【TBC速修2次テキスト 第1章】ぶっこみ先制グーパンチ。スクールの栄枯盛衰にこう学ぶ

集客力と合格率が右肩ダダ下がりのスクールがあると思えば、4~5割合格で踏ん張る寺子屋型のスクールも。なぜその差がついた?
理由①:イノベーション・ジレンマ理由②:講師の資質
合格率が右肩下がりのスクールに共通するのがイノベーション・ジレンマ。つまりこれじゃダメだと分かっていても、与件文を国語で読みたいニーズが根強いし、それでも2割で合格できる。すると合格率が2割を切ったスクールに共通する要因が他にあり、それが講師の資質です。
講師の資質はここで診る:
2択が出た年の、とあるクラスの解説会
△主任講師B:ワシの経験則では、この2択は事業Bだのー。事業Aはありえんのー。
○主任講師A:この2択はどちらも正解になります。与件の根拠から知識でシバり、論理的に解答を導こうとするプロセスの形跡がスコアの差になります。

さてやめときゃいいのに、こんなB動画をスクールの公式HPにUPするから。それを視て立腹した作問者が「出題の趣旨」で事業Aが○と後出しで宣言して、ざんねん。

ここで再び、なぜそうなった?
「2次」筆記はかつて「企業診断実務手順の教育手段」と言われ、実務でどうコンサルするかの手順を知り、ネタを豊富に持っている講師のクラスの合格率が高かった。
ところが産業構造の転換が一向に進まない日本経済の現状に業を煮やした(?)試験委員は、古臭い診断実務の一歩先の時流を、事例を通じて示し始めた。

つまり、事例解答解説会で「経験則を語ってしまう」不人気な主任講師Bをクビにして、時流を捉えた講師Aが引っ張るスクールが今年の狙い目っ。

へぇ、主任講師B⇔Aの違いって何だい? そこでBではない方の、TBC山口先生による速修2次テキスト無料動画を、今日から3日連続でレビューします。

ぶっこみ先制グーパンチ。スクールの栄枯盛衰にこう学ぶ【TBC速修2次テキスト 第1章】

第1章 2次試験の傾向と対策
タイトルランクmin
1 2次試験の概要 A58
2 2次試験の出題傾向 S
3試験委員の事例問題の作り方S71

第1節 2次試験の概要 58分(の前半28分)

テキストのおおまかな構成について
第3章までが知識と演習、第4章が「抽象化ブロックシート」となる。ブロックシートとは過去の「2次」事例で出題された「1次」知識のまとめであり、傾向が変わってしまう事例の過去問を解く年数を増やすより、直近3年分の事例+ブロックシートの知識を先に押さえる方が、効率の良い学習となる。
また、第3章にある演習の内容は、試験当日には100%理解できている状態が望ましい。
「1次」と「2次」合格基準のオモテ・ウラ
診断士試験は表向きは60点で合格だが、裏向きでは「1次」「2次」それぞれの合格者数を予定通りにする調整が行われる。
「1次」については当初の合格者数を抑えて得点調整で追加する手口であるが、「2次」の「60点」は上から順に並べ、所定の合格人数になるように下駄を履かせて調整する。そのため一口にA答案といえど、80~85点の合格点から60点前後の及第点まで幅が広く、「60点答案を真似れば良い」と最初に勘違いすると、学習の方向を見誤る。
ここでは、①80~85点の答案を参考にしたうえ、②1点でも積み上げるような学習姿勢を持ちたい。
「2次」答案の減点ポイント
①知識の定義を間違える (←わかってないっ)
②知識があやふや (←誤魔化そうとするなっ)
③前半と後半の文章の不一致 (←主述が対応してないっ)
以上の点は書き方のスキル・クセに依るため、「自分ではわかっているつもり」が「読み手に伝わらない答案」となりがち。ここは添削を受けてクセを直すことが望ましい。

S 第2節 2次試験の出題傾向 48分(の後半20分)

「2次」事例と「1次」科目の対応(の変化)
事例出題の進化により、問われる「1次」知識の幅が広がっている。
従来追加
戦略論・組織論
マーケ+店舗管理
生産管理+戦略論
制度/管理会計
ファイナンス
+正確な知識

※当サイト補足
事例出題は年々進化し、問われる「1次」知識の範囲も少しずつ変化します。
「Ⅱ」ではFRMやリフト値などの店舗管理、「Ⅲ」では技術経営知識がマストになったのは当然として、「Ⅳ」で簿記知識があやふやな方は今後失点するような出題も予想されます。

