ふぞろいが反面教師で、ノウハウ全面禁止。増枠時代の試験のミライを先取りします。

【TAC模範解答】ネット口コミ答案と3本勝負。でもなぜそんなに瓜二つ?

「Ⅰ」→時流の先読み
「Ⅱ」→経営刷新
「Ⅲ」→付加価値化

受験校の模範解答が出そろい、答案分析会で確認された「周囲の出来映え」がネットやSNSで次々口コミされると。スクールやサークルを巻き込んだ「ボク達の解答こそ正!」な舌戦も終わり、受験界は早くも冬支度です。

では「事例Ⅰ~Ⅲ」のA~C社長が示した経営課題に、どう答えれば合格ラインか。当サイトが用意した「ネット口コミ与件コピペ」答案とTAC模範解答を見比べ、その幅を探ってみます。

【TAC模範解答】ネット口コミ答案と3本勝負。でもなぜそんなに瓜二つ?

事例Ⅰ ファブレス電子機器メーカーの技術を支える実力主義の人事制度

【短評】
第2問(1,2)は差がつきません。第1問「競争戦略」は5フォースよりTAC解答の方が〇でしょう。第3、4問の組織構造/行動は、具体的なTAC解答⇔知識列挙のコピペ解答で幅があり、採点側の好みで点が動きそうです。

TAC模範解答ネットの口コミコピペ解答
第1問
個々の市場規模が小さいことから、大手企業との直接的な競争を回避しやすく、多様な市場への進出もしやすい。その結果、強みである研究開発力を継続的に強化でき、差別化した製品を生み出しやすいと考えているから。
△5フォースより、「競争回避」「集中」が〇。
理由は、大規模市場を標的としない集中戦略にある。①取引先の事業縮小による販売減、②生産や販売が他社委託であるため他社の参入可能性 ③代替品の脅威を考慮し、ニッチ市場に向けた製品開発により事業を継続できた。(100字)
第2問(設問1)
限られた従業員数で売上を拡大していくために、技術者が大半を占める人員構成として専門性の高い研究開発力を強化し、そこに価値を見出す事業者向けの製品開発を中心にした事業展開をすべきであると考えてきたから。
〇差がつかない
理由は、技術者が9割近くを占め、ニッチ市場向けの研究開発を重視するため。①生産や販売が外注であり消費者向け量産品での利益は狙えず、②新しい技術を取り込んだ製品領域の拡大に人材を振り向ける必要があった。(100字)
第2問(設問2) ★成長戦略
それ以前の製品は受け身の製品開発による売切り型であった。それに対し、複写機関連製品は情報通信技術の急速な進歩を踏まえた主体的な製品開発が求められ、消耗品の需要などによる顧客との継続的な取引が生じる。
〇差がつかない
違いは、製品売切り型と消耗品継続型の差にある。①取引先や顧客の声を反映させた受け身の製品を売切る以前に対し、②情報通信技術の進歩と市場の変化を先読みし継続的な取引を実現した。(87字)
第3問
製品開発部門を、製品領域別にグループ分けすることで業界知識を蓄積し、各要素技術を有する技術者による混成チームとして要素技術間の擦り合わせを円滑化することで、製品領域のスピーディーな拡大を実現すること。
△組織構造~知識寄りにするかケース寄りにするか
目的は、重要な経営資源である技術者の活用にある。①技術別組織から機能別組織への改組により、②混成チームでの組織学習が進み、③部門長や管理業務を兼任して従業員数増加を避け、④経営危機を乗り切ることができた。(100字)
第4問 ★成長戦略
組織管理能力を有した人材を育成して部門長などに配置し、新規事業や製品の開発を従業員主導で行う。また、個々の技術者のグループ間異動を活発化し、多様な業界知識を有した新たな価値を生み出せる人材を養成する。
△組織行動~知識寄りにするかケース寄りにするか
従業員の内発的動機付けに取り組む。①従業員数の増加を抑えて集団の凝集性を高める、②高齢のA社長から部門長の役員への権限移譲を進める、③混成チーム内で業務を広げる職務拡大、などの施策を助言する。(96字)

