【マクロ】過去問タテ解き#1国民経済計算+財市場

【マクロ】過去問タテ解き#1国民経済計算+財市場

過去問解くなら、論点順。
毎年出る論点は、古い順。

 

その時役立つのが「過去問5年の法則」。

・当試験では独学者向け「論点別10年分」の問題集があって便利。
・しかし通学・通信生が持っているのは「年度別5年分」の過去問。
・そして「マクロ」試験委員には、こんな出題制約が。

受験者が当ててくれるのは、
過去問5年の答えの暗記+αまで。

するとオマケがついてきて。

「マクロ」試験委員は、なんとか答えを当てて欲しい。
頻出定番論点は古い順に解く。→当てさせる工夫がわかる。

では「マクロ」前半の難関ボトルネック、乗数効果(45度線分析)の全過去問を古い順に解き、得意化します。

タテ解きスペシャル① ~乗数効果(45度線分析)

H25~29過去問タテ解き表(スピテキページ付き)

乗数効果~毎年問われる

H25第4問 Dランク

いま、GDPをY=C+I+G、消費関数をC=C0+c(Y-T)で表すものとする。ただし、各記号の定義は以下のとおりである。
Y :GDPである。
C :消費である。
I :投資であり10とする。
G :政府支出であり2とする。
C0:基礎的消費であり2とする。
c :限界消費性向であり0.8とする。
T :租税であり2とする。
政府が均衡予算を採用しているとき、上記の状況から政府が租税を1増加させたときのGDPの説明として最も適切なものはどれか。
△ア GDPは0.8低下する。
○イ GDPは1増加する。
△ウ GDPは1低下する。
△エ GDPは変わらない。

H25過去問は全て難問と思って良いです。当問は正解させる狙いでなく、「均衡予算乗数」(スピテキP.222)を計算式を使って教える問題。

過去問解説を見ても「?」マークな時は、問題文のG=2、T=2を棒線で消してから解きなおす。すると「均衡予算乗数」の知識1マークいただきです。

H26第4問(1) Bランク

 財市場における総需要ADは、消費C、投資I、政府支出Gの合計であるとする。所得をY、限界消費性向をc、所得がゼロでも必要な最低限の定額の消費額をc0とすれば、消費C=c0+cYと書き表すことができる。総供給Asと所得が等しいとすれば、これらの関係から(1)式と(2)式が得られ、下図のように示すことができる。
いま、上記の標準的なモデルに追加して、所得Yに対して定率tで課税する線形の租税関数tYを考えると、消費関数はC=c0+c(Y-tY)となり(3)式を得る。また、企業投資が(3)式のIから外生的に増加してI’になった場合を(4)式で表記する。なお、税収は政府支出Gには影響を与えないものとする。
このとき下記の設問に答えよ。

(設問1)
 この図の中に(4)式を描き、(2)式と比較した場合の記述として最も適切なものはどれか。 
×ア (2)式と(4)式の傾きは等しく、(4)式の縦軸の切片の位置は(2)式よりも下になる。
×イ (4)式の傾きは(2)式よりも急になり、(4)式の縦軸の切片の位置は(2)式よりも上になる。
×ウ (4)式の傾きは(2)式よりも急になり、(4)式の縦軸の切片の位置は(2)式よりも下になる。
○エ (4)式の傾きは(2)式よりも緩くなり、(4)式の縦軸の切片の位置は(2)式よりも上になる。
×オ (4)式の傾きは(2)式よりも緩くなり、(4)式の縦軸の切片の位置は(2)式よりも下になる。

これは、グラフの傾きと切片の知識だけで正解○エを選ぶ易問。45度線分析、乗数効果の出題は「方程式と代入」が定番なので、ぜひ時間を取って計算練習を。

H26第4問(2) Cランク

他を一定として、企業投資がIからI’へ1.8だけ増加した形で(3)式から(4)式への変化が発生したものとする。このとき、所得Yの変化として最も適切なものはどれか。ただし、限界消費性向cは0.8、税率tは0.2とする。
× ア Yは1増加する。
× イ Yは1.8増加する。
○ ウ Yは5増加する。
△ エ Yは9増加する。
× オ Yは増加しない。

