【論点タテ解き「経営法務」】#7独禁法・消費者保護法制~真似、邪魔、嘘はダメ?

E法務

真似、邪魔、嘘はダメ。

不正競争防止法独占禁止法景品表示法
1934年(旧法)1947年1962年
真似しちゃダメ邪魔しちゃダメ嘘・やりすぎはダメ
経産省公正取引委員会内閣府・消費者庁

不正競争防止法、独禁法に景表法。真似・邪魔・嘘がなぜ法律で禁止されるかといえば、「そこを狙えば儲かる」と気づく方が後を絶たないから。

的が絞りにくい。無理に当てに行くより日頃のセンス?

TAC過去問タテ解き表(2018)

誰しも、法や公序良俗の範囲内でなら儲けたい。でも法律って、これはやってOKとはなかなか教えてくれません。では何をやったらOUTか。そちらを詳しく学んでおきます。

#7独禁法・消費者保護法制~真似、邪魔、嘘はダメ?

独占禁止法

H27第3問
 以下の会話は、中小企業診断士であるあなたとX株式会社(以下「X社」という。)の代表取締役甲氏との間で行われたものである。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。   甲 氏:「今度、当社で開発した新製品aの販売を計画しています。そこで、卸売業者との間で締結する継続的な売買基本契約の内容を検討しています。ちょっと見てもらってもいいですか。売主が当社で、買主が卸売業者になります。」
あなた:「分かりました。あれ、『買主は、売主が指定した価格で商品を小売業者に転売するものとする。という条項が定められていますね。」
甲 氏:「何か問題がありますか。」
あなた:「こうした条項を定めることは、□ A □のうちの再販売価格の拘束に当たり、独占禁止法上、原則として違法となるとされていたはずです。」
甲 氏:「そうなんですか。」
あなた:「ええ。他にも、卸売業者に対して、aと競合する商品の購入を禁止したり、X社が事前に同意していない小売業者への転売を禁止したりすると、□ A □に該当する可能性があります。」
甲 氏:「知りませんでした。□ A □に該当するとどのような処分を受けるのですか。」
あなた:「例えば、公正取引委員会から□ B □を受ける場合があります。ただ、□ A □に該当する可能性のある条項でも場合によっては定めることができたと思います。詳しいことは弁護士の先生に相談してみてはどうでしょうか。」
(設問)1 Eランク ひっかけ
会話の中の空欄Aに入る語句として最も適切なものはどれか。
×ア 抱き合わせ販売
○イ 不公正な取引方法
△ウ 不当な取引制限
△エ 優越的地位の濫用

H27年は独占禁止法を、当問で2、第16問で2の計4マーク出題し、準備不足の受け手を慌てさせた。当問はテキスト知識を知っていれば正解イになるが、筆者はエを選んでドボン。アは入りにくいが、ウエも日本語としてはおかしくない。「こういうあいまいな所が突かれる」。Eランクながら教育的な良問。

(設問2) Cランク 最後の2択
会話の中の空欄Bに入る語句として、最も不適切なものはどれか。
 ○ア 課徴金納付命令
 △イ 警告
 ○ウ 排除措置命令
 ×エ 罰金刑

当問を解く時は、なんとなく選び、なんとなく当たればベスト。答えを覚えて解説を読むと、こんなこと言ってる。

  • 罰金刑を課すのは裁判所なんだよ。
  • 公正取引委員会は、裁判所を経ず、課徴金や排除措置命令を出せるんだよ。

やはりCランクは知識のINPUT効果が高い。

H27第4問 Bランク 基本問題

一定の取引分野における競争を実質的に制限することになる、株式の取得、合併、吸収分割、共同株式移転、事業譲受けといった企業結合は、独占禁止法により禁止されている。この点、企業結合後のハーフィンダール・ハーシュマン指数(以下「HHI」という。)が次の①から③のいずれかに該当する場合には、通常、独占禁止法に違反しないと考えられている。この①から③の規準を満たす領域のことを「セーフハーバー」と呼ぶ。
HHIは、一定の取引分野における各事業者の市場シェア(百分率で示される。)をそれぞれ2乗し、2乗された市場シェアを合計することによって算出される。
 ① 企業結合後のHHIが1,500以下である場合
 ② 企業結合後のHHIが1,500超2,500以下であって、かつ、結合後のHHIから結合前のHHIを控除した数値が250以下である場合
 ③ 企業結合後のHHIが2,500を超え、かつ、結合後のHHIから結合前のHHIを控除した数値が150以下である場合
 企業結合前の一定の取引分野における各事業者の市場シェアについては、次の(1)と(2)の2つの場合があるとして、セーフハーバーを満たさないものを下記の解答群から選べ。
 (1) 企業結合前の一定の取引分野における各事業者の市場シェアが、A社30%、B社25%、C社20%、D社10%、E社9%、F社6%の場合。
 (2) 企業結合前の一定の取引分野における各事業者の市場シェアが、A社40%、B社30%、C社12%、D社10%、E社5%、F社3%の場合。
 ○ア (1)の場合において、C社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがA社30%、C+E社29%、B社25%、D社10%、F社6%となるとき。
 ×イ (1)の場合において、D社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがA社30%、B社25%、C社20%、D+E社19%、F社6%となるとき。
 ×ウ (2)の場合において、C社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがA社40%、B社30%、C+E社17%、D社10%、F社3%となるとき。
 ×エ (2)の場合において、D社とE社が企業結合を行い、結合後の市場シェアがA社40%、B社30%、D+E社15%、C社12%、F社3%となるとき。

HHIの問題。本試験中でも説明を読めば解けるし、計算問題は一度出されると体得しやすい。必要知識はHHI=各社シェアの二乗の和。100%独占なら10,000と覚えて安心。

