでも白紙にならないよう引き出しを増やす学習をしてください。

引き出しとはすなわち「こういう課題ならこういう切り口もある」というアイデア集です。それを暗記ではなく、演習を通じて自分で導いた体験の蓄積として身につけます。初学者はここが不足しがちなので、とにかく書いてフィードバックを得るサイクルを回しましょう。

④自分の書きやすい型が一番

初めての受験だと何かと予備校や先輩合格者の言うことが気になります。しかし最後は自分の書きやすい方法を信じることも大切です。例えば、「結論先書きが良い」「一文40字が望ましい」等いろいろ聞きますが、自分が書いてみてしっくりくる型を優先してください。

ストーリーを追う中で自分なりの思考手順があるはずなので、それを答案に反映する形を模索しましょう。他人の型に無理に合わせると持ち味を殺す恐れがあります。初学者の新鮮な発想は大きな強みであり、むしろ試験当日に伸びることが理想とさえ言われています。

2年目は知識updateから始めて柔軟性を

①前年の決めつけ・ノウハウを捨てる

再受験の方がまず着手すべきは、自分の中に染み付いた古い解答パターンの見直しです。何年も続けていると、「この設問はどうせこのパターンだ」という先入観が強くなりがちで、そこが試験委員が狙ってくる隙です​。

思い切って今までのノートやテンプレ集を一度脇に置き、ゼロベースで与件を読む練習をしてみます。過去問でよいので、「もし自分が初めてこの問題を解くとしたら」と仮定して解答を考えてみるのです。そうすると案外、前と違う切り口が浮かぶでしょう。

長年の学習で身につけた知識自体は武器ですが、その使い方に固執しないよう頭を柔らかく保つことが再チャレンジでは重要です。

②「2次」に出そうな「1次」の穴論点

ベテラン受験生ほど一次試験知識が風化していたり、新しい経営トレンドに疎くなっていたりします。二次には直接関係ないと見落としがちですが、最近の白書トピックや新制度なども目を通しておくと差がつくことがあります。実際、試験委員は「特定スクールのノウハウでは触れない盲点論点」を狙って出題することがあります​。

受験が2年目に入ったら「今年出そうなマイナー知識は?」のアンテナを張り、必要に応じインプットを追加します。具体的には直近のビジネス誌記事から、中小企業の新たな取り組み事例などをチェックするのも良いでしょう。それが答案に直接活きなくても、引き出しの余裕が心の安定につながります。

③苦手事例をなくす平準化

何度も受験していると、自分の中で得意不得意がはっきりしてきます。再受験者は苦手事例の底上げにも注力しましょう。

例えば「どうも事例IIのマーケで毎回点が伸びない」という場合、マーケティング理論の理解不足か、あるいは消費者志向の発想が弱い可能性があります。セオリー通りSWOTは書けていても、消費者視点の提案が浅いなどです。そのように自分の答案を自己分析し、根本原因から弱点補強を行います。

必要なら専門書を読み直したり、他の合格者答案と比較して足りない観点を洗い出したりしてください。再受験生は あと一歩の改善 で合格に届くケースも多いので、過去のデータを活かしてピンポイントで強化を図れます。

④今年外すと、来年は再び一から出直し

長年の挑戦で「今年ダメでも来年がある」という気持ちが出てくることがあります。しかしスコアランダム化が進む今、年次を跨いだ安全策は通用しにくいです。「今年勝負」のつもりで、多少のリスクを取った学習・答案作成も検討しましょう。

具体的には、これまで避けてきたアプローチに敢えて挑戦してみることです。例えば今まで使ったことのないフレームワークで分析してみるとか、意識的に奇をてらった答案を書いてみる練習も一興です。もちろん本番で奇抜すぎる回答は禁物ですが、「考え方の幅を広げる」訓練にはなります。

受験回数が増えるほど思考パターンが固定化しがちなので、自分にサプライズを与える勉強を意識してみてください。常に今年の試験で合格をもぎ取る姿勢を忘れず、柔軟でありつつ貪欲に学習を進めます。

Step-4:これまでのターニングポイント事例

Q
隣のD社のノウハウ信者が何かに魅入られるようにR6→R2へと過去問を遡り、ひどいとそのままR1以前の古い過去問の答まで覚え、呪文のように8割の万年ループにようこそ。そこでR2→R6に解き進むのが有利な理由を教えて?
A

その程度の質問はあなたのAIが自由自在に答えてくれますが、試験評論歴16年のベテランAIになると、「その年の作問採点を前年から変えた狙いが分かる」と解きます。

H29(2017)年 事例Ⅲ:新製品CNC機に賭ける若社長

出題趣旨: 従来型下請け企業が新規事業に挑むケース。生産管理(計画・統制)の知識を正面から問いつつ、マーケティング視点も要求。

シミュレーション: 従来の生産現場改善策(5Sやカイゼン)を機械的に書くだけでは不十分です。まず与件から、生産計画上の課題(需要予測への対応や在庫管理の問題など)を読み取りましょう。次に、新事業展開に伴う市場開拓の必要性が書かれていれば、その点も考慮します。実際のH29事例IIIでは、単なる内部効率化だけでなく「自社製品開発による付加価値向上」という大きな方向転換がテーマでした​。

