【マクロ】過去問タテ解き #2貨幣市場+労働市場

【マクロ】過去問タテ解き #2貨幣市場+労働市場

次から次に軸が二転三転。
あぁ、LM曲線のバカヤロー!

いえいえ、勤務先が日本銀行等でない限り、日常ビジネスシーンでLMを使いこなす機会は限定的。そして診断士「マクロ」でLM曲線が深く問われることはなく。ましてや論述試験でもなく、

ウンウン悩んでも解法であっさり解いても、
結局は最後の2択でCランク。

そうか、では「2択で当てやすい所を先に解けば良い」。今日はそんなタテ解きです。

今日のタテ解き~§8貨幣市場

H25~29過去問タテ解き表(スピテキページ付き)

貨幣供給

H29第7問 Cランク

2016 年9 月、日本銀行は金融緩和強化のための新しい枠組みとして「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入した。この枠組みでは、「消費者物価上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する」こととされている。
マネタリーベースに関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
×a マネタリーベースは、金融部門から経済全体に供給される通貨の総量である。
○b マネタリーベースは、日本銀行券発行高、貨幣流通高、日銀当座預金の合計である。
○c 日本銀行による買いオペレーションの実施は、マネタリーベースを増加させる。
×d 日本銀行によるドル買い・円売りの外国為替市場介入は、マネタリーベースを減少させる。
×ア aとc
×イ aとd
○ウ bとc
×エ bとd

当問は、現実の日銀の金融政策を示す問題文を落ち着いて読めばbとc、つまり正解○ウに。でも試験上は似たような用語がこんがらがってドボンするCランク。

スピテキの「貨幣乗数式」の暗記で解けるので、得意にしたい方はH24第8問をどうぞ。

H25第6問 Cランク

資産は貨幣と債券の2つから構成されており、貨幣に利子は付かないと想定する。
貨幣供給量を増加させた場合、これが企業の設備投資や家計の住宅投資に与える影響に関する説明として、以下の(1)と(2)において、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。ただし、資産市場ではワルラス法則が成立しているものとする。
(1) 債券市場では、
○a 超過需要が発生し、債券価格が上昇することで、利子率が低下する。
×b 超過供給が発生し、債券価格が下落することで、利子率が上昇する。
(2) (1)における利子率の変化により、
○c 債券から貨幣への需要シフトが起こり、また投資を行う際に必要な資金調達コストが低下するため、投資が促進される。
×d 貨幣から債券への需要シフトが起こり、また投資を行う際に必要な資金調達コストが上昇するため、投資が減退する。
○ア (1):a   (2):c
×イ (1):a   (2):d
×ウ (1):b   (2):c
×エ (1):b   (2):d

貨幣供給量の増加、つまり金融の量的緩和がなぜ景気刺激策になるのか? その理屈を「貨幣の投機的需要」で説明するための問題です。理屈は別として、現実経済の動きで考えれば正解○アに。

ただし理屈を考えると大変な大回り。そして条件を少しいじると結論は真逆に。間違えてムキになるとハマる論点です。

IS-LM分析

H26第5問 Aランク

以下の2つの図は、標準的なIS-LM分析の図である。両図において、初期状態がISとLMの交点であるE0として与えられている。政府支出の増加によってISがIS’に変化したとき、以下の両図に関する説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア 図1が示すところによれば、政府支出の増加による総需要刺激効果は、クラウディング・アウトによって完全に相殺されている。
×イ 図1で点Aから点E1までの動きは、「流動性の罠」と呼ばれる状況が生じていることを示している。
×ウ 図1で点E0から点Aまでの動きは、政府支出の増加によるクラウディング・アウトの効果を示している。
×エ 図2では、政府支出の増加によって利子率が上昇することを示している。
○オ 図2では、政府支出の増加によるクラウディング・アウトは発生していない。

IS-LM、クラウディング・アウトの知識というより、グラフの動きだけで正解○オ一択になる易問です。次。

H27第6問 Cランク

拡張的な財政政策、たとえば政府支出の拡大は、下図のIS曲線をISからIS’へとシフトさせる。ただし、YはGDP、rは利子率である。下図に関する説明として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
○a 政府支出拡大の結果、利子率の上昇によって投資が減少するため、GDPはY1となる。
×b E2では、貨幣市場において、貨幣の超過供給が発生している。
○c 「r1-r0」で表される利子率の上昇は、政府支出拡大による、貨幣の取引需要増加の結果生じた。
△d 「Y1-Y0」が政府支出の拡大分に相当する。
○ア aとc
×イ aとd
×ウ bとc
×エ bとd

IS-LM分析+クラウディングアウトの王道基本問題。正解a、cをすぐ選びたいけど、b、dのどこが×かも見極め、自信を持って正解アをマーク。

H28第11問(1) Bランク

財政・金融政策の効果を理解するためには、IS-LM 分析が便利である。IS 曲線と LM 曲線が下図のように描かれている。下記の設問に答えよ。
○ア IS曲線は、限界消費性向が大きいほど、より緩やかに描かれる。
×イ LM 曲線は、貨幣の利子弾力性が小さいほど、より緩やかに描かれる。
△ウ 利子率が高くなるほど貨幣需要が拡大すると考えており、したがって LM曲線は右上がりとなる。
×エ 利子率が高くなるほど投資需要が拡大すると考えており、したがって IS 曲線は右下がりとなる。