事例Ⅱ老舗旅館のインバウンド対応による経営刷新と営業継続

【短評】
ダナドコ事例では、合格ボーダー以上は差がつかない。出題側がどう工夫しても、与件の根拠を的確に設問に割り付け、国語を駆使してそれらしく見せる。受験技術の進化が上回ると、5,000人全員の答案が似たり寄ったりになり差がつかないのは止む無しです。
第4問のみTAC⇔口コミコピペ解答で方向性が異なりますが、どちらが○×かを言い争うのでなく、根拠(経営資源)を使った数で、2点刻み位の差がつく程度でしょうか。

TAC模範解答ネット口コミコピペ解答
第1問
X市は観光客が多く、インバウンド客が急増している。近隣の旅館は閉鎖したが、空港からのアクセスのよさとチェーンオペレーションを強みとするビジネスホテルに対抗し、B社は旧来のビジネス手法を改め、外国語対応、Wi-Fi、ホームページを整備して弱みを克服し、減少するなじみ客に代わりインバウンド客を獲得しつつある。
〇コピペなので差がつかない
顧客面で①8割いる昔なじみのビジネス客は高齢化で減少し、②2割のインバウンド客が急増している。競合面で③駅前にある2軒のビジネスホテル以外に市中心部の宿がなく、他業態に比べ需要を取り逃がしている。自社面で④事業承継したばかりで経営の先行きが不透明であり、⑤営業継続には経営刷新が求められている。(147字)
第2問
5年前からX市で急増している和の風情を求めるインバウンド客を対象に、和の風情がある苔むした庭園、海外でも名の知られた芸術家の美術品、和を感じる朝食や器などを掲載し、和の風情が堪能できることを訴求する。
〇コピペなので差がつかない
和の風情を求めるインバウンド層を主対象に、①日本の朝を感じる献立やこだわりの器、②苔むした庭園や長期滞在した芸術家の美術品が醸す文化の香り、③空港からの交通アクセスなどを、英文や写真入りで掲載する。(99字)
第3問
英語に堪能な従業員を中心として、インバウンド客を対象とした観光案内を行う。山車引き体験、歴史ある街並み、名刹、商業地域の食べ歩きスイーツ等を巡り、B社およびX市の魅力を伝え、写真撮影・SNS投稿を促す。
〇コピペなので差がつかない
英語に堪能な従業員を中心に①館内の美術品や美術館のガイドツアー、②徒歩圏内の名刹や商業地域の散策や山車体験、③スイーツや和菓子などのSNS受けする食べ歩きなど、体験型の交流でもてなし、口コミの誘発を狙う。(100字)
第4問 ★成長戦略
X市商業地域の経営者層・名刹と協力のもと、裏手の駐車場を利用し大都市圏からの直通バスを運行させ、B社の認知度や利便性の向上を図る。通年にぎわいを見せる他業種との連携により、安定した宿泊需要を見込む。
△解答の幅あり
施策として、①夜通し続く祭り時期の需要、②街並みの夜間ライトアップによる通年需要の他、③商業地域の料亭、割烹、銭湯、劇場と連携した夜型観光需要を拡大し、宿泊需要を増やす経営刷新を通じて営業の継続を図る。(100字)

事例Ⅲ 短納期や小ロットの待ちから新技術の攻めに転じるプラメーカー

【短評】
TAC解答もネット口コミ解答も、まるでコピペのように差がつかない。H29と一転したオーソドックスな「事例Ⅲ」では、解答技術が確立しており、合格ボーダー以上では答案の差はつきません。
ただし最終第5問は、助言問題でありながら与件に明確な根拠があるため、殴り書きせず丁寧に書いたか。またはTAC解説の様に第4、5問を先に解くなど、臨機応変な現場対応ができたか。そこで差がつく事例になりそうです。

