診断士「2次」は何をやっても2割運ゲーのワンチャン試験。その前提で「スクール勢」が大きく出遅れたのは、今回のような環境変化にごく弱く、一部の講師こそ肌感で掴んでも生徒が試験合格目当てのFランばかりで、「都合の悪いことはひた隠す」ため。

R7年度は1次合格者数が大幅に絞り込まれ、2次試験申込数が減るため合格枠も大きく削減される。ここで従来よりも厳しい競争環境を予測することになる。
「2次」の申込・合格平均年齢は既に40歳をだいぶ超えており、今回の合格枠削減を利して出題傾向を変え、平均年齢を下げる狙いが考えられる。40~54歳に該当する就職氷河期世代には踏んだり蹴ったりで、またそもそも55歳以上は本来合格対象外。
試験委員が近年強調しているのは「テンプレ答案排除」と「与件直結型の因果解答」。過去の模倣的ノウハウや定型句では加点されにくく、R7が作問採点を変えてくるとで大きく不利になる。
試験委員が評価するのは、課題発見と解決志向を因果で説明する答案。「受験産業」と名乗る中抜き業者への依存を止め、生成AIを用いて試験委員の題意や狙いを直接捉えることが今後の試験対策の主流を占める。
【1次合格減の衝撃】合格氷河期の到来に身構え、ピンチをチャンスに
今日のレポートは生成AIが試験&業界の闇に大胆に踏み込むので、試験評論歴16年のサイト主でも未確認のネタがちらほら。AIの話は必ず自身で裏を取り、自己責任でお使いください。
Step-1:R7「2次」合格予想1,300名。R3~R6の1,600名バブルを振り返る


「1次」難易度~合格者数は狙って調整される(事実)
長年の経験と2万枚以上の解答ビッグデータを持つ試験委員の合格数調整力を舐めてはいけない。R5→R6と「1次」合格減=R7の「1次」免除者数が減っているのに、さらにR7「1次」を難化させた事実を素早く受け止めるのが上位5%。そこに全く気付く様子もないのが隣のふぞろいです。
R3~R6にかけて「2次」合格者1,600人を目指すバブル合格が続き、その背景には地方の診断士不足を受けた供給増の狙いがありました。これは地方で一定の効果を得た一方、東京大阪では企業内診断士数が急増し、補助金申請支援やセミナー講師の案件では供給過多が続きます。
例えば東京都中小企業振興公社の公募型支援事業では、応募診断士数が増えすぎて選定倍率が2倍を超えたとも言われ。新規診断士では業務機会を得にくく、資格取得後も目立った成果を挙げない構造が顕在化しました。
急激な合格者数拡大(1次試験の易化させすぎ)は、診断士合格者のスキルのばらつきを広げました。かつて合格数を抑制することで一定の質が保たれていましたが、1,600人規模となった結果、診断士協会が主催する新人研修では指導側が「基礎的な助言力に欠ける合格者が増えた」と指摘する場面があったとされます。
暗記偏重で試験を突破したものの、与件に即して論理を組み立てる力を「2次」で培い損ね、実務を任せるんは足りない人材が目立つようになったのです。したがって「量」の拡大を先に達成したものの「質」の確保が難しく、事前に予告された食えない診断士の増加が現実になったのです。
※サイト注:正しくは食えるかどうかより、士業としての付加価値や生産性を上げたか否か。
R7「1次」は過去最大の申込数にもかかわらずその合格者は4.344人と、ピークの5,839人、前年5,007人から急減しました。合格率は受験者比で24%、申込者比16.6%で、直近7年間で最も低い数値です。
これはここまでの「1次」易化が合格バブルを招いたと認め、質的選抜に転換する主催側の意思表示と考えられます。したがって今後は、政策的に合格者を増やし続けることを止め、「2次」選抜基準の厳格化に進むのは間違いありません。
R1~「1次」ド易化、R3~の1,600名バブル合格の流れを変える、R7「1次」の厳格化。このピンチをどうチャンスにするかにこれからの診断士の真価が問われます。
Step-2:合格氷河期で最初に排除されるFランスクール
R7の「2次」合格数は18.6%定率維持シナリオで1,300人、最小では1,000人強まで絞られると予測されます。仮に最小シナリオになると、R6の1,516人から500人以上(△33%)の減少となり、合格者の「量」こそ減ってもその「質」を一気に高めることができます。
