【高スコア答案分析(Ⅰ)】中央値medianでぶった切り

2019年4月7日

合格者の全員でも、多数派でも、平均でもなく。
medianで上下2つにぶった切る。

折角の診断士資格なのに、①国語面ばかり強調され ②数字で語る方は一握り。それは数字を扱うスキルが「1次」7科目に分散し、「これが診断士の分析」と言えるデファスタがないためです。

ないなら、作ればいいんじゃね?

例えば、多様な母集団の分析に有効な統計手法といえば、層化です。

つまり、①240点台(たまたま合格)答案で目を皿にして時間をムダにするより、②70点、250点以上の合格上位半数答案に一旦絞り ③自分なりの仮説を立ててから分析枚数を増やすと良い。

そして高スコア答案は、どれもお揃い。「ではなぜ本試験で、これと同じ答案が書けないか」 そこが議論のスタートです。では3回シリーズの初回、「Ⅰ」からどうぞ。

【高スコア答案分析(Ⅰ)】中央値medianでぶった切り

【今回の検証で使う解答例】
KEC解答速報
→試験当日公開かつ非の打ちどころのない模範解答例。
開示89点再現答案
→アドリブ感を狙い、意図的に再現性を下げた驚き答案。
きゃっしいの事例解答
→支持者も多い、前年280点ホルダーによる解答例。
④(斬られ役)当サイトのコピペ解答
→知識に偏り、いい所なしの失敗例。ある意味現実的かも。

ABランク~コピペ解答で差がつかない

第2問(設問1) ①最終消費者製品 ②9割が技術者

A 社は創業以来、最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった。 A 社の人員構成から考えて、その理由を 100 字以内で答えよ。

〇KEC〇開示89点〇きゃっしい〇当サイト
理由は理由は社員の9割を技術者が占めている研究開発中心の企業であり理由は、技術者が9割近くを占め、ニッチ市場向けの研究開発を重視するため。
最終消費者に向けた商品を扱うには、専門のマーケティングが必要であり、さらに事業に関する考え方や組織風土が異なる。 ①生産・販売伴に委託して研究開発にリソースを集中させており、従業員数倍増程度に対し売上数十倍と効率よく、①ニッチ市場に向けた製品の開発に経営資源を集中させ①生産や販売が外注であり消費者向け量産品での利益は狙えず、
しかしA社は社員の9割近くを技術者が占めており専門の人員がおらず対応が困難であるため。②大半の社員が技術者で管理業務を兼務しており、広告・宣伝に資源分散するのは得策でないため。②最終消費者に向けた製品開発に必要な消費者ニーズの収集が十分できる人員構成ではないため。②新しい技術を取り込んだ製品領域の拡大に人材を振り向ける必要があった。
Q:「技術者が9割」を占めるA社が、最終消費者向け製品に熱心でないのはなぜ?
A:最終消費者向けに売るには、営業をもっと増やすでしょ?

当問ではそんな当たり前のことを、もっともらしく50字×2センテンス=100字も使う国語の構成力が求められます。

100字答案への出題側の期待が、かつての30字×3文から、50字×2文に変化した。すると2つの文の「主テーマ」を確実に読み取り、適切な因果を含む50字にまとめる腕が問われる。

当サイト例の様に余計な知識をひけらかすとムカつかれ、減点リスクが高まります。

第2問(設問2) ①短期・非継続的 ②長期・継続的

A 社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写 機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか。100 字以内で答えよ。

〇KEC〇開示89点〇きゃっしい〇当サイト
違いは、製品売切り型と消耗品継続型の差にある。
以前は、取引先等顧客の要望に沿った製品開発であり製品販売時点で取引が終了する短期的・非継続的であったが①以前の事業は販売した時点で取引が完了する売り切り型の事業だが、違いは、以前は開発した製品の販売時点で取引が完了する売切り型の事業で受け身の製品開発だったが、①取引先や顧客の声を反映させた受け身の製品を売切る以前に対し、
複写機関連製品事業はトナー等消耗品が中心であり、長期・継続的に取引が行われる事業特性の違いがある②複写機関連製品事業は複写機用トナーなどの消耗品であり、固定収入が見込め、スイッチングコストも掛かることからリピーター化する違いがある。複写機関連事業は消耗品のような継続的に安定した収入源となる製品を中心に時流を先読みし先進的な事業展開を進めた点。②情報通信技術の進歩と市場の変化を先読みし継続的な取引を実現した。

当問も、正解が明らかで差がつかないコピペ解答です。ただ一見何気ないですが、箇条書き①②・・を使わず、100字1文を書くのは大変な作業です。

つまり採点側が好むのは100字1文ですが、よほど文才のある方以外は、箇条書きで分割し、50字×2文の方がラクに書けます。

Cランク~レイヤー・知識で差がつく勝負所

第1問 ①大規模市場 ②ニッチ市場・研究開発型

研究開発型企業である A 社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしてい るのはなぜか。その理由を、競争戦略の視点から 100 字以内で答えよ。