時間がなければ鉛筆転がしで良いですが、方程式+代入+分数計算ができれば正解○ウは必ず求まります。当問を解ける状態が合格点の目安です。

H28第8問(1) Cランク

財市場における総需要 A が以下のように定式化されている。
A = C + I + G
C:消費、I:投資、G:政府支出
ここで、消費 C を以下のように定式化する。
C =C0 + cY
Y:所得、C0:独立消費、c:限界消費性向(0 < c < 1)
このとき、総需要は A 暗 C0 袷 cY 袷 I 袷 G と書き改めることができ、総需要線として下図の実線 AA のように描くことができる。下図の 45 度線(Y =A)は、財市場で需要と供給が一致する均衡条件を示しており、実線 AA との交点 E によって均衡所得が与えられる。なお、簡便化のために、限界消費性向 c は 0.8 であると仮定する。
このような状況をもとに、下記の設問に答えよ。
(設問1)
政府支出乗数と租税乗数の値として、最も適切なものはどれか。
×ア 政府支出乗数と租税乗数はともに4である。
△イ 政府支出乗数と租税乗数はともに5である。
○ウ 政府支出乗数は5
、租税乗数は4である。
エ 政府支出乗数は8、租税乗数は2である。

グラフの問題に見えますが、乗数の定義を覚えるのに絶好の問題です。

  • 投資乗数 1/(1-c)
  • 政府支出乗数 1/(1-c)
  • 租税乗数 -c/(1-c)

そしてcに0.8を代入すると、投資/政府支出乗数=5、租税乗数=-4が求まる。当問を解いてからスピテキを読み直すと理解がスラスラ。

H29第4問(2) Dランク

GDP は、国の経済の大きさを測る際に利用される代表的な尺度のひとつである。GDP を需要サイドから捉えたものは総需要と呼ばれる。以下の設問に答えよ。
(設問2)
総需要の大きさは、均衡 GDP の決定にとって重要である。総需要と均衡 GDPの関係は、下図のような 45 度線図によって表すことができる。下図で、YF は完全雇用 GDP、YE は現実の GDP、AD は総需要である。総需要線が AD0 からAD1 に上方シフトすることで完全雇用 GDP を実現できる。
このとき、乗数の大きさを表すものとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア AF/AB
×イ AF/AE
×ウ AB/BF
〇エ AF/BF

モノすごい難問にも思えますが。「乗数効果を、数式よりグラフで解いてみる?」と試験委員が差し出したサービス問題。正解〇エですが、「理解を助けるためのグラフ」であり、グラフの答えを暗記しても無意味だから気を付けて。

H28第8問(2) Bランク

いま、他の条件を一定として、I + G の値が外生的に増加し、図中の実線AA が破線 BB へシフトし、点 F で均衡するものとする。このとき、均衡所得の変化量として、最も適切なものはどれか。
×ア 4
×イ 10
○ウ 25
×エ 40

乗数効果を視覚で見せる良問です。正解〇ウ25ですが、I+G(切片)が5増えるだけで、均衡所得Yはなぜ25増加?第1問政府支出乗数=5とあわせ、難関「マクロ」の中で、得意にしておきたい論点。

需給ギャップ

H25第3問 Cランク

いま、総需要Dは、GDPをYとするとき、D=50+0.8Yで与えられるものとする。完全雇用GDPを300としたときの説明として最も適切なものはどれか。
△ア 均衡GDPは250であり、10のインフレギャップが生じている。
○イ 均衡GDPは250であり、10のデフレギャップが生じている。
△ウ 均衡GDPは250であり、50のデフレギャップが生じている。
×エ 均衡GDPは300であり、50のインフレギャップが生じている。

需給ギャップは4年に1度出てくるオリンピック論点。ですが簡単すぎて出ないのであり、重要知識です。

当問の均衡GDPは、Y=50+0.8Y の方程式により一発で250と求まります。では次に「完全雇用GDP=300」とした時のGDPギャップはインフレ?デフレ? ここを理解すれば、乗数効果と併せ2マークいただき。

H29第5問 Cランク

需給ギャップîGDP ギャップðは景気や物価の動向を把握するための有効な指標であり、マクロ経済政策の判断において重要な役割を果たしている。日本では、内閣府や日本銀行などがこれを推計し、公表している。
需給ギャップに関する記述として、最も適切なものはどれか。
×ア オークンの法則によれば、需給ギャップがプラスのとき、雇用市場は過少雇用の状態にあると考えられる。
×イ 需給ギャップのプラスが拡大しているとき、物価はディスインフレーションの状態にあると考えられる。
○ウ 需給ギャップのマイナスが拡大しているとき、景気は後退していると考えられる。
△エ 需給ギャップは、 (潜在 GDPー実際の GDP)/実際の GDP  によって計算される。

アイは×がつくので、△エに丸をつけたい心理を我慢すれば、平凡な正解○ウを選べます。サービス問題。

乗数効果タテ解きスペシャルはここまで。なんだ、

「財務」同様、計算練習で解き方を覚えるだけじゃないか!

