【全問収録】1次カコ問が2次のミラモン:「事例Ⅱ」むけ「マーケ」要復習問題

上田隆穂委員 vs. 岩﨑邦彦委員。発言力と人気はどちらが高い?

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商品の価値が消費者に伝われば、適正価格を上げることができる。

日本の経営学者(1953~)。専門はマーケティング論。学習院大学経済学部教授。学習院大学経済学部長、日本商業学会副会長、日本消費者行動研究学会会長等を歴任。
上田隆穂氏の名言
画像:学習院大教員紹介

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ブランドに欠かせない三つの条件がある。それは「価値性」「独自性」そして「共感性」だ。

日本の中小企業診断士、商学者(マーケティング論)(1964~)。学位は博士(農業経済学)(東京農業大学・2008年)。静岡県立大学附属地域経営研究センターセンター長(第3代)・経営情報学部教授・大学院経営情報イノベーション研究科教授。
岩﨑邦彦氏の名言
画像:静岡県立大学教員データベース

A:発言力は上田先生が上(基本委員>出題委員)。人気や知名度は「事例Ⅱ」担当の岩崎先生が上。

そこでひとつナゾナゾを。

上田先生が大好きなのに、ダナドコに致命的に欠けているのは何?
それはズバリ、価格戦略だっ。
今年の「Ⅱ」がまたショボいダナドコだと、全員70点で差がつかない。
ところが見かねた上田先生が助け舟を出し、リフト値や需要の交差弾力性を絡めた「Ⅱ」を出題すると、再び合格者がガラリと入れ替わります。

でも大丈夫。①「1次」未出題知識を「2次」で使うとドボンの原則から、②「1次」カコ問5年分を解いておけば、③「2次」でどんなミラモンが来ても慌てません。そこでカコ問のバツをマルに直して知識のインプットを。後半戦は「マーケ」です。

1次カコ問が2次のミラモン:「事例Ⅱ」むけ「マーケ」要復習問題【全問収録】

リサーチ&購買行動
ダナドコの「Ⅱ」では出ないけど、世のマーケターが気にするのはビッグデータやデジタル・マーケなど、「消費者をどう捉えるか」の最先端に。
逆にネットやSNSに情報が溢れると、消費者は一々選ぶのがメンド臭い。だからマーケやブランドに力を入れる企業が選ばれます。
R1第32問 マーケティングリサーチ (1)予想C (2)予想B (3)予想E

マーケティングリサーチとは、聞こえは良いけど学問上は誰が何をやっているか、今一つはっきりしません。診断士が嘆いても仕方がないので、ここは学問側の発展を待ちます。

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
製品開発を効果的に行うために、多くの場合、企業担当者は製品開発プロセスを段階的に管理・実行している。それぞれの段階において、調査や実験を行い、それぞれの分析結果に基づき意思決定を繰り返すことで、新製品の成功確率を高めるよう努めている。
(設問1 )
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 「アイデア・スクリーニング」において、新製品アイデアが多い場合でも取捨選択は十分に時間をかけて慎重に行うべきである
×イ 「市場テスト」では、実験用仮設店舗を用いて消費者の反応を確認するよりも、実際の市場環境で十分な時間や予算を投入して製品やマーケティング施策をテストするべきである
○ウ 開発中の製品および当該製品と競合する既存製品を対象に、消費者の「知覚マップ」を作成した場合、開発中の製品が空白領域に位置づけられたとしても、その製品に消費者ニーズや市場性があるとは限らない
×エ 新製品アイデアのスクリーニングの次に、アイデアを具現化させるための試作品開発段階である「プロトタイピング」に移る。製品アイデアを具体的な製品属性に落とし込む作業であるため、通常、技術担当者に全権が委ねられる
×オ ①新製品開発に際して、市場規模を推定することは、❷製品開発の実現に投じる費用を誤って算定することにつながるため、③不要である。

当問は国語ひっかけで、二重否定の○ウが選びにくくなっています。ウを正解にすると、アイの「べきである」→断定しちゃダメ、エ→言い過ぎ、オ→長文の因果関係がヘンと気が付きます。

