「1次」500点を超えて思考がクリアになると、世間の様々なムダに気づき始める。ここで「80分で解けない量の与件根拠は、あえて使い残して良くね?」と気づくと、息詰まるような「2次」の苦しさから解放されます。
隣のふぞろい道場のコスパタイパが悪いのは、「試験合格以外に何をしたいか」が不明確だから。そこでアレの主張誇張に全て真逆のポジショニングを取ると、「2次」のスコアが安定します。
①訊かれたことに答えて集中 | ②与件文の根拠全ては使わない | ③過去ノウハウは積極損切り |
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「2次」試験では設問の要求に的確に応えることが求められます。余計な知識や個人的な推測を含めてしまうと解答の焦点がぶれ、大きく減点される可能性があります。また、無関係な内容を含めることで試験官に意図が伝わりにくくなり、得点に結びつきません。 | 与件文には重要な根拠表現だけでなく、設問とは直接関係のない情報も含まれています。全ての根拠を使おうとすると答案が冗長になり、要点がぼやけて採点者の加点を妨げることがあります。また、根拠を過剰に詰め込もうとすることで時間が不足し、他の設問への対応が甘くなるリスクも高まります。 | 試験内容や出題傾向は毎年変化し、過去のノウハウが通用しない場合もあります。これに固執すると、新しい出題に適応する柔軟性を失い、無駄な努力に時間とエネルギーを費やすことになります。特に、前年の合格ノウハウが今年の試験では逆効果になるリスクを認識することが重要です。 |
設問の意図を正確に理解し、それに応じた簡潔で明確な回答が可能になります。結果として、採点者に好印象を与え、「的確に課題を理解している」と評価され、得点を最大化することができます。 | 取捨選択を行うことで、必要な根拠を的確に抜き出し、簡潔で説得力のある解答を作成できます。これにより、解答が読みやすく、試験官に評価されやすく、全体の回答バランスを保つことができます。 | 過去ノウハウを見直して積極的に損切りすることで、新しい課題に対する対応力を高めることができます。これにより、試験本番で柔軟かつ冷静に課題に取り組む姿勢が身につきます。 |
【試験にエッセンシャル思考③】マシマシ根拠を捨てる「2次」 / 隣と一緒をまず避ける
「2次」の作問採点基準が毎年進化し、2割のガチャでは必ず8割落とされる。これまで隣と一緒の答案を書くのが上策とされた「2次」でも、非エッセンシャル思考な隣の8割と一緒は避けるのが自然になります。
Step-1:目指すゴールに向けて行動
大切なものだけを選ぶ
前の章で大事なことを見極めると、余計な仕事や雑用を捨てることになる。するとまず残業時間が減って早上がりになります。
特に2019年(R1)以降の「2次」試験は、例の小さなオツムで事前に覚えたテンプレ解答やフレーズ集を通用させない、与件根拠マシマシのその場のアドリブ対応に。その結果、何を自慢したいのかすら毎年ブレブレな末路を迎えます。
「2次」試験は80分で解けない文章量が特徴です。余計なノウハウやフレーズを持ち込むと、本質的な根拠抽出の時間が削られ、解答精度が低下します。必要な情報だけに集中することで、短時間で合格基準を満たす解答を作成できます。
覚えたフレーズ集や古いノウハウを抱えるほど、どれを使うべきか迷って判断に時間を浪費します。また、試験の進化により、旧来の解法が通用しないことが多いです。不要なものを手放すことで迷いがなくなり、素早く適切な根拠を用いて解答を構成できます。
日々のダラダラ残業は時間管理能力を低下させ、効率的な働き方を妨げます。試験では限られた時間で成果を出すことが求められるため、定時で上がる習慣をつけると良いです。この習慣により集中力が高まり、試験本番でも効率よく解答を進められるようになります。
Step-2:目指すゴールへの余計を捨てて90点ルール
高パフォーマンスを生み出す90点ルールとは
自分がやりたいこと、できそうなことをスコア付けし、90点以上の自信を持てる所に着手する。このとき予想70、80点の「やった方が良いかも?」は不要としてカットします。
そこで「2次」の100字マス目を構成するときは、「隣のふぞろいだったら盛ってきそう」な70、80点の根拠の引用をあえて避ける。するとマス目をキレイな因果で書く余力ができ、隣のボーダーライン競争から間違いなく自由になれます。
試験で好得点を狙うには、まず与件文全体を通読し、設問に直接関連する本質的な根拠を抽出します。余計な情報を排除し、設問との因果関係が明確な根拠だけに絞ることで、採点者が納得しやすい内容を構成できます。
隣のふぞろい答案がいかにも書きそうな曖昧で広い根拠や、無駄に盛った内容を避けます。盛りすぎると回答が散漫になり、採点者に意図が伝わらなくなります。重要な根拠を1文3センテンスあたり1つか2つにに絞り、明確な因果を示すことで、100字に必要な情報を使ってコンパクトな答案を書きます。
余計な根拠を捨てたことで生まれた余力を活かし、設問と根拠の因果をキレイに整理します。文章を簡潔かつ論理的にまとめるほど、試験委員が好感共感して引用した根拠が素直に加点されます。余計な競争に巻き込まれることなく、確実に高得点が取れる答案を作成できるでしょう。
Step-3:上手な断り方を覚えて過去を損切り
勇気を出して断る結果はプラス?
過去の人間関係・上下関係に捉われてつい引き受ける所を勇気を出して断る。もしそれが本当に必要なことなら改めて協力依頼があり、互恵関係のプラスになるようです。
今回のマンガにそこまで書いてはありませんが、互恵対等で自由闊達なアイデアの率先実行を好む「デキる方の」診断士の世界では、上手に断る技術は当たり前。すると過去問の答やヘタクソノウハウから解放され、ミライ志向の試験準備が進みます。
試験委員の視点では、進化する試験において過去のノウハウが有効とは限りません。古いフレーズ集や解法が提供されても、「試験傾向に合った効率的な準備に集中します」と丁寧に断ることで、無駄な時間と労力を省けます。この選択が、独自性のある精度の高い解答作成を可能にします。
試験問題の変化に対応するためには、最新の試験傾向に基づく分析が欠かせません。従来の方法に頼らず、設問の狙いや因果関係を意識した回答練習に集中することで、短時間で適切な根拠を活用できる能力を養えます。
受験2年目以降は、前年の解答手順が通用しない可能性を認識し、それを潔く捨てる勇気が必要です。ゼロから準備を再開することで、新しい試験環境や基準に適応した柔軟な対策を構築できます。
今日のまとめ
普段からエッセンシャルに働いてパフォーマンスを示すあなたなら、マシマシすぎる根拠はあえて使い残す時代とわかる。さらにキーワードの数を盛れば合格とはしゃぐ隣と一緒の行動を、最初のマストで避けることが肝心です。