【課題図書】やり抜く力 GRIT

2018年2月24日

★★★=購入に値する

ビジネスリーダー、エリート学者、オリンピック選手・・・
成功者の共通点は「才能」ではなく「グリット」だった。
(邦訳ダイヤモンド社版 帯より)

副題:The Power of Passion and Perseverance (情熱、忍耐力の源)

年末年始の休みに読もうと、話題の図書「やり抜く力 GRIT」を手にした方は数多く、筆者もそのクチ。その読後感が ①そう、その通り! ②なんだこの本?の2択であっても良く売れるのは、

  1. <新しい概念の発表に当たり、
  2. <研究事実を示しつつ主張はぼかすことで、
  3. 「我が意を得たり」と読み手のヤル気を促す。

そもそも当書、教育本なのかビジネス本なのか曖昧。「ティーチングでなくコーチング」と書くと急に俗っぽくなるけど、

教育(試験)+ビジネスを二股かける試験ブログに、恰好の教材。

口火を切って以下に感想を示す。でもマイ感想の主張などより、診断士総出で読みこなし何かを起こすオープンイノベーション立ち読みでなく、最低3回読み返すのはいかがでしょう。

一読目:全体像の流し読み

グリット=継続遂行力。

GRITの邦訳タイトルは「やり抜く力」。ビジネスシーンで使いにくいのでこれを漢字に直すと「継続遂行力」。ついでにこの本、余談がやけに多いので、著者の講演録で骨子を掴む。

「グリット」とは、物事に対する情熱であり、また何かの目的を達成するためにとてつもなく長い時間、継続的に粘り強く努力することによって、物事を最後までやり遂げる力のことです。
グリットはスタミナを必要とします。1つの夢や目標を実現するために毎日毎日朝から晩まで、夢中になって頑張り続けることです。それも1週間、1ヵ月といった短期間ではありません。
数年間ずーっとです。頑張って、頑張って努力し続ける、そうすることで、やがて夢や目標が現実のものとなるのです。グリットは短距離走ではありません。長距離走なのです。

中略

たくさん失敗して、失敗から学んだことを次に生かして、何度でもやり直しましょう。言い換えれば、まずは私たち大人が見本となり、グリットを持った人間にならなければなりません。そうすれば私たちの子供たちも、よりグリットを持った人間に育つのではないでしょうか。

当書の狙いは自分なりの解釈やブレを許して本人のヤル気促進。しかし診断士2次の採点基準が、

自由奔放多様な解釈でなく、執筆者の真意をブレなく当てる

である以上、「コイツは真意を掴んでいるか」「都合良いトコだけ受け売りしていないか」を観察される。従い、ブログで感想を示す際は相当な覚悟を持って。

二読目:全体構成と斜め読み

当書の真意は、「才能」でも「努力」でもなく「やり抜く力(継続遂行力)」。

当書は長い。しかも米国人好みの「成功への方程式」を「飽きっぽいのはダメ」と説くに過ぎず、もともと辛抱強い東洋人には回りくどい。そこで当ブログは章ごとの★★★ミシュラン評価と全体図。

成功の条件は、「才能」でも「努力」でもないよ。「やり抜く力」だよ。

そんな「誰でも知ってる当たり前」を、

  1. 客観事実を示し
  2. 自分の主張は強調せず
  3. 読み手のヤル気を促す点で当書は秀逸。

診断士試験なんてコップの中の水の話でなく、ビジネス素養として読みこなしたい。

当書の意図は「自分なりの解釈でヤル気」。また本の読み方は誰に教わるものでも教えるものでもない。でも当書の指摘は、

  • 努力は天賦の才を上回る<(のは途中でスキルを獲得するから)。
  • 自分の特性<(情熱+粘り強さ)<を知り、階層化した目標を設定。

そんなこと、本来粘り強い東洋人にはごく当たり前。でもそれを

  1. きらびやかに飾り付けつつ、
  2. 同時に努力(Passion and Perseverance)の本質を4つに分けて示すから、

年明けの職場で話題の中核。診断士たるもの、最先端を見つけたら自分のセンスで一歩その先。

三読目:強調点の拾い読み

当書の特徴は、グラフや挿絵が極端に少ない。

その理由を忖度しようにも、ハーバード×オックスフォード×マッキンゼー・・・と書かれたら診断士風情では手が出ない。だが

極端に少ないなら、グラフや挿絵が使われた所は大事

・・位のイカサマなら発想可。以下に当書のグラフ・挿絵をミシュラン表示。

★★★ 最重要

P59、70 才能・スキル×努力=達成
P83 グリットスケール
P89、92、93、101、102、103 目標の階層化
P253 成長思考と楽観、粘り強さ

★★☆ 意味あり

P99、107 目標の階層化挿絵
P111 偉大な功績を収めた人物
P125 やり抜く力と年齢の関係
P167 スキルの上達と年数の関係
P243 やり抜く力を伸ばす表現
P359 やり抜く力は幸福感や健康と比例

★☆☆ 参考

P.16 ビースト・バラックスのスケジュール
P283 子育ての4つのパターン
P313 活動の継続と達成を知るグリット・グリット

この★★★評価がだからどうした、という話でなく。過去問スピ問と同じく、

優れた教材を見たら、タテ解きヨコ解き、複数解釈。すると自分なりの理解でこっそり差別化。

今日のまとめ

昨日に続き、今日も「GRIT」特集。

この2連投の意図は、「お子様ブログ」の国語能力では、要するに最後まであきらめない!しか読み取れないでしょ?との牽制球。でもそれ悪いことでなく。

  • 当試験の自称先輩合格者の読み書き国語能力を如実に示す
  • 当書は簡単に読みこなせないため、周囲の見方が参考になる。
  • 当書は多様に解釈可。今のマイ感想の主張より、周囲の力を借り自ら伸びる。
  • あの米国人でさえ、地道な努力やチームワークの大切さに注目。

当書においては、韓国や日本の教育、またアジアの成長株経営者に取材する方がもっと早く成果を得た筈。でも米国内でこれを「やり抜いた」ことが評価ポイント。

最後に当試験の話に。

  • 診断協会が考える当試験の標準合格所要年数は2年。
  • これを1年で駆け抜けても、3年以上掛けても、勝ちは勝ち。
  • でも当書を真面目に読めば、自分の勝ち方を自慢するような主張は愚か。

さて年始早々のぶっこみに今年のお子様ブログはどう反応?ではまとめ。

・当書は★★★=購入に値する。一読のみならず読み返す度に解釈の幅が広がる。
・才能偏重、努力偏重でなく。スキル軸を加えた才能:努力=1:2が当書の主張。
・だがお子様ブログの国語能力では、その8割が「最後まであきらめない!」に留まる懸念。
・P.132:興味・練習・目的・希望。主体はいずれも「自分」。

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