形容詞エラー(パターン④)【戦略論】

【工夫その1:タテ解き表】
初学者・経験者を問わず、5月に「1次」過去問を使い込むほど「2次」ハイスコアに。そんな噂の根っこには、誤答選択肢の間違い探しが「2次」でプラスに働く効果があるらしい。そこで「1次」過去問を片付けてしまった2年目上級生のあなたのために。
スピテキ頁順のタテ解き表を片手に、ウソつき選択肢のボケっぷりを眺めてクスリ?ニヤリ? 一連のシリーズを一気にどうぞ。

形容詞(修飾語)のエラーは見抜きやすい。

理由は明確で、ヒトは文章を読む時、ボケっと受け身で読まずに、書かれた内容を(自分の事前知識で)予想しながら読むため。そのため「オヤ?」とウソに気づき、素早く×を付けられます。

④形容詞エラー
成熟業界では、企業間のシェア争いは緩やかになる。
×緩やかに→〇激しく

こんな簡単すぎる誤答選択肢があって良いのか? 今日は超イージー④形容詞エラーを使い、ウソに×をつける基本をどうぞ。

パターン④ 形容詞エラー【戦略論】

必ず当てるABランク

H28第4問(1) イノベーション Aランク

変化の時代で生き残るには、自社資源を抱え込まないオープンイノベーション。

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
現代の企業にとって、外部組織との連携の活用は、事業の競争力を構築するための主要な経営課題となっている。ヘンリー・チェスブロウは「企業内部と外部のアイデアを有機的に結合させ、価値を創造すること」をオープン・イノベーションと定義した。技術や市場の変化の激しい経営環境では、経営資源の制約のある中小企業にとっても、新商品開発でのオープン・イノベーションの必要性は小さくない。
オープン・イノベーションにはメリットとデメリットがあり、オープン・イノベーションによる競争力の構築にあたっては、経営者の戦略的な判断が問われる。自動車産業での密接な企業間関係に見られるように、日本企業も企業外部の経営資源の活用に取り組んできた。近年では、②大学や公的研究所などの研究組織との共同開発に積極的な取り組みをする企業も増えている。
(設問1)
文中の下線部①の「オープン・イノベーションにはメリット」があることに関する記述として、最も不適切なものはどれか
〇ア オープン・イノベーションは、企業外部の経営資源の探索プロセスにおいて、内部での商品開発に対する競争圧力が強くなり、組織の活性化につながる。
〇イ オープン・イノベーションは、企業内部の優れた人材に限らず、企業外部の優秀な人材と共同で新商品開発を進めればよく、内部での開発コストの低減が期待できる。
×ウ オープン・イノベーションは、研究開発から事業化・収益化までのすべてのプロセスを企業内部で行う手法の延長上に位置付けられるが、企業内部の経営資源の見直しに左右されずに進捗する。
〇エ オープン・イノベーションは、一般的により高い専門性をもつ企業との連携などによって新商品開発プロセスのスピードアップにつながる。

正解〇アイエはそのままテキスト代わりに知識をインプット。〇エのスピードアップ効果は見逃せません。エは×延長線上に、×左右されずに、がヘン。

診断士の「2次」対策も変化が速く、不用意に自社資源を抱え込むと8割ドボンと、広く知られる様になりました。

H30第5問 ポーター競争戦略論あれこれ Bランク

ポーターの競争戦略論は盛りだくさんで、絵一枚にまとめるのが難しい。

画像:インプロ部
マイケル・ポーターによる業界の構造分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア 価値連鎖(バリューチェーン)を構成する設計、製造、販売、流通、支援サービスなどの諸活動において規模の経済が働くかどうかは、その業界構造を決定する要因であり、多数乱戦(市場分散型)業界では、すべての諸活動において規模の経済性が欠如している。
〇イ 継続的に売り上げが減少している衰退業界においては、できるだけ早く投資を回収して撤退する戦略の他に、縮小した業界においてリーダーの地位を確保することも重要な戦略の 1 つである。
×ウ 成熟業界においては、新製品開発の可能性が少なく、成長が鈍化するために、多くの企業は、プロセス革新や現行製品の改良に力を入れるようになり、企業間のシェア争いは緩やかになる。
×エ 多数乱戦(市場分散型)業界は、ニーズが多様であること、人手によるサービスが中心であることが特徴なので、集約・統合戦略は、この業界には適さない戦略である。

当問は試験としては易問で、アは×すべての→〇一部の、ウは×緩やか→〇激化、エは×適さない→〇適することもある。形容詞を直せば正解に。

さて、ポーターの競争戦略論は上図で示した5フォース・3つの競争戦略以外に、「競争回避の戦略」「価値連鎖」「多数乱戦」などもあります。スピテキが良くまとまっていますが、あともう一工夫の余地があるかも。

