【グラフと暗記で解くマクロ】 #3貨幣市場~LMを捨てると暗記で解ける

2019年2月13日

「経済は理解が大事!」と誤解した方に朗報。

診断士の「マクロ」は暗記とスクール解法で解ける。それは「マクロ」を本気で出題すると難しすぎて、記述でもないマーク試験で出すにはオーバースペック過ぎるから。

特に今日の「貨幣需要~LM曲線」までを理解するにはクッソ時間がかかり、さらに設定が変わると結論は上下左右真逆の方向に。「理解が大事!」と自分の苦労を周囲に押し付ける行為は感心しません。

では逆に「マクロ」は暗記でどこまで解けるか。過去問を読んで行きます。

【グラフと暗記で解くマクロ】 #3貨幣市場~LMを除けば暗記で解ける

1⃣貨幣供給

H26第9問 信用創造 Dランク

マネーサプライとかマネタリーベースと急に言われても、覚えにくくね?

画像:第一商品
マネーストックあるいはマネタリーベースに含まれるものとして最も適切なものはどれか。
×ア 日銀当座預金はマネーストックに含まれる
○イ 日銀当座預金はマネタリーベースに含まれる。
×ウ 預金取扱機関の保有現金はマネーストックに含まれる。
×エ 預金取扱機関への預金はマネタリーベースに含まれる。

当問は信用創造の仕組み(2017年スピテキではP242)ですが、そもそも「マネーサプライ」「マネタリーベース」の用語が覚えづらく、テキストをいくら勉強しても鉛筆コロコロになるDランクです。

覚え方は別途やりますが、自力で×→○に直せば一発です。アは×含まれる→○除かれる、ウは×保有現金→○預金、エも同じ内容で×マネタリーベース→○マネーストックです。ワケわからないですよね。でも気にせず次に行きます。

H29第7問 金融緩和(通貨供給) Cランク

日銀といえば、国内きっての頭脳集団。頭のいい人の考え方を追いかけるより、結論を先に知るのが簡単。

2016 年9 月、日本銀行は金融緩和強化のための新しい枠組みとして「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入した。この枠組みでは、「消費者物価上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する」こととされている。
マネタリーベースに関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
×a マネタリーベースは、金融部門から経済全体に供給される通貨の総量である。
○b マネタリーベースは、日本銀行券発行高、貨幣流通高、日銀当座預金の合計である。
○c 日本銀行による買いオペレーションの実施は、マネタリーベースを増加させる。
×d 日本銀行によるドル買い・円売りの外国為替市場介入は、マネタリーベースを減少させる。
×ア aとc
×イ aとd
○ウ bとc
×エ bとd

a,bの2択はテキストレベルの暗記ですが、cdは通貨供給の実戦ベースの話なので暗記では歯が立ちません。aは×マネタリーベース→○マネーストックですが、混乱しやすいので覚えなくてOK。

cdの2択は何となくcを選べますが、dがなぜ×かを考えだすと、日銀マン並みの理解が要ります。よってここも理解しないでOK。

H27第2問 統計問題クイズCランク

突然出てくる統計クイズは、貨幣・労働など難関論点を出す苦肉の策。クイズだから事前準備は難しく、慌てない。

下図は、日本銀行「資金循環統計」より、各年度末における各主体の資産・負債差額(資産から負債を差し引いた金額)をグラフにしたものである。a~cは、家計、一般政府、非金融法人企業のいずれかにあたる。家計と非金融法人企業にあたるものの組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〇ア 家計:a  非金融法人企業:b
×イ 家計:a  非金融法人企業:c
×ウ 家計:b  非金融法人企業:a
×エ 家計:b  非金融法人企業:c

200%クソ暗記で点を稼ぐ「中小」と異なり、「マクロ」対策で統計を覚えても出題率は低く、その場のイメージでさっと解きます。家計は貯蓄超過のイメージで、aを選べる。非金融法人企業がbcどちらかですが、この手の統計グラフは2008年リーマンショックの前後で必ず何かが起きているので、そこから判断すればOKです。

2⃣貨幣需要、LM曲線

「マクロ」の最難関論点ですが、直近5年で出題なし。よって過去問INPUT上は「LM曲線の導出」の理解をスキップし、次のIS-LM分析は暗記テクニックで解きます。

3⃣IS-LM分析

H29第9問 (1)超過供給/需要 Aランク (2)資産効果 Dランク

IS、LM曲線の超過供給⇔需要の判断は、「木」と「地面」でくだらなく

下図は、IS曲線とLM曲線を描いている。この図に基づいて、下図の設問に答えよ。
(設問1)
 IS曲線、LM曲線は、それぞれ生産物市場と貨幣市場を均衡させるGDPと利子率の関係を表している。下記の記述のうち、最も適切なものはどれか。
×ア Ⅰの領域では、生産物市場が超過需要であり、貨幣市場が超過供給である。
〇イ Ⅱの領域では、生産物市場と貨幣市場がともに超過供給である。
×ウ Ⅲの領域では、生産物市場と貨幣市場がともに超過需要である。
×エ Ⅳの領域では、生産物市場が超過供給であり、貨幣市場が超過需要である。