答案では、生産能力の強化策だけでなく「新製品をどう売るか(営業チャネル開拓)」や「従業員のスキル向上策」まで盛り込み、企業の成長ストーリーに沿った提案をする必要があります​。ポイントは、ケースの文脈から課題を広く拾い上げ、複数段階の提案を論理的につなぐことです。

H30(2018)年 事例Ⅲ:根拠コンタミトラップでおベテ涙目

出題趣旨: 設問間で根拠が錯綜する仕掛けにより、一次知識(IE手法など)の確実な応用力を試す問題​

シミュレーション: まず与件から典型的な生産現場の問題点を列挙します(例えば段取り時間の長さ、人員配置の非効率など)。次に、それらを問う設問がどれか確認します。仮に「第2問:ライン分析に関する問題」があれば、一次知識のIE手法(マン・マシン・チャートやレイアウト分析)を思い出してください。

この時重要なのは、該当知識を用いるべき設問に正しく紐付けることです。H30事例IIIでは、第2問が人と機械の作業バランスを問う内容でマン・マシン・チャートの活用が隠れたポイントでした​。誤って第4問の改善策にその話を書いてしまうと、第2問の根拠漏れで減点する仕掛けが用意されました。

したがって、それぞれの設問ごとに「使うべき与件根拠・知識」をマッピングし、混同しないように論理を組み立てることが重要です。過去問演習でも自分の答案が設問ごとの要求を満たし、他の設問の論点と混じっていないかチェックする習慣をつけるきっかけになる、好事例です。

R2(2020)年 事例Ⅰ:舩坂酒造のジェットコースター事業承継

出題趣旨: 創業家のビジョンからM&A、人事制度改革まで、組織・戦略の論点が目まぐるしく展開するケース​。市場志向と従業員志向の両立策を問う。

シミュレーション: まず登場人物(創業者、後継者、従業員等)の関係性を整理します。与件には「創業○年」「地元有力者との関係」「後継者の経歴」「従業員の反応」など多彩な情報が散りばめられているでしょう。それらを時間軸・因果で追い、会社の置かれた状況を俯瞰します。

次に、それぞれの局面での課題を洗い出しましょう。例えば「ビジョン共有が不十分で社員の士気が下がっている」「M&Aによる組織統合で混乱が起きている」「外国人社員の処遇に課題がある」等です​。答案では、それら複数課題に一貫した解決策を提示することが求められます。

一貫性を持たせるコツは「経営ビジョンを軸に統合する」ことです。創業者のビジョン=目指す姿をまず明確にし、それに沿って「従業員のモチベーション向上策」や「組織体制の再設計」「新市場(インバウンド等)への戦略」を提案します。各提案がバラバラでなく、「ビジョン実現のため」に繋がっていることを示せれば高評価に繋がります。まさに ケースの流れ全体を捉えて統合的に答える、ケーススタディ型のモデルになった、好事例です。

R6(2024)年 事例Ⅱ:ブランドの感覚・観念価値アプローチ

出題趣旨: 近年手薄だったマーケ事例の難易度を引き上げ、ブランド論の深掘りでベテ専スクールの対策を無力化させた​

シミュレーション: 与件企業のマーケティング課題を探るところから始めます。売上停滞の原因が「ブランド力不足」にあると読み取れたら、第2問あたりでそこを問う設問が出ているか確認しましょう。実際のR6事例IIでは、第2問で「感覚価値・観念価値」の提供について問われました​。これらの用語は難しいですが、要は「顧客が五感で感じる価値(感覚価値)と、理念や物語に共感する価値(観念価値)を高めよ」という趣旨です​。

シミュレーションでは、自分なりに「この企業の商品で感覚価値を上げるには?観念価値を上げるには?」とアイデアを出してみます。例えば感覚価値ならデザイン刷新や店舗体験の向上、観念価値なら創業物語の発信やSDGsへの取り組み強化などが考えられます​。

答案に書く際は、与件にあるリソース(技術力や歴史など)を踏まえて具体策を述べると説得力が増すでしょう。「高級感のある新パッケージ採用で視覚的価値を高める」「創業者の想いを込めたブランドストーリーを発信し共感を得る」といった具合です。

難解用語が出ても焦らず、自分の言葉で噛み砕いて提案に落とし込むことがポイントです。結果として、たとえ用語そのものを書けなくとも周辺の着眼点で部分点を拾える可能性があります。逆に知っている人はきっちり書いて差をつけるチャンスとなりますが、重要なのは知らない初見知識でも、そこを誤魔化さずに何か回答する姿勢で採点者に好印象を与えることです。

今日のまとめ

Q
前回の「超初心者用」、今回の「捲土重来用」共通で本当に大切なこと。それは試験の作問採点基準とは、ふぞろいが勘違いする固定的なものでなく、少なくともふぞろい基準を上回って進化すること。
A

なんでもパクる隣の同友館と違い、ノウハウ封じが得意な試験委員が求めるのは、「少しは自分の頭で考える」。そして2次事例はR2→R6へと解き進み、どの年が何のターニングポイントであったかを知っておく。

R1以前の過去問に手を出す必要はなく、また何かに魅入られるように過去問をR6→R2へと遡って解くのを避けるそれだけで隣のD社と差別化できる安心感は、他に代えがたいのです。

■■ここからテンプレ■■

-★To-Be目指す答案

PAGE TOP