景表法

H26第5問 Cランク 最後の2択

不当景品類及び不当表示防止法(以下「景表法」という。)で定義される表示に関す
る記述として、最も適切なものはどれか。
×ア イタリアで縫製され、日本でラベルが付された衣料品について、「MADE IN TALY」と表示することは、景表法に違反する。
×イ 景表法上、比較広告を行うことは禁止されている。
△ウ 口頭で行うセールストークは、表示には含まれない。
○エ 消費者庁長官から、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求められたのに提出しなかった場合には、景表法に違反する表示とみなされる。

アイは落とせてウエの2択。ウは民法・契約の深い知識がないと落とせないので、2択に絞れれば可。

英文契約

H26第15問 (1)(2)Cランク 最後の2択

次の英文契約書の秘密保持条項を読んで、下記の設問に答えよ。
Article XX “Confidentiality”
A. Recipient shall maintain in confidence and safeguard all Confidential Information which is disclosed by Discloser to Recipient in connection with this Agreement and which is designated confidential at the time of disclosure.
B. The Confidential Information may include, but is not limited to, all technical, financial, marketing, staffing and business information.
C. The term Confidential Information shall not include information which :
a) Was or becomes publicly available without the breach of this Agreement by Recipient ;
b) Was in Recipient’s possession free of any obligation of confidence at the time of Discloser’s communication thereof to Recipient ;
c) Is developed by Recipient independently of and without reference to any of Discloser’s Confidential Information or other information that Discloser disclosed in confidence to any third party ;
d) Is rightfully obtained by Recipient from third parties authorized to make such disclosure without restriction ; or
e) Is Identified by Discloser as no longer □ X □ or confidential.
D. Provided, however, that nothing contained herein shall prevent the Recipient from disclosing any of such Confidential Information to the extent that such Confidential Information is required to be disclosed by law or for the purpose of complying with governmental regulations.
E. The □ Y □ the facts set forth in sub-paragraphs C a) throught e), and Paragraph D shall rest with the Recipient.
(設問1)
 この秘密保持条項の規定の内容として、最も不適切なものはどれか。
○ア 受領者の本契約違反によらずに公知となった情報は、秘密情報に該当しない。
×イ 秘密情報を利用せずに独自に受領者が開発した同一の情報は、秘密情報に該当するが、開示しても秘密保持義務違反にならない。
○ウ 法令又は政府の命令を遵守するために開示を要求される秘密情報は、秘密情報に該当するが、開示しても秘密保持義務違反にならない。
○エ 本条の秘密情報の要件として、開示時に秘密指定を行う必要があるが、その秘密指定が特定の限定された方法によるものであることは必要でない。
(設問2)
文中の空欄□ X □には「機密の」、空欄□ Y □には「立証責任」を意味する語句が入る。各空欄に入る語句の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
×ア X:backroom        Y:evidence-based finding of
×イ X:exchange-valuable   Y:lender liability of
×ウ X:expensive       Y:preponderance of evidence of
○エ X:proprietary      Y:burden of proving

英文契約は、用語を知っていれば解けなくもない。でも出題意図がどうみても「あれ、なんだったけ?」と悩ませる意地悪クイズなので、受験校テキストに載っている用語は出ないと覚悟する方が確実。春はここを覚えず先送りし、7月最直前に丸暗記すると意外にスッキリ暗記できる。

今日のまとめ

景表法なら結構当たるし、英文契約も意外とイケる。

でも独禁法は難しい。つまり自分の身近なコト、日常ビジネスで接する出題なら、周囲も普通に当ててきます。

そんなことは百も承知の出題側は、日常OJTとは少し違ったOff-JT、つまりテキストで初めて習った様な知識で点差をつけにくるから、気を付けて。

「経営法務」全体のまとめ

そして知識セオリーを実際ケースに当てはめさせる「経営法務」。ここで鍛えた「国語の読み書き力」「セオリー当てはめ力」は、「2次」スト合格にそのまま直結します。

「経営」:立ってる者は親でも使え(組織学習)。
「法務」:使える物ならパクらず盗め

周囲と同じコトをやってもそう勝てない試験では、頭一つ抜けて自分で考えます。

「法務」試験委員が過去問を通じて教えたいのは、そこだな。

さあ「法務」はこれで仕上がった。週明けからは一段ギアを上げ、【目標540点】+【科目別対策】シリーズを交互に掲載します。

ポチっと押して「アイデアいただき」。
スッと爽やかにページが閉じます↓

にほんブログ村 資格ブログ 中小企業診断士試験へ
にほんブログ村

    コメント

    1. 匿名 より:

      おはようございます。
      法務が苦手な私は、
      『ひょっとして法務は2次がないので、1次で2次を兼ねるような問題にしてるのかな?』
      と勝手にと考えたりしていました。
      コツがあるわけではなく、過去問に耐えてセンスを体得するしかないのであれば、
      それが2次試験まで続くとすると、相当に長い道のりだなぁ、と感じました。
      まだ1次も合格していませんが(笑)

      • ふうじん より:

        コメント表示が遅くなり申し訳ありません。
        >2次がない法務は、1次で2次を兼ねる
        それはあると思います。でもビジ法2級も同じ様な文章題を出しますし、「知識を現実のビジネスに当てはめる」所が、「2次」と似ている、兼ねると言えるのではないでしょうか?この辺りは詳しい方の意見を待ちたいですね。

        「法務」を得意にする方は少ないので、出来が悪くて当然、もし得意になれば儲けもの・・位で良いと思います。あとぜひ、まず最初にポケテキ用語の暗記を確実に!