IS、LM曲線の傾きの要因を暗記していれば即答。もし迷っても、貨幣需要の知識でウエを落とせば2択。

H25第7問 Cランク

政府支出の増加が持つ有効需要創出効果がないケース、あるいは有効需要創出効果が弱められるケースの説明として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
×a 政府支出の増加が公債発行によってまかなわれると、債券市場で超過需要が発生することから、利子率が上昇し、民間投資が抑えられる。
△b 在庫が存在する場合には、政府支出の増加に対して、財貨・サービスの供給を、在庫の取り崩しによって対応する。
△c 政府支出の増加によって、以前は民間によって供給されていた財貨・サービスを、政府が民間に代わって供給する。
×d 政府支出の増加によって、貨幣の取引需要が減少し、利子率が上昇することで、民間投資が抑えられる。
×ア aとb
×イ aとc
○ウ bとc
×エ cとd

当問は、b+cで正解を選ぶより、a+dがクラウディングアウトの知識上間違いであると指摘したい問題です。グラフ問題の方がわかりやすいので、苦手ならパスしてOK。

今日のタテ解き ~§9労働市場

労働市場 AS曲線

H25第5問 Eランク

労働のみを用いて生産を行っている企業を考える。この企業が生産物1単位を生産するのに必要な労働量は一定であり、生産物価格と名目賃金率に基づいて利潤が最大になるように生産量を決定する。他方、労働者は、実質賃金率の水準に応じて、労働供給量を決定する。縦軸に物価水準を、横軸に生産量をとり、これら企業と労働者の行動から導き出された総供給曲線を描くとき、その形状として、最も適切なものはどれか。
〇ア 垂直
×イ 水平
△ウ 右上がり
×エ 右下がり

古典派のAS曲線は垂直と割り切って覚えれば解けた問題。でも難問続出H25の中で、ついウ.右上がりを選ぶ人が多く、正答率はEランクに。

H27第7問(2) Dランク

総需要曲線(AD)と総供給曲線(AS)が下図のように描かれている。ただし、Pは物価、Yは実質GDP、Yfは完全雇用GDPであり、Eが現在の均衡点である。下記の設問に答えよ。
(設問2)Dランク
総供給曲線に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
〇a GDPが完全雇用水準を下回っても、つまり非自発的失業が存在しても、名目賃金率が硬直的であれば、総供給曲線の形状は右上がりになる。
△b GDPが完全雇用水準を下回っても、つまり非自発的失業が存在しても、実質賃金率が硬直的であれば、総供給曲線の形状は右上がりになる。
〇c 技術進歩が生じると、総供給曲線は下方にシフトする。
×d 原油価格が高騰すると、総供給曲線は下方にシフトする。 
〇ア aとc
×イ aとd
△ウ bとc
×エ bとd

冷静に考えると、c⇔dはcを選ぶしかなく、a⇔bはAS曲線の古典派⇔ケインズ派の違いでaを選ぶしかないのですが。

試験中は頭に血が昇り、言い回しや条件を少しいじれば結論は真逆に。苦手な時はAD-ASでハマるより、明日の§10~マクロ諸理論を暗記する方が良いです。

失業

H27第8問 Cランク

中央銀行は、名目貨幣量を拡大させる金融緩和政策を実施することがある。この名目貨幣量拡大により、総需要が増加することで、名目賃金率と物価が上昇し始めると、企業側は総供給を増やそうとする。このときの労働者側の短期における行動について、自然失業率仮説の記述として最も適切なものはどれか。
〇ア 物価上昇は認識せず、名目賃金率上昇のみを認識するため、労働供給量を増やす。
×イ 名目賃金率上昇と物価上昇をともに認識し、労働供給量を増やす。
×ウ 名目賃金率上昇と物価上昇をともに認識せず、労働供給量を変えない。
×エ 名目賃金率上昇は認識せず、物価上昇のみを認識するため、労働供給量を減らす。

当問は、ケインズ派が古典派とのAD-AS論争を終えた途端、マネタリストから、

有効需要管理政策で失業率下げても意味なくね?

と攻撃される話。この辺りの人間臭さが「マクロ」の面白さの真骨頂ですが、ネットのチラ見で時間を節約します。

今日のまとめ

結局は 最後の2択で Cランク。

今日の§8~9は最後の2択。そして解き方のアプローチは3つあります。

A:テキストで習った理屈を積み上げる。
B:受験校解法を使う。
C:現実経済の動きを説明する選択肢を選ぶ。

実はね。「覚えた理屈か解法で解こう!」  視野がそう狭まった受験者のウラをかく如く、「C:現実経済の動き」で当たる問題が相当数あって。そう、過去問タテ解きにはそんな効果もあるんです。

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