TAC模範解答ネット口コミコピペ解答
第1問
金型設計・製作の内製化や加工技術力強化の推進によって成形加工品のコスト低減ノウハウを蓄積し、また工業団地組合でリーダーシップを発揮して共同受注等を実施したから。
〇差がつかない
理由は、①金型設計・製作部門を新設し、②技能士などの養成やOJTによる加工技術力強化とコスト低減を実現した他、③工業団地内の企業と共同開発などで助け合ったこと。(79字)
第2問
問題点は、作業者の待ちの多さや昼休み中の成形機の待ちなど作業効率の低さである。改善策として、成形機2の作業から着手し、昼休み中に両成形機を稼働させ、終業前に翌朝の段取り作業を済ませる。また、次の成形用の金型・材料の移動を待ち時間中に済ませる。
〇差がつかない
問題点は、①成型機の段取り時間の長さや2台持ちでの待ち時間が生じ、②ジャストインタイムな生産に移行しにくいこと。対応策は、③加工時間の短い成型機2の段取りを先にして作業者の待ちを減らし、④昼休み前に2回目の段取りを終えて成型機の待ちも減らす。(120字)
第3問
問題点は、生産効率優先で受注量よりも生産ロットサイズが大きく、また実在庫を無視して製品Aを毎週必ず生産するため、在庫管理の煩雑さや在庫増を招くことである。改善策として、在庫水準も考慮して生産ロットサイズを設定し、実在庫も考慮した計画に変える。
〇差がつかない
問題点は、①週1回の生産計画と大きな生産ロットにより製品在庫が過大な他、②短納期や小ロットでの顧客対応が遅れること。改善策は、③段取り改善を前提にロットを小さく、④X社以外分の生産計画を日次化し、在庫水準を下げて需要変動への対応力も高める。(120字)
第4問
段取り時間の短縮のために、金型置き場で5Sを徹底する。また、金型に内製・支給品等が識別できる統一コードを製品別で設定し、材料にも製品コードを付してコードで管理する。さらに、材料の納品位置を決めて仕入先に遵守させ、金型や材料を探しやすくする。
〇差がつかない
内容は、①作業者が効率よく金型、材料を使用できるデータベースである。②顧客からの支給品を含む金型の統一識別コードを作り、③インサート成型で使う金属加工品を含む使用材料をデータ化し、④段取り時間中に探す時間を省くよう置き場情報も整備する。(118字)
第5問 ★成長戦略
高度な成形技術を生かしてインサート成形の受注を増やすため、同じ工業団地に立地する多くの電気・電子部品関連の中小企業との連携を強化する。国内に戻り始めた顧客企業の納期短縮やコスト削減を実現して付加価値を高め、全体の受注量の回復を目指す。
◎与件の根拠を使うと差がつかない
戦略は、インサート成型の受注拡大とする。①工場団地内の助け合いに加え金属加工部品を調達し、②国内に戻った家電製品の生産需要を捉える。③加工技術や低コストに短納期や小ロット対応を加え、④顧客企業への工程短縮やコスト削減の付加価値提案を助言する。(120字)
※ネット口コミコピペ解答~補足

当サイトが用意した「コピペ解答」は、与件の言い回しをそのままコピペで使い、ヘンな言い換えや知識解答を避けてどこまでマス目が埋まるか。その検証用に作成しました。十分な時間を使い、受験校解答や知識テキスト、手近な再現答案などを参考にしています。
また、与件の言い回しをコピペすると20字程度溢れるため、Word上で推敲しています。「80分間で解いたボクの解答」ではありませんので、ご容赦ください。

今日のまとめ

受験校の模範解答と、試験当日にUPされたネットの口コミコピペ答案が、なぜかそっくりで差がつかない。

「事例Ⅰ」はまだしも、ダナドコの「Ⅱ」、オーソドックスな「Ⅲ」では、TAC解答⇔ネットコピペ答案をもし入れ替えても区別がつかない。でも倍率5倍の競争試験なのに、5,000人が揃って与件をコピペして、差がつかない出題でいいのかい?

もちろん、全く問題なし。診断士とは、中小企業の経営診断や助言を行う能力の国家資格認定です。来る奴来る奴、口から出まかせ、当日思いつきのふぞろい回答をされてはたまりません。同じことを10回聞かれたら、知識に基づき判で押したように同じことを10回答える。その「再現性」がこの資格の価値だからです。

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