A:出題傾向の変化を加速。
当試験に限らず、資格試験の出題側は「どんな人を合格させるか」を予定。実際の合格者層がズレたら、出題傾向を操作して差異を埋めに行く。
この時、毎年変わり映えしない古典派復古調の他事例と異なり、「Ⅱ」だけはミライを先取りする方向に進化。従い、以下3つの特徴。
- 教わることが多く、
- 解いていて楽しく、
- ビジネス素養や実力通りに点差が開く。
これを楽しまない手はない。
ライトサイド:解いて楽しい、新作「事例Ⅱ」
さてそんなダークな試験において、周囲への優しさと想いやりで相手の力を引き出し、光に満ち溢れさせるライトサイドが「事例Ⅱ」。
- 市場の変化を捉え、STPの視点で直近の施策を助言。
- 将来施策に限り、B社社長が思いもつかない新アイデアの提案可。
- 診断士が顧問先を変え、連携先を巻き込み街を変えていく爽快さ。
「事例Ⅱ」はとにかくスケールがデカい。その爽快さゆえの中毒性がやや難ながら、過去問を後追いせざるを得ない受験校のへっぽこ事例演習をまとめて蹴飛ばすが如き、最新作への期待が年々向上。
事例Ⅱの掴み方~3層構造
さてそんな「事例Ⅱ」出題を3層にすると、①市場分析 ②市場機会 ③市場創造の3点。では「聞き手が知りたい」所から。
知りたい1⃣市場分析
・散らばった強みを短いマス目で答える編集力をどう磨くのか。
・逆にここで失点するタイプは、どういう点に弱みがあるのか。
・80分で解くには、どう見ても考える時間が足りない。どう対応しているか。
・試験対策上、学習時間や学習環境、またテキストや模試などの学習機会はどのように強み・弱みとなったか。
知りたい2⃣市場機会を捉える
・近年の事例は、ターゲット層や売る商品の組み合わせ次第でどんな回答も作れる。どのような基準で選ぶと、周囲と同じ人並み答案になるか。
・経営資源の制約上、全部はできない。どの選択肢を捨てるか。
・そうだこれに違いない!天から降りたナイスアイデアをいかに棄却するか。
知りたい3⃣ミライの市場を創る
・「事例Ⅱ」最終問の新規事業提案問題には、何をどう書けば良いか。
・他の問題で時間が足りない。第5問に使う時間は何分程度?
参考:「事例Ⅱ」ストーリー
ストーリー1⃣市場分析
・「事例Ⅱ」では、B社の強みを2つ答える質問が定番。
・強みの根拠はいくつもあるが、マス目が短く編集力が必要。
・次にアクティブシニア、子育てファミリーなど明確なターゲットが登場。
ストーリー2⃣市場機会を捉える
・マーケ=売れる仕組みづくりの基本はSTP。
・売れる商品には限りがあるから、ターゲットを決めたらプロモーション。
ストーリー3⃣ミライの市場を創る
・「事例Ⅱ」では、4事例中で唯一、問題本文の根拠以外で新規提案して良い。
・しかも字数、配点ともそこそこある。ここで点を取りにいくか、行かないか。
今日のまとめ
良く知られた、「2次」とは他人より良い答案を書く試験ではない前提に立つと。「事例Ⅰ~Ⅲ」の点差を最も左右するのは恐らく以下の3要素
- 80分間で処理する情報量とスピード。
- 考えるブレを省く外段取り力とリスク回避力。
- 当日の現場対応力。
さて1.スピードについて。明日「事例Ⅲ」の柱がQCDの短納期=速さ競争とすると、「事例Ⅱ」はミライを先取りする早さの競争。
自称先輩のノウハウオススメ攻撃にめげず、そんなストーリー化=意味づけを「自分で考えるほど」「2次」学習は面白い。あとは面白いと思えるうちに試験を通過できるかどうか。
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