複雑にこんがらがってしまった試験で、隣のように右往左往せず一抜けするには目標数字を定量化すると良い。まず試しに採用し、必要あれば修正し、R8試験を颯爽と駆け抜けるあなたが大好きです。


直近2年の試験データを分析すると、事例Ⅳ(財務・会計)の出来が合否に直結する傾向がますます強くなっています。
他の事例Ⅰ~Ⅲで点数差がつきにくくなった結果、事例Ⅳの得点力が合格のための決定打になってしまっている状況が考えられます。
その背景には、受験産業が提供する有料ノウハウや解答パターンを多くの受験生がそのまま踏襲する実態があります。
答案の同質化が行き過ぎた結果、試験問題が難化しても全員が似た答案を提出するため、得点差が生まれない状況は今後も続きます。
特殊なランダムケースを除き、答案が同質化した事例Ⅰ~Ⅲの合計で大きく差をつけることは今後も難しいと考えられます。
そのため現状では、合格ラインの突破は「事例Ⅰ~Ⅲの合計」と「事例Ⅳ単体」による、実質的な5:5の勝負となっています。
しかし、実際の学習時間は事例Ⅰ~Ⅲに6割、事例Ⅳに4割を配分する「6:4」の比率が目安となります。
事例Ⅰ~Ⅲは80分間で100字手書き練習を行う物理的な時間が必要なため、演習量に対して必然的にこの配分になります。
【2次事例Ⅳゲー化の歴史】実質配点は5:5、学習時間は6:4に
R5までのふぞ合格時代ほどひどくはないが、合格ルートは人それぞれのうえ、AI時代は同じ情報の大量ループでカオスになるので、情報迷子になるふぞろいが続出。その分事例Ⅳ強者は、目標を定量化する強みを通じて大きくリードです。
Step-1:事例Ⅳの突発難化と加点の歴史
R2年度はコロナ禍で1次が易化して合格率が42.5%まで上がり、2次筆記試験の受験者数が6,388名へと膨らむ中で、事例Ⅳ第2問設問2では帳簿価額35百万円のステーキ店を扱うNPVの超難問が初見で出題されました。
この設問は業態転換や即時閉店といった分岐ごとにキャッシュフローを求める内容で、法人税率の指示も欠けていたため、ほとんどの受験生が正答に届かず事例Ⅳの点差が消え、事例Ⅰ〜Ⅲで部分点を積んだ層が逃げ切る結果になりました。
R3年度からR5年度の事例Ⅳは、条件設定の複雑なNPVやCVPの計算問題が続いて難度が高止まりし、得点開示データの集計では70点以上を取れた受験生が全体の10%未満という低い水準にとどまりました。
この難化により事例Ⅳに苦手意識を持つ多年度受験生、いわゆるおベテが事例Ⅳで大きく失点し続け、総得点240点に届かなくなり合格ボーダー上から一掃されました。なお、この淘汰の記述は得点開示データと受験生コミュニティの観測に基づく推定です。
R6Ⅳは1つの計算ミスが全体に波及する精緻な問題でしたが、R7年度は数値の整った標準的な構成へ戻り、標準的な準備で平均を大きく超えられる易化設問群が置かれて相対的な加点が生じる状態、すなわち「Ⅳボーナス」が発生して合格者のⅣ平均が70.69点まで上がったとするSNS上の統計データまであります。
ところが事例Ⅰ~Ⅲでキーワードをあともう1つ盛ることこそ合格ノウハウと固執するふぞろい層は、このⅣボーナスを大きく取りこぼし、合格枠が前年比△18%の1,240名に絞られる競争の中で、合格ボーダーライン以下に転落する末路を迎えたのです。
R2ステーキ店からNPVが突然難化し、事例Ⅰ~Ⅲキーワード加点でベテを蹴落とすと思えば、返す刀でR6~7をⅣゲーにしてふぞを一掃。ベテふぞ層への課金に夢中な受験産業が決して言わないファクトを実証してこそこのサイトです。
Step-2:点差がつかないⅠ~Ⅲ×Ⅳボーナスの交点
R6年度とR7年度の科目別得点分布を見ると、事例Ⅰ〜Ⅲの合格者平均点は61点から63点という狭い範囲に収まる一方で、事例Ⅳの合格者平均点はR6年度が69点、R7年度が70.69点という高い水準を記録しました。