正答率Aランクなので解説不要ですが、折角なので×を○に直して「木」と「地面」で解く練習を。アは需要⇔供給があべこべ。ウは×生産物市場と貨幣市場がともに→○生産物市場だけが。エは生産物/貨幣市場ともに超過需要です。

資産効果とは、要はカネ回りと消費が上向くこと。でも貨幣市場(利子率)が絡むといろいろ面倒。

画像:NAERまとめ
(設問2)
 公債の資産効果をIS-LM分析によって考察する。下記の記述のうち、最も適切なものはどれか。
×ア 資産効果は、家計の消費支出を刺激することで、IS曲線を左方にシフトさせる。
×イ 資産効果は、必ずGDPを増加させる。
〇ウ 資産効果は、必ず利子率を上昇させる。
×エ 資産効果は、貨幣需要を増加させることで、LM曲線を右方にシフトさせる。

イウの断定は違うっぽい。アのIS曲線が×左方→○右方もわかる。だから正解はエと思うとドボン。公債の資産効果の考え方はこうですが、こんなの考えたってわかりません。答えを暗記していた人以外は×でOK。

H26第5問クラウディング・アウト Aランク

財政政策による利子率上昇の影響を示すのが、クラウディング・アウト

以下の2つの図は、標準的なIS-LM分析の図である。両図において、初期状態がISとLMの交点であるE0として与えられている。政府支出の増加によってISがIS’に変化したとき、以下の両図に関する説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア 図1が示すところによれば、政府支出の増加による総需要刺激効果は、クラウディング・アウトによって完全に相殺されている。
×イ 図1で点Aから点E1までの動きは、「流動性の罠」と呼ばれる状況が生じていることを示している。
×ウ 図1で点E0から点Aまでの動きは、政府支出の増加によるクラウディング・アウトの効果を示している。
×エ 図2では、政府支出の増加によって利子率が上昇することを示している。
○オ 図2では、政府支出の増加によるクラウディング・アウトは発生していない。

ISだけ動き、LMが大人しくしていれば、まだ理解で解けます。正解は〇オ一択で、アは×完全に→○一部が。イは×図1→○図2、ウは×~の効果→○~が起きる前の効果、エは×上昇する→○一定である。

H28第11問(1)IS-LMの傾き (2)IS-LMのシフト Bランク

診断士のIS-LM分析は、まずシフト要因、次に傾き要因の暗記で解く。

画像:一発合格道場
財政・金融政策の効果を理解するためには、IS-LM 分析が便利である。IS 曲線と LM 曲線が下図のように描かれている。下記の設問に答えよ。
(設問1)
IS曲線とLM曲線の傾きに関する説明として、最も適切なものはどれか。
○ア IS曲線は、限界消費性向が大きいほど、より緩やかに描かれる。
×イ LM 曲線は、貨幣の利子弾力性が小さいほど、より緩やかに描かれる。
×ウ 利子率が高くなるほど貨幣需要が拡大すると考えており、したがって LM曲線は右上がりとなる。
×エ 利子率が高くなるほど投資需要が拡大すると考えており、したがって IS 曲線は右下がりとなる。

IS、LM曲線の傾きの要因を暗記していれば即答。もし迷っても、貨幣需要の知識でウエを落とせば2択。

(設問2)
 IS曲線をISからIS’へとシフトさせる要因として、最も適切なものはどれか。
〇ア 外国人観光客の増加による消費の増加
×イ 歳出削減による財政健全化
×ウ 量的緩和策によるマネタリーベースの増加
×エ 老後の生活に備えるための貯蓄の増加

当問は○ア一択なので、イ~エはIS、LMに及ぼす影響を考えます。イは「ISの左シフト」、ウは「LMの右シフト」、エは「LMの傾きが急になる」、です。解き方としてIS、LMそれぞれの定義式も使えますが、上級者向けです。

今日のまとめ

LM曲線は理解が要るけど、過去5年で出題なし。今日の過去問を眺めて分かる通り。貨幣市場の論点では、①理解が問われるLM曲線(貨幣需要)は近年出題がなく ②貨幣供給とIS-LM分析は暗記で解ける問題が出ます。

すると、診断士「1次」とは過去問5年の出題箇所を覚えて臨むので、出題者が今年「LMの理解問題」を出題しても、一部の方しか解けません。

「マクロ」とは現実経済の動きを説明するもので、結論が先で理屈は後付け。だから結論覚えておけば解けるのに。。

出題者のそんな呟きがもし聞こえたら。そう、「マクロ」対策で理解に悩む論点なんて、ありません。

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