(設問2 )
文中の下線部②の調査や実験におけるデータ収集方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
○ア 観察法には、実験的条件下の調査対象者の行動を観察する方法や、調査者自らが体験しその体験自体を自己観察する方法が含まれる。
×イ グループインタビューの司会者は、複数の参加者と均一な距離を保つことが求められる。共感を示したり、友好的関係を築こうとしたりしないほうがよい。
×ウ デプスインタビューでは、考え方や価値観、行動スタイル、嗜し好こうなどを聞くことが可能である。また、グループインタビューと比較すると、他の参加者の影響を受けにくく、一人当たりの調査コスト(金銭および時間)は低い
×エ リード・ユーザー法は、例えば、市場の規模や競合に対する競争力を確認するために、主として検証的調査で用いられる。
リードユーザー法:ux.txt

○ア(エスノグラフィー)はH28第29問で出題済なので、一択で当てます。イウは下線部があべこべ。エはリード・ユーザー法は違う意味なので、何か別な用語が主語に入るはず。

(設問3 )
文中の下線部③の分析方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 2 つの要素間の因果関係は、相関係数を算出することによって確認できる。
○イ 異なる性質を持つ対象が混在しているとき、クラスター分析を用いて、似ている対象から構成される相互に排他的なグループに分類することがある。
×ウ 順序尺度で測定された回答の集計では、一般的に、中央値と平均値が算出される。
×エ 例えば、特定店舗での消費金額に男女で差があるのかを確認したいときには、男女それぞれが消費する金額の平均値を求め、それらの平均値の間に統計的有意差があるといえるのかを、カイ二乗検定を用いて調べるとよい。

この種の統計・検定知識は、マーケ(リサーチ、新商品開発プロセス)・店舗管理(リフト値)・情報(統計)・経済にまたがって出題されますが、誰かが早く一つにまとめて欲しいものです。アは×要素間→○定量要素間、ウは×順序尺度→○間隔尺度、エは×カイ二乗→○t検定です。ただ書いてる当サイトも、良くわかっていません(汗)。

R1第26問 購買意思決定 予想Bランク

購買意思決定は心理学の範囲になるので、真面目にやると奥が深い。そこでコトラー教授の定義(5段階)を最初にしっかり。

画像:sunbridge
マーケティングにおける顧客との関係構築に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 顧客が企業に対して持つロイヤルティには、再購買率で測定される行動的ロイヤルティと態度に関わる心理的ロイヤルティがある。これらのうち前者が高ければ後者も高いが、前者が低くても後者は高いこともある。
×イ 顧客との関係構築を重要視するマーケティングの考え方はBtoC のサービス・マーケティングにルーツがあるが、近年はBtoB マーケティングにも応用されるようになってきた。
○ウ 顧客を満足させるには、顧客の事前の期待値を上回るパフォーマンスを提供する必要があるが、次回購買時には前回のパフォーマンスのレベルが期待値になるため、さらに高いパフォーマンスを提供することが望ましい。
×エ 優良顧客を識別するための指標の1 つである顧客生涯価値とは、顧客が今回または今期に購入した金額だけでなく、これまでに購入した全ての金額に等しい。

イは×サービス・マーケティング→CRM、エは×これまでに購入した→生涯に購入する、で正解。アはちょとざんねんですが、×前者が高ければ後者も高い→○(低いケースがあるので)後者が高いことが多い、に直します。

R1第34問 情報探索(関与) 予想Bランク

「関与」とは、要するに購入の際の検討時間が長いこと。

画像:Marke Zine
消費者の情報処理や購買意思決定に影響をもたらす関与に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 関与とは製品カテゴリーに限定した消費者の関心度、重要度の程度のことである。
×イ 関与の水準は、消費者によって異なるが、当該消費者においては変動せず、安定的である。
○ウ 高関与な消費者に対して、商品の金銭的・社会的リスクや専門性を知覚させることで、企業は自社が行うマーケティング・コミュニケーション活動への反応を高めることができる。
エ 低関与である場合、消費者は購買したり、利用したりする前に、製品に対する慎重な評価を行う。

つまり高関与=購入の際の検討時間が長い分、満足すると愛顧を高めたり、収益貢献してくれるお客様候補ってこと。アは×製品カテゴリーに限定した→○製品やサービスに対する、イは×変動せず→○変動する、エは×低関与→○高関与です。

