【論点タテ解き「経営法務」】#1 民法の捨て方、拾い方

【論点タテ解き「経営法務」】#1 民法の捨て方、拾い方

民法で 問われる所は 3つだけ。
(5・7・5)

素人にはアウェーかつ年々難化する「法務」対策として、受験側が編み出したのが、

過去問で 出た所から インプット(5・7・5)

例えばTAC過去問を年度別に一度解いたら、次はスピテキ頁別(論点別)に並び替え、テキスト代わりにインプット。

すると誰もが「捨て問」と捉える民法を、一瞬で丸裸。

※右端の「頁」は、スピテキ2018年度版の対応ページを示します。

民法で出るのは、1⃣基礎知識 2⃣債権・契約 3⃣相続。

このうち、近年の②③はDEランク連発で、当てさせる気があるか疑わしい。すると、合理的な学習手順がこう浮かびます。

1⃣の1マークは当てるが、2⃣3⃣は一旦捨て。
7月にもし時間があれば、丸暗記で対応。

民法を「単に捨てる」と「合理的に捨てる」は異なります。だって後者は、「時間が余れば後で取りに行く」ことができるから。では民法は一旦捨て(後回し)でOK。そう割り切って過去問を論点別に眺めます

#1 民法の捨て方、拾い方

1⃣基礎知識 【拾う】

H26第4問(1) Bランク サービス問題

取引先の信用状態が悪化した場合における債権回収に関する以下の会話は、中小企業診断士であるあなたとX株式会社の代表取締役甲氏との間で行われたものである。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。

甲 氏:「Y社が振り出した手形が不渡りになったという情報を聞きました。Y社に対しては、売掛債権が1億円もあるんです。これを回収できないとなると当社の経営に大きな打撃となってしまいます。」
あなた:「何か担保は取っていなかったのですか。」
甲 氏:「何も取れませんでした。」
あなた:「その売掛債権の内容はどうなっていますか。」
甲 氏:「Y社は、卸売業者です。当社は、取引基本契約書を締結して、Y社に対して当社の製品を販売し、Y社は、これを小売業者に転売しています。当社がY社に対して有する売掛債権は、当社の製品をY社に販売して発生したものです。」
あなた:「その売掛債権について、支払期限は、もう来ているのですか。」
甲 氏:「いや、まだ来ていません。」
あなた:「では、取引基本契約書に、□ A □として、手形の不渡りが定められていますか。」
甲 氏:「いや、ちょっと分かりません。」
あなた:「ちょっと契約書を見せてもらえますか。」
甲 氏:「どうぞ、これです。」
あなた:「どれどれ。ああ、ここに定められていますね。□ B □を行使するには支払期限が到来している必要があるのですが、ここに□ A □として手形の不渡りが定められているので、いますぐ□ B □を主張できるかもしれません。□ B □を主張できれば、甲さんの会社がY社に販売した製品について、他の債権者に先立って弁済を受ける権利、つまり、優先弁済権が認められます。」
甲 氏:「でも、Y社は、既に、当社から購入した製品を転売して、買い受けた第三者がその製品の引渡しを受けてしまっているようです。それでも優先弁済権が認められるのですか。」
あなた:「その場合でも、Y社が第三者から転売代金の支払を受けていなければ、その転売代金債権について□ B □を行使できることになっています。これを□ C □といいます。」
甲 氏:「そんなことができるのですか。」
あなた:「ただ、この□ C □もY社が第三者から転売代金の支払を受けてしまっていると行使することができません。」
甲 氏:「手続きはどうすればいいのでしょうか。」
あなた:「Y社が転売代金を受け取る前に裁判所に申し立てる必要があるので、弁護士さんに依頼するのがよいと思います。とにかく時間がないので、早く顧問弁護士の先生のところに相談に行きましょう。

