わが「2次」合格率は、2014年の23%を最後になんと10年連続18%台で固定。そして「1次」をひたすら易化させて合格者増を図るということは、イコール同じ数だけ【2次不合格者を増やしたい】と捉えます。
まずこの試験では、①「1次」を易化させて志願者を増やし、②「2次」をガチャにして確実組を合格させつつワンチャン狙いの期待を煽り、③万年ベテが末永く試験を愛顧して累計不合格者数を増やす仕組みになっています。
①R1から「1次」を易化 | ②「2次」ガチャ化で質を維持 | ③万年ベテの増加が好都合 |
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R1年以降、「1次」の難易度を意図的に下げ、合格しやすくすることで、より多くの受験者が挑戦できる環境を整えました。 | 「1次」合格者数が増えても、「2次」の倍率を約5倍に維持し、高い難易度で合格者を選抜する仕組みを維持しています。 | 「2次」の高倍率に加え、時折「大当たりガチャ」を設け、おベテやふぞろいちゃんが受験意欲を持ち続ける仕掛けを整えています。 |
「1次」の受験者数が増加し試験の裾野が広がると同時に、ストレート系合格者と基礎学力に劣る人の間の格差も広がっています。 | 合格者は柔軟な思考力と問題解決能力を備えた人材に厳選され、診断士試験全体の信頼性と、合格者の質が一定以上に保たれています。 | 不合格者の大半が試験を継続的に受験するため、実力不足層が長年滞留し、その分高実力の方がごく短期間で合格しやすくなっています。 |
【受験が2年目、3年目】2年目「1次」免除の罠 / 2年目通学すると試験に滞留?
つまりおベテやふぞに淡いワンチャンの期待を持たせ、受験継続に誘客しその愛顧を高めて累積不合格数を増やす。すると試験主催者の狙い通り、キラキラ・キレキレなストレート系高得点確実=上位5%合格組の勢いが増します。
キラキラストレート優遇説=2年目の「1次」免除はトラップ仕様?
受験2年目を「1次」免除にするのは本来、より幅広い層の合格を可能にするため。しかし作問採点を露骨に変える現状を見る限り、「わざと2次に専念させて」「累積不合格数を増やす」トラップとも考えられる。
Step-1:「2次」は8割落ちる難関試験
いえ、違います。陽キャなスト系がキラキラ輝く光とすれば、2年目合格はひっそりと咲く月見草。8割落ちる地獄を見たからこその「課題解決力」への期待があります。
「2次」試験は8割が不合格となる高いハードルを設定することで、受験者に表面的な知識や暗記では通用しない試練を課しています。この設計により、与えられた問題に対して多角的に考え、独自の解を導き出す力を養成することを目的としています。
8割が不合格となる試験で再挑戦する過程は、受験者にとって大きな試練です。しかし、この挫折を乗り越えた経験は、課題解決に必要な粘り強さや忍耐力を醸成します。ひっそりと努力を重ねた「月見草」のような受験者が持つこの資質は、現場での課題解決において非常に重要です。
「2次」試験は、一筋縄ではいかない複雑な課題を提示し、その中で最適解を見出す能力を評価します。この試験形式は、解の多様性と柔軟な対応力を持つ課題解決型人材の発掘に適しており、企業や社会が求める人材像に合致しています。そのため、必ず8割を落とす試験設計は、このような適性を備えた人材を厳選するために必要なのです。
Step-2:「2次」の答を覚えると誤答に誘導
ここは環境変化に強い人材の育成が狙いとされる。つまり易化した「1次」は過去問の答を覚えて合格できるとき、「2次」でどうモードを切り替えるかの即応力が試されます。
「2次」試験では、前年までの過去問の答えを覚えるだけでは対応できないよう、毎年試験傾向を意図的に変更しています。これは、受験者に新しい視点や発想を求める力を促すための施策です。固定化された思考ではなく、環境や課題の変化に即応して柔軟に解法を模索できる力が重要視されています。
スクールやふぞろいが提供する「解答パターン」に依存する受験者は、試験当日に想定外の課題に対応しづらくなります。このため、答えを暗記するほど正解が難しくなる設計を採用しています。これにより、受験者が主体的に問題を解釈し、自らの言葉で解答を構築する能力を育成しています。
現代のビジネス環境では、過去の成功法則がそのまま通用する場面は少なくなっています。「2次」試験は、年ごとの傾向変更によって「変化対応力」を測る仕組みです。受験者は、過去の知識やパターンを活かしながらも、試験当日の問題に合わせて迅速に思考を切り替える適応力を問われます。
Step-3:受験2年目の「1次」免除は累積不合格者を増やすトラップ?
試験委員45名の構成から見て、「2次」より「1次」をしっかり学んで欲しいと願うのは想像できる。そこで2年目「1次」をわざと免除するのは、「2次」に滞留する万年ベテを増やす狙いとも考えます。
受験2年目で「1次」が免除されることで、受験者は「1次」で学ぶ基礎的知識の更新や体系的理解の機会を失います。この結果、最新の経営環境や施策に基づく知識が欠如し、「2次」での応用力が不足しがちになります。これが過去問依存の思考を助長し、誤答に誘導される原因となります。
「1次」免除によって、2年目受験者は「2次」対策に過度に集中しがちです。この状況下では、過去問やスクールのパターン学習に頼る傾向が強まり、新しい問題に対応する柔軟性や即応力を欠く結果を招きます。これにより、思考の幅が狭まり、不合格に陥るリスクが高まります。
「1次」免除は、合格実力に達しない受験者を「2次」試験に引き留める効果を持ちます。この設計は、不合格者を累積的に増加させ、スクール市場や参考書市場の需要を高める一方で、試験全体の競争を維持し、結果として合格者の質を一定以上に保つ役割を果たします。
今日のまとめ
そこで試験委員の狙いが「平均学習期間の短縮」にあるなら、受験2年目は試験から一度離れてそこを学習期間に算入しない。そのくらいの頭を働かせないと、うっかり2年目通学を選んでベテループするのがこの試験です。