R1第30問 情報探索 (1)(2)予想Bランク

診断士受験の特徴は、ネットやSNSなどデジタル系にとにかく強いコト。学習仲間にSEがいれば、すかさず教われっ。

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
マスメディアとさまざまなプロモーショナル・メディアを組み合わせたコミュニケーションを前提としてきた伝統的なマーケティングから、近年急速にデジタル・マーケティングへのシフトが進んでいる。このシフトは、消費者同士の情報交換がソーシャルメディアなどを介して盛んに行われるようになっていることに対応した動きでもある。
(設問1 )
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
○ア 企業やマーケターが顧客と接したり会話したりする「タッチポイント」は、店舗などの物理的空間だけに限定せず、オンライン上にもさまざまな形で設定される。
×イ 需給バランスや時期などに応じて価格を変動させるダイナミック・プライシングのような方法は、デジタル・マーケティングの時代になって初めて登場した価格設定方法である。
×ウ デジタル・マーケティングにおいては、製品開発のための資金をオンライン上の多数の消費者から調達するクラウド・ソーシングの手法がしばしば用いられる。
×エ デジタル財の特徴として、複製が容易である(複製可能性)、他者が使用すると直ちに価値が低下する(価値の毀損性)、オンラインで瞬時に転送できる(非空間性)の3 つをあげることができる。

ツッコミやすいひっかけが、ウの×クラウド・ソーシング→○ファンディングです。エは×他者使用で価値低下→○価値は下がらず同時に使用可でよいでしょう。イは×初めてではなさそう。タッチポイントは初見ですが、消去法でアに。

(設問2 )
文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
○ア クチコミには、経験しないと判断できない「経験属性」に関する情報が豊富に含まれている。
×イ クチコミの利便性を向上するために、クチコミを集約したランキングや星評価などが導入されたことにより、かえってクチコミの利便性が低下している。
×ウ 消費者同士がオンライン上で交換したクチコミ情報が蓄積される場所は、蓄積される情報や場の運営に関して消費者が主導権を持っているという意味で「オウンドメディア」と呼ばれる。
×エ マーケターが、企業と無関係な消費者であるかのように振る舞って情報を受発信することは、当該企業にとっての長期的利益につながる。

身近なネットやSNSについての○×です。イは×利便性→○信頼性、ウは×オウンドメディア→○オンラインコミュティ辺りに直すと正解っぽい。エは×長期的利益→長期的損失です。某スタディング社が「あれはアフィリエイトでちゅ」と言い張っても、診断士の世界では誰から見てもステマ。

第27問 組織購買 予想Cランク

日本のエイギョウ文化もマーケの時代に? 今年はB2Bの出題が2マーク。

画像:note
市場細分化に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア BtoB マーケティングで企業規模に基づき市場細分化を行った場合、各セグメント内の企業は企業規模以外の基準においても均一となる
×イ BtoB マーケティングではさまざまな変数に基づいた市場細分化が行われるが、突発的な注文が多い企業や小口の注文が多い企業などは対象セグメントとして望ましくない
○ウ BtoB マーケティングにおいては組織的な購買が行われることが多いが、購買担当者の個人的特性に基づく市場細分化が有効な場合がある。
×エ 市場細分化によって製品・サービスの種類が増えるため、企業のコストも増加せざるを得ない

やや新し目の知識なので詳細はTAC過去問に譲り、さっとバツをマルに直します。アは×均一となる→○似てくる、イは×望ましくない→○ありえる、エは×増加せざるを得ない→○増加することもある。少し言い換えれば正解知識が増えます。

R1第29問 組織購買 予想Aランク

B2Bのもう1問は、常識レベルのサービス問題。

BtoB マーケティングに関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア BtoB マーケティングでは、BtoC マーケティングに比べて特定少数の顧客を対象とすることが多いため、ブランディングは不要である
×イ BtoB マーケティングでは、顧客第一主義に立脚し、専ら既存顧客の要望に応えることに集中するべきである。
×ウ BtoB マーケティングでは、常に、購買に関する意思決定は当該購買に関する意思決定者の技術的専門知識に基づいて行われるため、このような購買者を想定したマーケティングが求められる。
○エ BtoC マーケティングでは、極めて高い市場シェアを獲得し長期的に維持することは困難な場合が多いが、BtoB マーケティングでは複数の寡占企業と取引できる場合などに極めて高い市場シェアを獲得し維持することも可能である。

下線部がバツですが、国語レベルでわかるので解説は省略です。

マーケの4P
4P(Product、Price、Place、Plomotion ) のうち、過去の「Ⅱ」で扱われなかった、Price価格に注目を。 もし上田先生が気合の入った作問をすると、試験のスト合格比率がさらに上がります。
R1第28問 製品 予想Aランク