採点基準は非公表のため「Ⅳゲー化」は開示データから導いた観測仮説ですが、事例Ⅰ〜Ⅲで実質的な点差が生まれない以上、Ⅳボーナスによるリードがそのまま総得点240点の突破に結び付きます。
R8年度の2次筆記試験については、生成AIの普及で標準的なキーワードを並べる解答が一般化して全体の論述水準が底上げされる結果、試験委員が与件文の条件設定を複雑にして事例Ⅰ〜Ⅲの難度を上げるというシナリオを予想します。
この過程で特定の事例が突然易しくなるランダムボーナスも考えられますが、これは検証できない推測であり、第3章の時間配分はその正誤に左右されず、AIに模倣されにくく点差を生み続ける事例Ⅳの計算力だけを根拠にします。
中小企業白書によれば、人手不足に直面する中小企業でDX投資が活発になり、経営者が生成AIを使って事業計画の草案作成や経営分析を行うことが一般的になりつつあり、診断士に求めるニーズは経営相談の丸投げから、AIの提言モデルに誤りがないことへの保証や財務的数値の裏付けへと大きくシフトしています。
ここで注意すべきは、試験委員がここまでAI普及を先読みして試験傾向を変えたのではなく、実務の要請で事例Ⅳの財務計算を難化させていたところにAI普及が重なり、結果として「AI×財務力」を選抜する構造ができたという順番です。
ChatGPTの日本上陸が2023年11月で、それから3年で事例Ⅰ~Ⅲの解答技術を全面的に代替完了。その前にⅣを予め難化させておくことで、R6~7の実質Ⅳゲーを発動した順序で捉えることが肝心です。
Step-3:Ⅳゲー時代の配点&時間配分
2次試験の合格基準は各科目100点満点で合計400点中240点以上、かつ1科目も40点未満がないことと定められていますが、実際の点差の生まれ方を見ると、事例Ⅰ〜Ⅲの3科目と事例Ⅳが合否に与える影響は5:5の等価関係にあります。
これは、記述3事例が40点の足切りを避けて60点近くを守る領域として働くのに対し、事例Ⅳは実力差がそのまま点数に出る攻めの領域として働くという役割分化が定着しているためです。
合否への重要度が5:5であっても学習時間の比率を事例Ⅰ〜Ⅲに6、事例Ⅳに4とするのは、記述力が80分を通して論理を組み立てる分割できない塊でしか鍛えられないのに対し、計算力は毎日30分のドリルという細切れの積み重ねで伸びるという訓練のコスト差があるからです。
週12時間なら事例Ⅰ〜Ⅲに各2.4時間、事例Ⅳに4.8時間を割り当て、毎日30分のドリルで経営分析、CVP、NPV、キャッシュフロー計算書を1領域1週間ずつ回し、週1回の80分通し演習と組み合わせる2層構造にします。
この6:4は固定の絶対値ではなく測定に合わせて動かす初期値なので、月1回はAIの支援を受けない本番と同じ環境で4事例を80分ずつ手書きし、事例Ⅰ〜Ⅲで60点を取る手順が安定したなら時間を事例Ⅳの応用計算へ寄せ、論理構築に崩れが出たなら6:4を防衛線として維持します。
AIは計算過程の検算、条件を変えた類題の作成、別解の確認に用途を限り、9月末には再現答案の得点分布データを基準にAIの記述採点を補正して、配分を信念ではなく測定結果に従う指標として管理します。
「事例Ⅳゲーが2年続いたことでⅠ~Ⅲ:Ⅳの実質配点が5:5になり、その学習時間配分目安が6:4とわかりやすく数値化され、実行&修正しやすくなった。そこが今年R8「2次」対策で最大の特徴です。
今日のまとめ
働き方の多様化が進み、不確実性ばかり高まるAI時代では、定性的に何か言っても言葉が躍るだけ。それより事例Ⅰ~Ⅲ:Ⅳの実質配点は5:5、時間配分は6:4と、数字にして関係者全員に正しく伝える、「事例Ⅳ力」の強化にあります。