さすがにそこまで絞ることはなくても合格競争はかつてない熾烈さになり、おそらくその作問採点も大幅に変更されるため、スクール模試の上位者程度が「前年なら合格圏」と構えていると、かなりひどい末路を想定できます。
試験委員がまず狙うなら、「事例Ⅰ~Ⅲ」で横行する知識偏重の答案です。例えば「権限委譲によるモチベーション向上」「ブランド戦略による認知度向上」といったふぞろいワードを今更羅列する答案は、与件根拠に基づかないため加点されません。
①与件に「営業担当が属人的に顧客管理を行っている」とある。
②属人的管理により顧客対応が遅延している。
③そこでCRMを導入し、情報共有体制を整える
④これにより顧客満足度が向上し、リピート受注が増える。
このような与件根拠→施策→効果をスピーディーな因果でつなげる答案が求められ、ここをFランスクール、まして教育機関ですらない同友館に期待するのは無理があります。
一方、「事例Ⅳ」では計算力で得点できる時代はとっくに終わっています。具体的に今求められているのは、NPVやIRRを正しく算出することより、その数値を経営判断につなげる説明能力(accountability)です。
①投資案AのNPVは500万円でBの400万円を上回る。
②したがって投資案Aを採用し、老朽設備を更新する
③これにより収益性が向上する+留意点。
このように、数値→意味解釈→意思決定の流れを一言で説明する理論や国語力が不可欠です。実際に過去の開示事例で「計算正答はしているが理由付けが不足している答案は40点台にとどまった」という報告さえあるのに、商売上都合の悪いことは一切語らず、耳障りの良いことばかり言う姿勢が受験産業(スクール、同友館)の末路を招いたのです。
この悪い例として、R4~R6の1級工業簿記連続出題=簿記推しにも関わらず、現金仕訳すら書けないおベテに超絶NPVの計算練習ばかり強要するFランスクール。試験委員に限らず、まともなビジネスパーソンにダメ出しされるのは自業自得です。
Step-3:AI時代を迎えた診断士試験と行動転換
生成AIは知識の要約や定型文の作成を瞬時にこなすため、知識暗記や模範解答の丸写し=これまでのベテ勉ふぞ勉は差別化要因にならず、AIでは代替しにくい、課題同定・因果設計・意思決定力が試験委員に評価されます。
①与件で「多品種少量生産で段取り替えが頻発している」
②段取り替え時間が長く生産効率が低下している。
③したがって標準化と段取り短縮を行い、稼働率を高める。
④これにより納期遵守率が向上し、顧客満足につながる。」と論理を組み立てる。
試験委員が求めているのは、嫌がる相手でも理解を得られる望ましい「因果構築=説得力」である程度を認識しないと、事例解答を作業化するふぞ勉、役立たず知識ばかり覚えるベテ勉に偏重し、一瞬でAIに代替されるでしょう。
そこで受験者はまず与件文を精読し、課題や強みを抜き出す構造化を習慣化する必要があり、課題→施策→効果を因果で一文にまとめる訓練を繰り返すには生成AI利用が有効です。
さらに事例Ⅳでは、計算結果を解釈し経営判断につなげる練習を積まなければなりません。この異なるスキルをバランスよく組み合わせて初めて、当確AAAA答案が実現します。
AIは学習効率を高める補助線として有効です。与件文を要約させて論点を抽出する、施策候補を提示させて比較検討する、作成した答案をAIに批判的に評価させる、最終稿を推敲させて誤字脱字を修正させる、といった使い方です。
こうした段階的活用により、受験者は自ら因果構造を設計しながらAIを相棒として答案の質を高められます。試験委員が求めるのは、AIを使い倒せる人材であり、AIに依存して振り回される人材ではありません。
R3~始まった1,600名合格バブルが続くなら、これまでのふぞ勉で合格ボーダー2割ワンチャンもなくはなかった。しかし作問採点を毎年変えて新規参入者ほど有利な「2次」筆記において、これまでの学習行動を変化させないと、あっという間にふぞ認定です。
今日のまとめ
隣のふぞが知ってか知らずか、試験委員はR1から合格時短(学習量→質への転換)をずっと言ってきた。そして彼らが求める人材が、今回のような環境変化のピンチをチャンスに変えるこれからの診断士であることは、知って損のないファクトです。