PLCは見慣れているので、キャズム理論とセットで図解を。

製品ライフサイクルの各段階に対応したマーケティングに関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 成熟期に入ると市場はより多くの消費者に支えられるようになるため、技術的に、より複雑で高度な製品の人気が高まる。
×イ 導入期に他社に先駆けていち早く市場の主導権をとることが重要なので、投資を抑えつつ競合他社から明確に差別化された製品やサービスを導入期に投入することが望ましい。
×ウ 導入期の主要顧客は市場動向や他者の行動を見ながら製品・サービスの購入を決める追随型採用者なので、このような消費者が抱える問題を解決できる製品・サービスを投入することが望ましい。
○エ 導入期や成長期において市場の業界標準が成立する場合、これに準拠する、または対抗するなど、成立した業界標準に対応したマーケティングを実行することが望ましい。

PLCは用語入れ替えのド定番です。アイは×成熟期、導入期→○成長期、ウは×導入期→成熟期に入れ替えて、正しい知識のインプットを。

いちいち解説されなくても、キャズム理論とセットで覚えれば、一発だねっ。

R1第33問 サービスマーケ (1)予想C (2)予想E ★ミラモン

SEAVQUALなんて、ネットで検索しても出てきません。でも5年で2回出すってことは、「これからのミラモン」と出題者が考えている節が。仕方がないから覚えます。

画像:indiamart
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
サービス財には、無形性、品質の変動性、不可分性、消滅性、需要の変動性といった特徴がある。サービス組織やサービス提供者は、これらの特徴を踏まえた対応が求められる。
(設問1 )
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 「品質の変動性」の対応として、企業には慎重な従業員採用や教育の徹底が求められる。しかしながら、それに代わる機械の導入はサービスの均一化につながり、必然的に顧客の知覚品質は低下する
×イ 「不可分性」といった特性により、サービス財の流通において、中間業者を活用することができない。そのため、サービス業のチャネルは、有形財と比較して、短く単純なものになる。
×ウ 情報管理システムやAI 技術を用いることで、需要に応じてフレキシブルに価格を変動させることが容易になった。「消滅性」「需要の変動性」の対応策として、サービス業者は、これらの仕組みを用いて思い切った値引きを行うべきである
○エ 美容室のように人が顧客に提供するサービスは、「無形性」「不可分性」を有するため、在庫を持つことや生産場所から他の場所に移動させることが困難である。

当問はイエの2択に絞れば十分です。イは単純とは言い切れないので、×短く単純→○短いに直します。ウは断定しちゃダメ。アは「顧客の知覚品質が低下しないように留意して機械導入・サービスの均一化 」 を進めれば マル。

(設問2)は、「経営」H27第34問とセットで解き直しを。サービス・トライアングル、サービス・プロフィット・チェーンはこの際くだらなくして図で覚える。

サービスプロフィットチェーン:毎日新聞
サービストライアングル:NAVERまとめ
R1第33問(設問2)H27第34問
文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。 サービスと、その品質評価や顧客満足に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 「サービス・トライアングル」は、顧客・サービス提供者・企業の3 者の関係性を図示している。中でも顧客とサービス提供者の関係をより密接なものにすることの重要性を説いている。
×イ 「サービス・プロフィット・チェーン」は、顧客満足が顧客ロイヤルティにつながることで事業の収益性が高まることに注目し、企業が顧客に目を向けることの重要性を強調している。 〇ウ サービス・プロフィット・チェーンは、従業員の満足を高めることが顧客満足や顧客ロイヤルティの向上につながるという考え方を示している。
×ウ 「逆さまのピラミッド」の図では、マネジャーは現場スタッフを支援する立場にあり、両者の権限関係が製造業と逆転していることが示されている。
× エ 「真実の瞬間」とは、適切なサービスを、顧客が望むタイミングで提供することの重要性を示す概念である。
→○サービスエンカウンター(サービスが提供されるその瞬間)
×イ 顧客が、直接、サービスを提供される場面をサービス・スケープといい、重要性から「真実の瞬間」と称されることがある。
○オ サービス品質の計測尺度である「サーブクォル(SERVQUAL)」では、サービス利用前と利用後の2 時点で評価を計測し、それらの差を確認することが推奨されている。 ×ア SERVQUAL では、信頼性、対応性、確実性、共感性、有用性の5つの側面からサービス品質を評価する。