(設問1) 会話の中の空欄Aに入る語句として最も適切なものはどれか。

 ×ア 危険の移転事由
 ○イ 期限の利益喪失事由
 ×ウ 契約の解除事由
 ×エ 契約の取消事由

期限の利益喪失に関する基本問題。過去問で見慣れていれば、自信を持ち力強くグリッとイにマーク。

H28第13問 Cランク 最後の2択

契約の成立に関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア A市内の会社からB市内の会社に対して有効期間を明記した注文書を郵送で発送した場合、注文書に注文は撤回可能である旨の記載があっても、注文者は注文を撤回することができない
△イ インターネットショッピングでEC(電子商取引)事業者が顧客からの購買申込みを承諾する通知を電子メールで送信したが、顧客から購買申込みを撤回する電子メールによる通知がされた場合、契約の成否は承諾の通知の発信と申込撤回の通知の到達の先後により決せられる。
○ウ 隔地者に対する契約の申込みは、申込みの発信後その到達前に申込者が死亡した場合でも有効であるが、その申込みの相手方が承諾の発信前に申込者の死亡を知った場合には、申込みは効力を失う。
×エ 株式会社の代表者同士の対面交渉において承諾期間を定めずに契約の申込みがされた場合、相手方が直ちに承諾しなくても、申込みの効力は有効に存続する。

ここは真面目に解こうとすると真面目に知識が必要。でもCランクになるのは、まず2択に絞り、次に間違いを落とす「最後の2択」で勝負できるから。民法の深い知識がなくても、常識と違和感のあるアエは落とせる。イウの2択に絞れば当問はOK。

なお、当問でイに×をつけるため、契約成立の到達主義について話し始めると、商事法のプロの講師で1時間かかる。診断士が取る問題ではない=2択に絞ればOKと割り切る。

H26第11問 Eランク 捨て問

次のうち、その法的主張が認められるためにはその主張者が無過失であることが必要な場合として、最も適切なものはどれか。
△ア 相手方と通謀の上、不動産を仮装譲渡したところ、仮装の事実を知らずに相手方から当該不動産の転売を受けた第三者が当該不動産の所有権を主張する場合
△イ 第三者から脅迫行為を受けて契約させられた者に対して、強迫の事実を知らなかった契約の相手方が契約の有効性を主張する場合
△ウ 法律行為の要素の錯誤を理由とする意思表示の無効を表意者が主張する場合
○エ 無権代理人(成人)による契約と知らずに契約した相手方が、無権代理人に対して当該契約の履行責任を主張する場合

一見易しそうで、何言ってるかわからず不安にさせる問題。当問を解くには、以下3点の理解が必要。

  • (原則)過失責任:他人に損害を与えても、善意・無過失なら責任を負わない。
  • 無過失責任:相手方保護のため、無過失でも責任を負わされるケース。
  • 契約無効:詐害・違法による契約は無効。善意の相手方でも保護されない。

当問は、アエ→過失責任、イ→契約無効であり、正解はウ(4/2訂正 正解はエ。後日補足いたします)TAC過去問解説は不親切なので、余程時間の余った方以外は手を出さなくてOK。

2⃣債権・契約【捨て】

H26第14問 ランク 最後の2択

契約の解除に関する記述として最も適切なものはどれか。
○ア AからBが買い受けた土地をBからCが買い受けたところ、AがBの債務不履行を理由にAB間の売買契約を解除した場合、Aが背信的悪意者のような場合でない限り、Cは、登記を得なければAに対して自らの所有権を主張できない。
×イ 自宅の工事を発注した施主が発注後に死亡した場合、施主の共同相続人は、請負契約で定められた工期を遅延したまま督促しても工事完了の見込みが立たない請負業者に対して、特約がない限り、法定相続分に応じて個別に解除権を行使できる。
×ウ 商人間の売買でなくても、債務者に履行の意思がないことが明らかであれば、
履行遅延を理由とする債務不履行解除には催告を必要としない
△エ 特定物の売買契約における売主のための保証人は、反対の特約がない限り、契約解除による売買代金の返還業務についての保証の責任を負わない

契約のうち、保証・解除の如く細かい論点の知識を問う出題。誰かがどこかで書いてくれるが、(民法・会社法・産業財産権を問わず)ケース問題の解き方は、当事者関係を図に描き起こし、誰を保護するかの妥当性で考える。