〇KEC〇開示89点〇きゃっしい×当サイト
理由は 理由は 理由は、大規模市場を標的としない集中戦略にある。
大規模市場では通常、規模や範囲の経済が作用するため、A社のような小規模企業には不利である。①A社の様な小規模な研究開発型企業は大手との差別化が必要であり、特に価格競争回避すること同業者の多くが撤退する中、ニッチ市場に的を絞る集中戦略をとることで経営資源を集中させ、①取引先の事業縮小による販売減、②生産や販売が他社委託であるため他社の参入可能性 ③代替品の脅威を考慮し、
これに対して規模の小さなニッチ市場は小回りの利く研究開発型企業が大手企業より競争優位があると考えられるから。ニッチ市場でリーダーとなることで、景気悪化による急速な市場縮小の中でもシェアを拡大することが出来るため。限られた社員でも強みの研究開発力を活かし大きく変化する市場に対応することによって、競争優位の構築を図るため。ニッチ市場に向けた製品開発により事業を継続できた。
第3問 ①グループ内混成チーム ②権限移譲で後継育成

A 社の組織改編にはどのような目的があったか。100 字以内で答えよ。 ※ノーヒント

◎KEC△開示89点◎きゃっしい△当サイト
複写機関連事業が先細りなので組織をマトリックスチームに改めた。目的は、専門知識別に部門化された組織から機能別部門の下に事業別グループを置いた組織とすることで目的は、重要な経営資源である技術者の活用にある。
先進的事業展開を行うには市場変化に迅速に対応する必要があり、グループ内に混成チームを置く完結性を持った組織が適切である。目的は意思疎通による交流を促し、組織活性化させ、⻑期的に製品開発に集中させ、新製品開発するため。①機能の重複を避け業務を効率化し②グループ毎に市場変化に柔軟に対応できるようにし①技術別組織から機能別組織への改組により、②混成チームでの組織学習が進み、
更に役員が部門長を兼務する事で後継者を育成し円滑な事業承継の条件を整えるため。コア人材の管理業務の兼務止め育成強化した。後進の育成を図ったため。③部門長や管理業務を兼任して従業員数増加を避け、④経営危機を乗り切ることができた。

設問文に制約条件(ヒント)がないため解答がバラける勝負問です。4解答とも「混成チーム」「兼任」に注目しますが、採点側の好みを使うかで、大きな点差になりました。

◎KECの例をベストとし、「兼務→後継者育成」につなぐ。これを書ける方はまずいないので、◎きゃっしい氏の着眼の良さが分かります。

次に文の構成は、△開示89点・△当サイトの例のように最初に一文を区切るのは、書きやすい反面古いやり方です。ここも50字×2文を身に付けると、周囲との点差になるはず。

Dランク~時間が足りた方へのボーナス問題

第4問 ①独創性の向上 ②チャレンジ精神の維持

A 社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的 インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士と して、100 字以内で助言せよ。

◎KEC△開示89点〇きゃっしい×当サイト
助言は①地元多様人材の中途採用従業員の内発的動機付けに取り組む。
独創性向上に向けた高次学習を促進する為、自己啓発支援や研修制度の整備・社員間の知識共有を促すナレッジマネジメント等を行う。②家族参加の運動会 ①部門長の役員や各グループに権限を委譲①従業員数の増加を抑えて集団の凝集性を高める、
チャレンジ精神維持の為、権限委譲と共に提案制度や加点式の人事評価を導入する。③優れた開発への表彰制度②社外との共同プロジェクト等の機会や他分野の専門知識を有する技術者との協業により能力開発をし ②高齢のA社長から部門長の役員への権限移譲を進める、
④⻑期的開発に対するコンピテンシー評価 ③社内公募制度を導入することで、高次学習の推進と意欲向上を図る。③混成チーム内で業務を広げる職務拡大、などの施策を助言する。
⑤権限委譲⑥共通目的の浸透⑦参画意識の醸成⑧意思疎通による活性化によって士気向上を図る。

難問の最終マス目は時間が足りず、根拠か知識の乱打で凌ぐ。実際それで良いのですが、ここは◎KECの手際の良さに注目です。

次にダメな方から行くと、×当サイトは「内発的動機付け」の知識羅列で、聞かれたことに答えていないので×。△開示89点も施策の羅列になっていて「どこか他で加点があったのでは(本人談)」とのことです。

では〇きゃっしい氏はなぜ「権限移譲」「能力育成」「高次学習」と用語をピタピタ当てるのか。ここは本人談を参考にします。

今日のまとめ

高スコア答案とは、どうやらお揃い。ここから議論を始めると、「合格答案をどう書くか」から、合格答案がなぜ書けないかにシフトします。

ところが事例がショボいと、全員同じ合格答案を書くネタが割れてしまい、誰も真面目に勉強しなくなってしまう。次回4/9(火)は、「事例Ⅱ」ダナドコ事例の答案分析です。

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試験の進化は待ったなしです。

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