正解○オSERVQUALが暗記するほど大事とは思わないので、アイウエに×をつける消去法の勝負です。アは×顧客とサービス提供者の関係をより密接→○3者の関係のバランスをとる、イは×顧客満足→従業員満足、ウは×製造業→○一般的な経営管理、エは×サービススケープ→○サービスエンカウンター(サービスが提供されるその瞬間)、です。ネットで調べてやっとわかるので、本試験での対応は鉛筆コロコロが良いでしょう。

R1第31問 価格 (1)予想D (2)予想B

価格の権威、上田隆穂先生の作と思しき、「経済学」知識とクロスオーバーさせた超良問。ただここまで覚えなくて良いし、外してしょぼんも要りません。

理屈でいえばこう↑。ただし「弾力性」はミクロの激ムズ論点なので、深入りは不要。
画像:診断士試験に出題される用語集
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
原油や原材料価格の低下、あるいは革新的技術の普及は、製造ならびに製品提供にかかる変動費を減少させるため、販売価格の引き下げが検討されるが、価格を下げることが需要の拡大につながらないケースもある。企業は、需要の価格弾力性や交差弾力性を確認したり、競合他社の動向や顧客の需要を分析、考慮したりして、価格を決定する。
(設問1 )
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 企業は、製品Aの価格変化が製品Bの販売量にもたらす影響について、交差弾力性の値を算出し確認する。具体的には、製品Aの価格の変化率を、製品Bの需要量の変化率で割った値を用いて判断する。
×イ 牛肉の価格の変化が豚肉や鶏肉の需要量に、またコーヒー豆の価格の変化がお茶や紅茶の需要量に影響することが予想される。これらのケースにおける交差弾力性はの値になる。
×ウ 消費者が品質を判断しやすい製品の場合には、威光価格が有効に働くため、価格を下げることが需要の拡大につながるとは限らない。
○エ 利用者層や使用目的が異なるため、軽自動車の価格の変化は、高級スポーツカーの需要量には影響しないことが予想される。こうしたケースの交差弾力性の値は、ゼロに近い。

アは分母⇔分子が逆、イは×負→○正、ウは×しやすい→○しにくいと、全てあべこべ。当問のようなクロスオーバー出題は、「経済学」「マーケ(価格)」両方の理解を促す、良問中の良問です。

(設問2 )
文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
○ア ウイスキー、ネクタイ、スーツなどの製品では、低価格の普及品から高価格の高級品までのバリエーションを提供することがある。このように、複数の価格帯で製品展開することを「プライス・ライニング戦略」と呼ぶ。
×イ 短期間で製品開発コストを回収することを目指して設定された高い価格を「スキミング価格」と呼ぶ。このような価格設定は、模倣されやすい新製品に最適である。
×ウ 発売当日にCD やDVD を入手することに強いこだわりを持ち、価格に敏感ではない熱狂的なファンがいる。新製品導入にあたり、こうした層に対して一時的に設定される高価格を「サブスクリプション価格」と呼ぶ。
×エ 若者にスノーレジャーを普及させるために、多くのスキー場は、往復交通費 にウェアやスノーボードのレンタル料やリフト券を組み合わせた「キャプティブ価格」を設定し、アピールしている。

学べる知識が盛り沢山の良問です。ウは×サブスク→○ダイナミックプライシング、エは×キャプティブ→バンドル価格です。イは見破りづらいですが、×模倣されやすい→○模倣されにくい。

今日のまとめ

良く考えれば、マーケは身近ですぐ役に立つ、学問としての面白さはNo.1。
それをダナドコ呼ばわりして、80分間のしょっぱいキーワード拾い+解答編集競争にしたのは、200%受験側の責任です。

当サイトは、上田先生の「価格戦略」新作問題が毎年楽しみ。それはブランド力(=学問としての価値性・独自性・共感性)がある。つまり「作問者の顔の見える新作出題」をしてくれるからです。

※これは現役診断士としての学術上の興味であり、試験対策上、試験委員の分析や原書購読に夢中になる必要はありません。

もし今年の「Ⅱ」で価格に絡む設問に出会ったら。上田先生のドヤ顔と価格戦略の過去問をスッと思い出す。本当にもしかしたらですが、それが今年の「Ⅱ」の決定打になる可能性は、ゼロではありません。

ボタンを押して今日もイタダキ↓。
試験の進化は待ったなしです。

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