当問ではイウがおかしく、アエの2択に絞ればOK。エの保証の知識まで押さえるのは困難なので、何となく選択肢アのAを保護しよう、位の気持ちで選べば十分。

H28第14問 Cランク 最後の2択

債務者による詐害的な行為に対する債権者からの権利行使に関する記述として、最も適切なものはどれか。
○ア 債務者が債権者を害することを知ってした5年前の法律行為を債権者が知ってから2年が経過するまでは、債権者は詐害行為取消請求に係る訴えを提起することができる。
△イ 債務者が第三者に対して有する債権をもって債権者の一部の者に代物弁済した場合、代物弁済に供した債権額が消滅した債務額を超過していなければ、他の債権者に対して詐害行為とはならない。
×ウ 詐害行為によって譲渡された不動産が受益者から転得者へ譲渡され、詐害行為について受益者は悪意であるが転得者は善意である場合、債権者は詐害行為取消権を行使することができない
△エ 新設分割会社が新設分割設立株式会社に承継されない債務の債権者を害することを知って新設分割をした場合、当該債権者は、その新設分割設立株式会社に対し、承継しなかった財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求できる。

民法・契約の世界では、債務者が担保付の資産を善意の第三者に売り払い、借金の返済に充ててしまうことがお約束。このとき、元の債権者⇔善意の第三者のどちらを保護するかが、詐害行為の出題論点。

考え方の基本は、債権者を意図的に害する目的でされた契約は取り消させる詐害行為取消権を使う。その逆パターンで、渋る契約を実行させる債権者代位権もあるが、こちらの出題は少ない。

当問はウはおかしく、イは妙に細かいことを聞いているので落とし、アエの2択。筆者がつい×にしたアが正解。エは良く読めばひっかけなので、イ~エそれぞれ間違いを指摘し、正しい知識を増やせばOK。

H28第17問 Eランク 意地悪問題

共有に関する記述として、最も適切なものはどれか。
?ア 共同相続された金融商品のうち、株式は共同相続人らの共有となるが、委託者指図型投資信託の受益権は相続分に応じて分割債権として各共同相続人に単独で承継取得される。
?イ 共有に係る商標権の共有者は、他の共有者の同意を得なくてもその持分を譲渡することができるが、その商標権に係る通常使用権を他人に許諾することについては、共有者の持分価格の過半数によって決する必要がある。
?ウ 共有不動産の共有者の1人の持分を競売により取得した買受人は、他の共有者との間で協議が調わなければ、その共有不動産全部について単独で所有権を取得することができない。
○エ 不動産の共有者の1人は、共有不動産について全く実体上の権利を有しないのに持分移転登記を経由している者に対し、単独でその持分移転登記の抹消登記手続を請求することができる。

民法の物権、相続、産業財産権にまたがる総合問題。筆者もこのクラスの出題は全く見たことないので、捨て問Eランクとして後回し。今後の扱いを様子見。

3⃣相続・遺留分・遺留分特例【捨て】

当論点は、2009年の経営承継円滑法施行以来、中小企業、診断士に取り重要論点化。だが受験側は民法の対策まで手が回りにくく、正答率Dランク続出。2017年も1マーク5点の出題があり得るので、「過去問の範囲で」正しい知識を身に付けたい。

H24第5問 Cランク 基本問題

中小企業診断士であるあなたと、顧客である甲氏との間の遺産分割に関する以下の会話を読んで、あなたの回答として空欄に当てはまる最も適切なものを下記の解答群から選べ

甲 氏:「実は、私の友人のAさんに私の会社から300万円貸していたんですよ。ところが、そのAさんは、1年ほど前に亡くなってしまって…。Aさんの奥さんはもうお亡くなりになっているんですが、息子さんが2人いるんです。それで、たまたま、次男のほうは、大きな会社に勤める人で知っていたものですから、Aさんに貸したお金を返して欲しいという話を3か月くらい前にしに行ったんですよ。

  そうしたら、その次男が言うには、去年の夏に、長男と次男で、遺産分割協議をして、全部長男が相続することになった、だから、自分は支払う必要はないはずだ、って言うんですよ。それで、その次男からは、司法書士に作ってもらったという遺産分割協議書も見せられたんですが、確かに、長男と次男の連名で実印も押してあって、長男が全部相続して次男は何も相続しないことになっていたんです。