鉛筆コロコロDEランク

H27第3問 VRIO分析 Dランク

VRIO分析を丸暗記しても、長文国語のエラーは見抜きにくい。

画像:bizhint
企業の経営資源と持続的な競争優位に関する記述として、最も不適切なものはどれか
〇ア ある市場において、競合企業が業界のリーダーのもつ経営資源を複製する能力をもっていても、市場規模が限られていて複製を行わないような経済的抑止力のある状況では模倣しない傾向がある。
×イ 競合企業に対する持続可能な競争優位の源泉となるためには、代替可能な経営資源の希少性が長期にわたって持続する必要がある。
〇ウ 時間の経過とともに形成され、その形成のスピードを速めることが難しく、時間をかけなければ獲得できない経営資源には経路依存性があり、模倣を遅らせることで先発者を保護する。
〇エ 代替製品の脅威は事業の収益性に影響を与えるが、競合企業は代替資源で同様の顧客ニーズを満たす製品を提供できる。
〇オ 独自能力の概念では、競争戦略の実行に不可欠な経営資源であっても、自社製品や事業のオペレーションを特徴づける独自なものでなければ、その資源は競争優位の源泉とはならない。

当問イは×代替可能→〇代替不可能が正解です。ですが、VRIO分析をどう暗記したって、こんな長文選択肢のどこか1か所をしれっと捻られたら、正解するのは難しい。

これは出題側が一枚上手で、ひっかかってOKな問題。一方、このようなひっかけパターンを事前に知っておくと、ニヤリと正答することも可能です。

H30第11問 スリー・サークル・モデル Eランク

高得点阻止用に、初見用語もたまに出る。ここは慌てず鉛筆コロコロ。

創業家とその一族によって所有、経営されるファミリービジネスの中小企業は多い。ファミリービジネスのシステムを、互いに重なり合う部分を持つ「オーナーシップ」「ビジネス」「ファミリー」の 3 つのサブシステムで表すスリー・サークル・モデルに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
〇ア スリー・サークル・モデルは、経営理念の核となる家訓の維持を重視するファミリービジネスに適用でき、ファミリービジネスの限界が何に起因するのかを知るなど、個々のファミリービジネスで異なる経営の問題解決に有用である。
〇イ スリー・サークル・モデルは、直系血族の経営から従兄弟などを含む広い意味でのファミリービジネスへ変化していくようなファミリービジネスの時間による変化について、オーナーシップ、ビジネス、ファミリーの 3 次元から分類するモデルへと展開できる。
〇ウ スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの 3 つのサブシステムに対する利害関係者の関わり方を表し、ファミリービジネスの中小企業に関わるすべての個人は、自らを 3 つのサブシステムの組み合わせからなるセクターのいずれか 1 つに位置づけて問題解決に関わる。
×エ スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの合理的経営のための戦略計画とファミリー固有のビジョンや目標との間の適合を図り、コンフリクト回避のためにファミリーメンバーの継続的関与と戦略を並行的に計画させるモデルである。
〇オ スリー・サークル・モデルは、ファミリービジネスの中小企業に内在する複雑な相互作用の分析の助けとなり、企業内外の人間関係における対立、役割上の困難な問題を理解する際に、それらが何に起因するのかを知るのに役立つ。

スリー・サークル・モデルなんて知りません。長文選択肢を読んでもわかりません。よってここは落ち着ていて鉛筆コロコロ。ただし過去問パターンで分かる通り、前年誤答選択肢は翌年再出題するケースがあるので、最低限の知識は暗記します。

今日のまとめ~④形容詞エラー

過去問を「解く」のでなく、(正解をさっさと覚えたら)残り3択の間違い探しを。それがなぜ「2次」でプラスになるの?

①4択選択肢を最初から全部覚えるなんて無理。

②そこで「1次」過去問を回転させ、正解を覚える。

③正解を覚えた後に、誤答選択肢で知識を増やす。

④すると「2次」与件文は、内容を想定して読める

⑤与件の読みを時短し、知識を活かせるWの効果。

こんなことは誰でも知ってる。でも「1・2次並行」とセットでやるのがコツだな。

そして間違い探しをしたいのに、年度別にバラバラに解いたら整理が大変。①そこで同友館過去問ユーザーならすぐ誤答パターンを意識して。②TACユーザーならまず論点別にタテ解きを。これで「1次」過去問が、最新の「2次」知識テキストに早変わりです。

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