年1回の国家試験が半年後に控えるのに、誰もが何かに怯えるかのようにその話題を口にしない。「そして誰も言わなくなった」経緯に基づき、今年最新の「2次」対策に一番乗りです。
等身大のストレート合格なアタシのノウハウをブログで大公開! と大はしゃぎしたのが、つい5年前と思えぬほどの変わりよう。そこをアガサ・クリスティーの名作ミステリーに倣って説明します。
(あらすじ)そして誰もいなくなった | そして誰も言わなくなった |
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『誰もいなくなった』は、孤島へ招かれた十人の見知らぬ者たちが、一見華やかな集いの中で次々と理由も告げずに不可解な方法で命を落としていく物語です。 | 診断士試験では、隣のD社が募った前年合格者による合格ノウハウが試験本来の趣旨を大きく損なっていたため、試験委員はこの状況を危惧し、出題傾向や採点基準を巧妙に変更しました。 |
参加者は自らの過去の罪や秘密と向き合わされ、疑心暗鬼と絶望が募る中、最後には一人残らず消え去るという、閉ざされた孤島における恐怖と謎に満ちたサスペンス・ミステリーです。 | 結果、従来のノウハウに頼らず自らの本質的能力で問題に挑む環境が整えられ、合格自慢を口にする者は次第に姿を消し、試験全体が真に実力を問われる場となったのです。 |
【そして誰も言わなくなった】 古いノウハウ自慢が一斉退場 / 2次で雉も鳴かずば撃たれまい
2次の作問採点が毎年進化することで、うっかり長期のベテ勉するより、短期決戦のスピード勝負が有利と猫にも知られた。そこで業界3大ベテ勉のどこがダメかを最新AIで確認な。
ベテ勉① EBAの100字訓練 | ベテ勉② よせば良いのに春秋要約 | ベテ勉⓷ 10年データブックのフレーズ集 |
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手書き100字は頭の固い思い込み 知識のインプットと記述力向上を一度に狙う設計であるため、誤った前提や思い込みが固定化しやすい点が挙げられます。 | テクニックの過剰普及による効果薄減 「前半から20字、後半から20字を抜く」テクニックがすっかり広まり、独自の要約力を鍛えるという本来の目的を損ない、定型化した作業に過ぎないのが現状です。 | 一般知識解答への依存リスク 過去10年分の合格者のキーワード・フレーズを集計したデータは、与件文ごとに求められる具体的な解答よりも、型にはまった一般的な知識解答を促しがちです。 |
与件文無視によるリスク この訓練では与件文を参照せず自分の記憶や知識で解答するため、試験本番で与えられた材料に即した回答ができず、題意とズレた解答になる危険が高まります。 | 原文の文体とのミスマッチ 日経新聞の論説文は、上から目線や古い価値観が反映されがちなため、互恵対等で柔軟な思考を求める診断士試験の精神と必ずしも一致しない傾向があります。 | 最新ビジネス環境への非対応 コロナ禍前後で大きく変化した市場環境やビジネスの時流に追随できず、古いフレーズを無意識に使用すると、現行の採点基準に合致せず減点対象となる可能性が高まります。 |
そもそもこれら「合格ノウハウ」とは、受験2年目以降の暇つぶしとして各スクールが競って提供したもの。これを流布する行為が悪目立ちした結果、本来望ましい短期ストレート合格に悪影響を与えるとして、本格規制が入ったと考えられます。
Step-1:100字手書きを止め、生成AIで回答
生成AIの普及を先読みし、診断士「2次」は×知識を書く→○与件の読解力を求める方へとシフトが続く。そこで100字の手書きでヘタクソ知識を高めるよりも、AIに書かせてその真偽を読み解く方が賢明です。
従来の100字訓練と同様、まずは自分が強化すべきテーマ(例えば、組織論やM&A戦略など)を明確に選定します。出題傾向や理論の基礎を理解するためのテーマ設定が重要です。
選んだテーマに対して、100字の手書き答案ではなく、字数制限を設けずに生成AIに解答を作成させます。これにより、知識の全体像や論点が網羅された回答が得られ、手書きでは出にくい豊富な情報を確認できます。
生成AIによる自由回答をWord等のテキスト編集ツールで精査・推敲し、必要な要点のみを抽出して100字以内にまとめます。これにより、手書きではなくデジタル上で正確な字数調整が可能となり、出題者の意図に沿った簡潔な答案作成能力が養われます。
Step-2:その知識の理想(10点満点)をAI記述
診断士に限らず各種コンサルとは、現状As-Isを理想のTo-Beに持ち上げるためのお手伝い。その中間に「課題把握」「施策助言」「留意点」を並べるだけなので、10点満点のゴールイメージを外さなければ、だいたいイケます。
まず、生成AIに「10点満点」の理想状態の答案を記述させるためのプロンプトを試行錯誤して用意します。出題者の意図や評価基準(課題把握、施策助言、留意点など)を明確に反映できるよう、具体的な指示やキーワードを盛り込むことが重要です。これにより、AIが出力する回答は理想の状態に近づき、受験生の目標像となります。
次に、生成AIを用いて、各論点ごとに理想的な解答例や評価基準に沿った「10点満点」のモデルケースを複数生成し、それらを一覧として並べます。豊富なサンプルは、受験生がどのような答案が理想なのか具体的にイメージするのに役立ち、答案作成時の指針として利用できるため、解答の方向性が安定します。
最後に、生成AIが作成した理想解答と受験生自身の答案とのギャップを明確にするため、不足している論点や具体的な説明が抜けている部分をリストアップします。これにより、何が足りないのかを把握でき、次回以降の解答作成時に重点的に補強すべきポイントが明確になります。結果として、理想の10点満点に近づくための改善策が具体的に示され、安定して高得点を狙える答案作成力が養われます。
Step-3:過去問各A~C社の足りない点をAIで分析
手書き100字の思い込みで覚えた知識を書き殴るより、生成AIに読み書きさせた結果を添削することで効果・効率ともにダダ上がり。よってこのプロセスも生成AIの出番が大いにあります。
固定的な知識やフレーズ集は過去の出題傾向に縛られがちですが、事例ごとの不足点や失敗パターンを分析・ストックしておくことで、最新の出題傾向に応じた改善策を考えられ、試験委員が意図する「現状As-Isから理想To-Beへの転換」に柔軟に対応可能となります。
事例ごとにどの点が不足しているか(例:具体的な施策の不足、論理の飛躍など)をAIで抽出・整理することで、単なる暗記ではなく、根本的な問題意識や論点の整理が促進されます。これにより、受験生は各事例の背景や求められる助言を深く理解し、応用力の向上につながります。
生成AIを活用して知識の整理を行えば、手書き100字よりもはるかに短時間で大量の情報を整理・比較でき、どの部分が不足しているかを明確にできます。これにより、受験生は自らの答案を客観的に見直し、改善すべき点を具体的に補強できるため、質・効率ともに高得点の答案作成が実現しやすくなります。
今日のまとめ
そこで幸いするのが、「そして誰も言わなくなった」。前年たまたま2割なノウハウを隣でわちゃわちゃ吹聴されるより、なぜアレでは8割落ちるかの失敗の本質をAIで分析する方が賢明です。