  ですので、先日、長男の家を訪ねたのですが、長男はリストラにあってしまって、お金がないので、返したくても返せないと言うんですよ。次男は、大きな会社に勤めているので、返す能力はあると思うのですが、次男に請求することはできないんでしょうかね…。」
あなた:「□   □。弁護士を紹介しますからご相談されてはいかがですか。」

×ア 遺産分割されてしまったのであれば、仕方がありませんから、長男から300万円返してもらえるか、何かいい方法がないか考えた方がいいと思います
△イ 次男に請求することも可能ですが、請求した場合、次男としてはそれから30日以内に相続放棄の手続をとれば相続放棄が認められますから、結局は次男からは回収できないこととなってしまうと思います
○ウ 次男は遺産分割協議書を作成していたとしても相続放棄をしたことにはなりませんから、法定相続分に従って、150万円の返済を次男に求めることはできるはずですよ
×エ 負債があるのに1人にだけ資産を全部集中させる内容の遺産分割は無効ですから、次男に300万円請求することはできるはずですよ

会話シミュレーションのため見過ごしやすいが、遺留分特例出題の前提となる遺産相続の基礎を教える良問。最初は間違えて良く、各選択肢から基礎を確実に学べる。

・消極資産(負債)は遺産分割の対象にならない。 →選択肢ア
・従い、相続放棄をしない限り法定相続される →正解ウ
・負債を相続しないためには、3カ月以内の相続放棄が必要 →選択肢イ

出題上は、知識があやふやだとイを選ぶ。ウを選べたら自信を持って良い。

H27第5問 Dランク 基本問題

中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律に定められた遺留分に関する民法の特例に関する記述として、最も適切なものはどれか。
○ア 後継者が旧代表者から贈与により取得した財産のうち、一部を除外合意の対象とし、残りの一部を固定合意の対象とすることができる。
△イ 除外合意や固定合意の効力を生じさせるためには、経済産業大臣の許可を受ける必要がある。
×ウ 除外合意や固定合意の効力を生じさせるためには、後継者以外の旧代表者の推定相続人も家庭裁判所の許可を受ける必要がある
△エ 除外合意や固定合意の対象となる株式を除いた後継者が所有する株式に係る議決権の数が総株主の議決権の50%を超える場合であっても、除外合意や固定合意をすることができる

こちらは遺留分特例の知識をストレートに聞く問題。テキストで知識を押さえていても、イのひっかけ、エはもっとらしくウソを書いているので、正解アは選びづらく、Dランク。民法だからと毛嫌いせず、ここは間違い選択肢知識を確実に覚える。なお、この2問を理解できて初めて遺留特例を巡る1マーク5点獲得のゲームが始まる。

H27第17問 Dランク 最後の2択

A株式会社(株券発行会社ではない。以下「A社」という。)は、その発行株式の全部について譲渡による取得に取締役会の承認を要する旨、定款で定めているが、A社が相続人に対してその取得したA社株式をA社に売り渡すことを請求できる旨の定款規定は存在しない。
A社を弟の専務X1とともに創業し、A社の発行済株式の3分の2(以下「甲株式」という。)を保有する社長甲は、甲と乙(故人。甲と婚姻関係を有したことはない。)との間で出生した長女であるYに「その所有に属する遺産全部を遺贈する」旨の自筆遺言証書を作成した。甲の死後、甲の遺言書が自宅で発見され、家庭裁判所で甲の長男X2(亡妻との間の子)の立ち会いの下、検認の手続が行われた。甲の子はX2とYの2名だけである。この場合、甲株式の法律関係に関する記述として最も適切なものはどれか。なお、遺言執行者の指定、推定相続人の廃除及び相続人と受遺者間の合意はいずれも存在せず、甲株式以外の相続財産、相続債務、寄与分及び特別受益についても考慮しないものとする。
△ア X2は、Yに対して遺留分減殺請求権を行使すれば直ちに、甲株式のうち、自らの遺留分を保全するのに必要な限度の株式数を単独で取得することができる。
○イ X2は、遺留分減殺請求により甲株式につき権利を取得した場合、Yの同意を得たうえで、権利行使者をX2と指定してA社に通知すれば、単独で株主権を行使することができる。
×ウ Yが甲株式についての権利を取得するためには、その取得についてA社に承認の請求を行い、A社取締役会による承認の決定を得ることが必要である。
×エ Yに対して、X1は相続財産の3分の1、X2は相続財産の2分の1の割合で、各自遺留分減殺請求権を行使することができる。

