おベテの暇つぶしの道具に使われ、世間の役立たずどころかノロマ扱いでしかない、診断士Ⅳ固有の電卓パチパチ勉。その真逆で「Ⅳ」CVP~NPVを猫でも得意化するのが、今回のGW特集5回シリーズ「マンガでわかる管理会計」です。

1次Do:学習実行

【基本スタイル】過去問回転○×△法

いま私は週15h学習ですが、週20h必要でしょうか?

この質問への答えは明確。
  • 通学生なら、週20hは必須です。
  • 独学者は人それですが、週15hなら十分です。

この違いはまず、以下の違いから。

  • 通学:講義での知識INPUTから始まる。
  • 独学:主に過去問INPUTから直接始まる。

そして同じ週2コマの資格講座でも、簿記は週10h、税理士や診断士は週20h学習が前提。この時さらに、

  1. 講義2コマ+予復習で10h
  2. 問題集回転目で5h
  3. 問題集2~3回転目で5h←体が答えを覚え、勝手に正解を選ぶ状態。

まで分解できれば尚可。

すると、診断士合格への学習目安はこう。

1次通学 1次独学 2次
週当たり 20h 15h 20h
週の数 40週 40週 10~11週
延べ時間 800h 600h 200h
時間を目標にする 意味あり 人それぞれ 意味なし
解説
  • 資格試験の世界には、「過去問先生」なる学習スタイルがある。また当試験には高い教育機能を持つ優れた過去問が多い。すると、知識INPUT→過去問OUTPUTの従来型より、
  • 過去問INPUTの独学の方が、
  • 「過去問先生」のメリットを早く享受しやすいことに納得。

ただし人の素養や努力は多種多様。「ボクはもっと短時間!」「ストイックな俺は週30h!」など、合格自慢をしたい方には専用サイトが他にあるから、そちらでどうぞ。

基本パターン~通学生の20h×40週=「1次」800h

雑多な現実の分析は、まず仮定やモデルで単純化。そこから応用・複雑化。

ここ数年、得点開示や合格者情報の発信が進み合格スタイルが多様化すると、「では結局どうすりゃいいのさ」の着手方向がぼやけがちですね。そこで一旦以下の3点に分け、標準モデルを提示します。

1⃣通学=週20hの必要性
  • 大手校「1・2次ストレート本科」の講師は、標準学習=週20hと口酸っぱく。
  • その根拠は、①講義予復習10h ②問題集1回転5h ③2~3回転で5h。
  • でも通学生の殆どは、週15h学習、養成答練60点→「420点」ボーダーライン。

少しお節介をすると、「週20h勉強しましょう!」では説明不足。

  • 問題集は最低3回転。体が答えを覚えてしまう先こそが、実力UP。
  • 従い、「財務」を日々コツコツやる時間は、週20hの中に算入しない。
  • 上記①②③のうち、③をしないと、それだけ知識の借金が雪だるま。

通学を選ぶと、週20h学習しないと不利になることは、もっと知られて良い。

2⃣問題集の回し方 ~○×△法 ★重要★

知識暗記型試験では、一冊の問題集を何度か回す。

  • スピ問・過去問は最低3周回し、○正解 ×不正解 △あいまいを記入。
  • 3連続正答なら長期記憶化完了。7月模試まで解き直し不要。
  • △あいまいは、○になるまで解き直し。
  • ×不正解には慌てず、○か△になるまで解き直し。それでも×なら先送り。

なぜそうなのか?

  • 当試験の過去問は、1問で選択肢4~5つの知識を教える教育効果重視。
  • まず正解を覚え○にしないと、誤答選択肢の吟味までは無理。
  • 逆に答えを覚えて○なら、誤答選択肢を使い知識を増やす荒稼ぎ

するとどうなるか?は他の良記事に委ね、ここでは割愛。

3⃣学習時間配分、スタイルの選択

ここは、受験本か最新合格体験記を参考に。

つまり、学習時間を以下3つに切り分け、週20hを目指します。

  • 細切れ小時間(~30分) ポケテキ、音声聴講、スマホチェックなど知識INPUT
  • 平日の中時間(1~2h) 講義の予復習、問題集、計算問題などOUTPUT学習
  • 土日の大時間(3h~) 過去問タテ解き、ネット探索などテーマ次第

ここで、最新体験記でも紹介されたのが、お尻を決める朝方学習効果。

  • 時間のお尻を決め、30~1時間のキビキビ学習は、効率が良い。
  • キビキビ学習=情報処理速度が上がると、仕事もテキパキ。
  • 学習余裕が増え、仕事+資格勉強でプラスのスパイラル。

応用パターン ~独学の週15h学習

知識INPUTをパス。直接過去問INPUTをできる独学者の優位性。

なぜ最近、通学より独学有利と言われるか?

  • 得点開示や合格情報発信により、通学して得られた情報非対称性が解消へ。
  • 受験側の対策向上を出題側が察知すると、試験傾向の変化が早まる。
  • 従来型の知識INPUT→問題集OUTPUTの学習では、変化への対応に遅れ。
  • 要するに、農耕型=受け身学習より、狩猟型=積極学習が優位の時代へ。

正確には、独学通学問わず、当試験のスト合格率は4~5%に過ぎず、100人中95人が落ちるのは独学通学問わずに同じ。

一般に独学・通信は不利な選択でありオススメはしない。でも情報非対称性のカベを自ら突破する独学スト合格者の学習姿勢には、首を垂れて学べる所がある。

応用パターン ~2次の200h学習

「2次」はふつう苦節幾年。でもなぜ200hで合格するの?

これにはタネも仕掛けもあって。過去の観察結果によると、

  • 前半5週100hで合格実力を備え、
  • 残り5週100hで答案の練度を挙げ、
  • 勢いたまたま確率20~50%で突破してくるのがスト合格者。

でも5週100hとは、答案を作るお作法を学ぶ時間であり、

  • 合格答案を作るに足る知識をどこから得るか。
  • 答案を見せっこ・真似っこ・相互採点する仲間が周囲にいるか。

により、確実合格力(=答案再現性を高めるの)に必要な時間は個人で異なる。従い、初学スト生の200h合格とは、20h×10週ペースの結果たまたまそうなるに過ぎず、
2次」合格の学習時間目安=200hとはならない。

良く知られた通り、「2次」対策で時間を目標にしたり、細切れ時間で何かを暗記しようとすることは、得策とは言い難い。この点をどうするか? はまた後日。

今日のまとめ

当記事の狙いは、

×合格に必要な学習時間を決めつけるのでなく、
○議論のたたき台=目安を示し、議論の活性化を図ること。

自分の成功体験のオススメに夢中になるより、自分と異なる多様なやり方を見つめ、使える所をイイトコ取り。当試験は年々難化するから、受験側の対応策も完成することはなく、毎年進化するんです。

■■ここからテンプレ■■

ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

-1次Do:学習実行

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