昨年までのノウハウ勉や古いメソッドが頭に染み付き、このままでは今年も2割と悩むあなたのために。これから新たに参入し、見事短期で卒業を決める人たちの｢試験の見え方｣を前後編で紹介します。
その狙いは明確で、試験主催者としては、｢1次｣を軽視しすぎるふぞろい勉、｢2次｣に偏重しすぎるスクールベテ勉のどちらも規制。すると今年の作問採点が再び進化する方向を想定できます。
| 規制①：｢1次｣を軽視するふぞろい勉 | 規制②：｢2次｣の答を覚えるスクールベテ勉 | 試験委員として望ましい学習行動 |
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| ｢1次｣を通じ診断士としての基礎的な知識を備える上で、予め論点別に並んだ過去マスを単にお皿回しすれば合格！と叫ぶ行為は、｢2次｣ふぞろい勉に直結するものとして、試験委員に警戒されます。 | ｢2次｣の狙いは、与件に基づき企業の課題解決策を導き出す能力を磨くことにあり、試験合格を目的化したおベテが過去問の答をスクールにおねだりする行為は、試験委員にさらに警戒されます。 | 試験委員が受験者に求める学習行動は、1次知識を理解し活用する力を養い、2次では与件文をもとに自ら考え抜く力を高めることです。 |
| この方法では、過去問の解答を機械的に覚えることに終始し、知識の本質的な理解や応用力が養われません。 | この方法では、与件文の深い理解や状況に応じた柔軟な思考が欠如し、試験本来の目的である応用能力の評価に対応できません。 | そこでこれらの期待に全く応えてこなかった受験産業を｢悪｣として捉え、AIを使って今後望ましい学習行動を再構築します。 |
【やり直し1次･2次】1次･2次ともスクール不要 / 受験産業支配を脱して民主化
AI試験委員的には、｢1次｣で得られた本質的な理解を、応用して答えさせるのが｢2次｣。そこを逸脱したノウハウを情報商材として売りつけてきた、受験産業の支配を脱する民主化が始まります。
Step-1：｢1次｣軽視のお皿回しを規制
AI問題集など技術発展が進む中、辞書より分厚い過去マスを選ぶ時点で第一ボタンを掛け違え。特にあのヘタクソ解説で覚えるのを避け、｢なぜ正しい？｣｢なぜ誤り？｣を自答するのが、望ましい｢2次｣対策に向けて思考力を取り戻す第一歩です。
1次試験は診断士に必要な知識の体系的な理解を求めています。これは7科目という広範な分野を通じて、経営・法律・会計・情報といった基礎力をマークシート形式で測定する目的があり、暗記中心のアプローチも一定の合理性を持つとされています。
しかし近年｢過去マスでお皿回し｣を強調するふぞろい信者の横行が目に付き、2次重視のあまり1次対策を「形式的にこなすだけ」にとどめ、意味理解や実務との接続をおろそかにすると試験委員に警戒されました。こうした姿勢では、1次知識が2次や実務で活きる「引き出し」にならず、単なる通過点となってしまいます。
1次試験の本質は「知識の活用準備」です。過去問の正解肢を覚えるのではなく、なぜ正しいか・なぜ誤りかを自問するプロセスを重視してください。知識カードや図解を活用し、単語をつなげて因果を見抜く力を養うこと。それが後に続く「構造的思考力」の礎となります。
Step-2：過去問の答を覚える｢2次｣ベテ勉規制
それがどこのEBAを指すかは猫でも納得ですが、スクール講師が決めつけた答を覚える生徒もセンスがない。そして試験の要求は真逆に動きます。
2次試験では、与件文から課題や状況を読み取り、論理的に解決策を導き出す構成力が求められます。1次知識を再構成し、事例企業のニーズに応じて柔軟に使いこなすことが、診断士としての「思考の現場対応力」に直結してきました。
しかし近年、超絶EBAに代表されるベテスクールの中には「試験に受かること」ばかりを目的化し、過去問に出た答を覚えて決めつける指導が散見されます。結果として与件を読まず、訊かれていない知識を書きなぐる“EBAの100字訓練トラップ”に陥ると、｢2次｣が本来求める論理展開や仮説検証力が養われません。
2次は「正解を探す試験」ではなく、「正しいプロセスをたどる試験」です。与件文の因果を図解で整理し、設問の意図を言語化したうえで、1次知識を“現場に合わせて再設計”する力が必要です。自分の言葉で考え抜く訓練をこそ、最優先に据えてください。
要するに、小さなオツムで覚えたなけなしの100字知識をマス目に書くほどリアル試験は低評価に。ここは後編｢論理構成を伝える記述力｣参照な。
Step-3：試験委員が望む学習行動
｢1次が知識｣｢2次が応用｣と唱えるだけでは隣のふぞろいと差がつかない。そうでなく具体的で解像度の高い答を求める｢2次｣を確実に卒業するには、｢覚えたことを書く｣から｢その場で考えを書ける｣へのマインドチェンジが必要です。
診断士試験は、1次＝「知識の幅」、2次＝「思考の深さ」と位置づけられてきました。かつては両者を切り分け、段階的に対策するスタイルでも一定の成果がありました。しかし、社会や企業の課題が複雑化する中で、この分離型モデルは限界を迎えつつあります。
今、試験委員は「知っている」だけでなく「使える」知識への転換を強く意識しています。1次対策を軽視した受験生、2次対策で再生回答に頼る受験生は合格から遠のき、1次の理論を2次の事例に即して再構築できる受験生が高評価を得ています。
知識と応用の分断をなくすには、「タグ付け学習」が効果的です。たとえば、競争戦略の理論に「小売業の価格戦略に活用」などのタグを付け、どの場面で使う知識かを整理しましょう。こうした「使う前提の学習」が、合格後の実務にもつながる力を育みます。
今日のまとめ
隣の同友館やベテ専EBAがよろしくないのは、ノウハウ！パターン！と決めつけて｢思考させない方が受かる低実力者｣相手の情報商材を売り捌くこと。そこでAI委員の提唱で｢自ら考えた答を書く｣試験の民主化が始まります。