こちらは遺留分特例の一つ手前、民法の遺留分減殺請求権についての知識を問う。遺留分減殺請求権とは、遺言で特定の誰かに過分な配分がされた時、1/2または1/3まではみんなで仲良く分けなさいとする定め。

遺留分の知識があるとエは×、ウは無関係な話なので、アイの2択に絞れる。アイの違いの知識は深くなるので、余裕がある方だけやればOK。

H28第4問 Dランク 最後の2択

X株式会社(以下「X社」という。)は、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律に定める特例中小企業者である。
以下の事実関係の下で、平成29年4月の時点で、CがAから生前贈与を受けたX社の発行済株式の全てについて除外合意が有効に成立していた場合と固定合意が有効に成立していた場合におけるDに係る遺留分侵害額の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
なお、平成28年8月以降、X社の発行済株式総数は、2,400株のまま変化しておらず、Aの家族構成にも変わりなく、A以外に亡くなった者はおらず、廃除された相続人もいない。また、下記以外に、寄与分及び特別受益は存在せず、Aが保有している財産はない。平成28年8月   Aは、X社の代表取締役社長を務め、X社の発行済株式の全て(2,400株)を保有していた。Aの家族構成は、図1のとおりであった。Aの家族のうち、X社の経営に興味があったのがCのみであったことから、Aの家族の間では、CがAの後継者としてX社の経営を引き継ぐことは共通認識であり、Cは、X社の代表取締役専務として、X社の業務に従事しており、他方、B、D、E及びFは、X社の経営にも業務にも関与していなかった。
平成29年4月   Aは、引退を決意し、保有するX社の発行済株式の全てをCに生前贈与し、代表取締役を退任し、CがX社の代表取締役社長に就任した。同月時点におけるAが保有する財産及びその金額は、図2のとおりであった。
平成29年4月以降 Cは、社長就任後、社業に邁進し、そのおかげもあって、X社は、業績を順調に伸ばし、企業価値を向上させた。
平成33年8月   Aは死亡した。この時までにX社の1株当たりの株式の価値は、20万円に上昇し、その他の財産(自宅不動産及び預貯金)の金額は、平成29年4月時点から変わりはなかった。Aは、図3のとおりに財産を相続させることを内容とする有効な遺言書を残していた。
○ア 除外合意:  0円  固定合意: 375万円
×イ 除外合意:  0円  固定合意:1,875万円
×ウ 除外合意:875万円  固定合意: 375万円
×エ 除外合意:875万円  固定合意:1,875万円

当問はこの一連の論点のラスボスである遺留分特例の計算問題。診断士受験生に対する計算出題は教育効果が高く、この論点を再出題するとB~Cランクになる。従いここは捨てずに当てに行く。
逆に当問は、遺留分特例の知識(除外合意、固定合意)がないと解けない。

  • 除外合意:生前贈与分の株式評価額を全て除く
  • 固定合意:生前贈与分の株式評価額を1株10万円で固定。

この時、遺産分割の対象額は、除外合意時=1億4,000万円、固定合意時=3億8,000万円となり、子Dの遺留分はその1/16。相続額2,000万円との差が「遺留分侵害額」となる。

今日のまとめ

民法は1マーク当て、残りが苦手なら鉛筆転がし。

法務、法律とは文系科目の最高峰。そして最新診断士には国語の読み書きに強い方がいて、難化「法務」対策で筆を競う。ここで注目は、

誰に聞いても、全員口を揃えて同じコトを言う。

そう、法律家の回答がその場の思い付きや、「ふぞろい」、我流のノウハウにはなることはありません。

公正に認められたセオリーに沿い、合理的な回答を「選ぶ」からだね。

ほぅ、ノウハウから一皮剥けてセオリー争いに進んだ当試験。「文系科目の最高峰」と呼ばれる日が、意外と近くに?

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