事例・年度別の出題傾向表(定量・定性)
過去6年の「Ⅰ~Ⅳ」 事例出題を定量・定性面から一覧にした表。詳細は事例ごとに別章で解説されるため、このまとめ表の形で事例の特徴を大まかに掴んだり、自分で分析をするクセを付けると良い。
事例Ⅰ事例Ⅱ事例Ⅲ
100字20点が中心
→100字のマス目を素早く埋める感覚を磨く
100字25点
→1問当たりの配点が大きく、特に「コミュニケーション」出題での失点は避ける
150~160字
→解答構成要素を事前に 想定しておく
設問構成の後半(第4~5マス目)は類推系が中心に。60~80字の字数感覚も磨く。ここも記述の時短で、考慮時間を増やせる。
組織がテーマになるため、「地元の信頼が厚い」様な、規模・歴史のある企業が取り上げられやすい。Ⅲと被らない小売業・サービス業が多い。勤務先の大企業視点はNG。POSレジがない位で驚かない。消費財、生産財の製造業に対し、課題把握から新規事業提案まで

俗に言われる①読む→②考える→③書くのうち、「③書く」 の練習が最も時短とスコアUPの効果があるらしい。そこで最初に文字数の「定量」で分析し、次に事例企業の特徴などの「定性」に進むのがいいらしいぞっ。

S 第3節 試験委員の事例問題の作り方 71分

3-2 実在企業への取材と試験委員分析からわかったこと
①実在企業の多くは、試験委員から直接取材を受けていない。
②実在企業の多くは、国からの補助金の採択企業である。
③事例企業は試験委員の作問に合わせ、実在企業の内容から多く変更する。
3-3 実在企業と事例企業の比較分析の実践
実在企業⇔事例企業の比較分析を、「80分かけて自分でしっかり行うと」、その違いの手応えがわかる。事例のために実在企業から変更した点が、試験委員が問いかけたい点であると考えれば、この作業を「自分でしっかり」行うことの重要性がよく分かるはず。
【実践1】H28「Ⅰ」印刷業
変更点① 経営理念を変えた
・経営理念は、ドメイン→戦略→戦術を規定し、また「社員は宝」の様い解答の方向性(制約条件)を示す。またこの作問者の重視する、経営資源(ドメイン)→多角化(戦略)などの方向性も浮かび上がる。
変更点②自社所有の遊休地に研修施設
→自社で研修施設を持つのは、よほどの大企業。そのリアリティを無視してまで変更した点は、有力な解答根拠になる。
変更点③経営改革の方向性、組織改編

試験委員は、実務でなく理論のプロである前提を置く。すると現状(具体)がこうだからこう対応(具体)では理論の出番がなくなるので、この現状(具体)に至った理由を理論づけ(抽象)してから対応策(具体)を導く手順が必要になる。※第2章で詳しく説明。

【実践2】H29「Ⅱ」銘菓メーカー(大分県)
  • 地方での従業員確保が難しいことを背景に、非正規社員を有効活用する。
  • 新商品開発にも人材が必要。
  • 前身企業が経営に行き詰った理由を「有能性の罠(1次知識)」で捉える。※実在企業ではチャネル政策に失敗しているが、「事例Ⅱ」の解答と被らない様に、その記述は省かれる。
  • その代わりに持続可能性・経路依存性など、VRIO分析のフレームワークを使った解答に誘導していく。

第1章 2次試験の傾向と対策 まとめ

ワシの経験則では、この2択は事業Bだのー。事業Aはありえんのー。解答解説会で「自分の経験則」を語ってしまう主任講師のスクールがなぜ不人気で、ついでに合格率もダダ下がり?
出題側の期待が、経験則で語ることから、ミライ=時流を先読む論理性にシフトしたから。①そして悪い噂は一日千里を巡り、②1次→2次での乗り換えが起きて、③そのスクールの生徒の質がダダ下がるから。

ふぅん、「1次」直前で語るにしては、ずいぶんパンチの効いたグーが来たねっ。

明日のレビュー2日目は、産業構造の転換が一向に進まない日本経済の現状に業を煮やした(?)試験委員が変えた、出題傾向とその具体的対応は? もう一発、先制のグーパンチです。

ボタンを押して今日もイタダキ↓。
試験の進化は待ったなしです。

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