人類では解けないとされたR5第3問NPVを、なんとTACが見開き2ページで解説(P.122)。そしてエクセルを使って型を身に付け、電卓で実行すればスラスラ解けた。「事例Ⅳ」の全く新たな1ページが刻まれました。

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【2次答案】「診断」及び「助言」セオリー私案

KINGです。

中小企業診断士試験の対策に関して、次のような鉄則があります。

●「一次過去問」は「二次」知識教材として解け。
●「一次公開模試」は本番として受けろ。
●「二次」は中小企業診断士として解け。

今回は、三番目の「「二次」は中小企業診断士として解け。」について、コメントいたします。

「二次」で問われていること

現在、我が国に中小企業診断士は2万人以上が登録されています。つまり、少なくとも2万通り以上の「企業診断」および「助言」の「プロセス」があるはずです。
しかし、その「プロセス」が、一般に公正妥当と認められるものであるのかどうか、その一つひとつに対して、国家がお墨付きを与えることは困難です。
したがって、試験実施機関は、

診断士試験を通して、「プロセス」の立案者たる「中小企業診断士」の「診断」および「助言」の「考え方」(=「セオリー」)そのものを審査しようとしている

とも言えるのです。

実際、事例Ⅰの設問や、口述試験では、「中小企業診断士として回答せよ」と回答指示があります。

私の解釈では、

「二次」は、「診断」および「助言」に関して、決して我流ではなく、一般に公正妥当と認められた「セオリー」を習得・確立した上で、回答せよ!

ということではないかと考えています。

事例企業との向き合い方

中小企業診断士の数だけ、「企業診断」および「助言」の「プロセス」があるように、
企業の抱える問題やあるべき姿も「百社百様」です。
また、同じ企業であっても、時期が変われば、直面する問題や課題は変わるでしょう。

たとえば、少し前であれば、「企業再生」、「海外進出」あるいは「IT化」がそうであったと思いますが、今であれば、「事業承継」が旬のテーマかもしれません。

試験勉強を通じて、「企業診断」や「助言」の「セオリー」をせっかく習得しても、「二次」事例企業がどのような状況に置かれているのか、しっかり読み込むことができなければ、試験実施機関から、自分の「プロセス」の導出根拠となる「セオリー」に対して、お墨付きを得られないことは自明です。
与件文や設問の特徴に慣れておくことは、診断士試験のテクニックとして有用でしょう。

私の「診断」及び「助言」に関するプロセス

私は、証券会社の立場から、株式公開(IPO)業務や企業再生業務に都合10数年、携わりました。
職務上、習得したのは次の「プロセス」です。

「診断」は
・環境認識および企業固有の問題の発見
・あるべき姿(上場後または再建後の姿)と現状のGAP(課題)の抽出

「診断」に基づく「助言」は
・課題の優先順位付け
・期限までに実行可能なプランの立案及び提案

このプロセスは、企業の置かれた状況にあわせてアレンジすることはあっても、ほぼルーティン化されていました。
おそらく、同様のプロセスは、多くの業界や様々なビジネスシーンでも実践されていることでしょう。

「二次」対応に向けたアレンジ

しかし、肝心なことは、

中小企業診断士試験に、自分の経験をそのままの形で持ち込んでも、試験実施機関から見れば、それは単なる「我流」の一つに過ぎない

ということです。
つまり、当試験においては、試験実施機関が要求する水準や仕様にアレンジが必要です。
では、どうアレンジしたのか。

1.回答に使用する知識は「全知識」の範囲。私見や業界知識を極力排すること。
2.「ふぞろい」や専門学校の解答案と同程度の文章表現に留めること。

限られた時間の中、私が二次試験向けに準備した内容です。
何かの参考になればと思います。

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