そうそれでいいんです。極端には合格してからやりたい人だけ理解すればOK。それが診断士の「マクロ」です。

今日のタテ解き~§6国民経済計算

乗数効果の方程式さえ恐れなければ、§6~7はGDPに関する暗記論点。サクッと解きます。

GDP

H26第1問 Cランク

下図は、日本の国内総生産に占める、「雇用者報酬」、「営業余剰・混合所得」、「固定資本減耗」、「生産・輸入品に課される税と補助金の差額」、それぞれの割合をa~dに表したものである。これらのうち、「雇用者報酬」の割合を表すものとして最も適切なものを下記の解答群から選べ。
○ア a
×イ b
×ウ c
×エ d

まず過去問第1~2問の定番、グラフ問題から。これ一見、ランダム出題にも見えますが、実は「マクロ」各論点ときちんと紐付きで出題されます。正解は○アですが、次の問題を見てから考えましょう。

H27第3問 Cランク

国民経済計算の概念として、最も適切なものはどれか。
×ア 国内純生産=国内総生産+固定資本減耗
△イ 国内総生産=雇用者報酬+営業余剰・混合所得生産・輸入品に課される税-補助金
○ウ 国内総生産=民間最終消費支出+政府最終消費支出+総固定資本形成+在庫品増加+財・サービスの純輸出
×エ 国内総所得=雇用者報酬+海外からの所得の純受取

一瞬オヤ?な暗記問題ですが。前年H26でGDPの定義(グラフ)が問われたと意識しておけば、解けなくもないです。

H27年第22問 Cランク

下表は、中小企業庁が公表している「2005年規模別産業連関表」の一部を抜き出したものである。
「一般機械(小)部門が電力・ガス・水道部門から購入した中間投入財の金額」(以下、「中間投入財」という。)と「一般機械(小)部門が生み出した付加価値額」(以下、「付加価値」という。)の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア 中間投入財: 230億円  付加価値:6兆 660億円
△イ 中間投入財: 230億円  付加価値:11兆7,120億円
○ウ 中間投入財:1,670億円  付加価値:6兆 660億円
△エ 中間投入財:1,670億円  付加価値:11兆7,120億円

産業連関表はたまに出ます。計算方法さえ知って入れば解けるので、本試験直前の過去問解きなおしで対応します。

物価指数

H27第5問 Cランク

2種類の財(A財とB財)を用いて、物価指数を計算する。これらの財の数量と単位当たりの価格は、基準年と比較年でそれぞれ以下の表のとおりであった。基準年の物価指数を100とした場合、比較年の物価指数として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア ラスパイレス指数では99、パーシェ指数では100
×イ ラスパイレス指数では99、パーシェ指数でも99
○ウ ラスパイレス指数では100、パーシェ指数では99
△エ ラスパイレス指数では100、パーシェ指数でも100

物価指数(ラスパイレス、パーシェ)は1マーク出ますが、当問の指示に従い計算方法をマスターするだけ。ラスパ・・、パーシェの順だから「ラッパ」でゴロ合わせ。

H25第9問(1) Cランク

インフレーション(インフレ)について、下記の説明に答えよ。
(設問1)
インフレに関する記述として最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
×a 同一時点で成立する財貨・サービスの相対価格体系を変化させる。
○b 異時点間で成立する財貨・サービスの相対価格体系を変化させる。
○c 名目利子率を所与として、期待インフレ率がより高くなると、実質利子率は低くなる。
△d 期待インフレ率がより高くなるのと同じだけ、名目利子率も高くなると、実質利子率も高くなる。
×ア aとc
×イ aとd
○ウ bとc
△エ bとd

a⇔bではbを選べますが、c⇔dはごっちゃになりやすいです。期待インフレ率=物価上昇率。テキストに戻ってしっかり暗記。

H25第10問 Dランク

実質貨幣鋳造収入は、実質貨幣残高と期待インフレ率の積に相当する。期待インフレ率の変化が実質貨幣鋳造収入に与える影響に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
○a 期待インフレ率の上昇は、実質貨幣残高1単位あたりの実質貨幣鋳造収入を引き上げる。
×b 期待インフレ率の上昇は、実質貨幣残高1単位あたりの実質貨幣鋳造収入を引き下げる。
△c 期待インフレ率の上昇は、名目金利を上昇させ、実質貨幣需要が増加する。そのため、実質貨幣残高が増加し、実質貨幣鋳造収入を引き上げる。
○d 期待インフレ率の上昇は、名目金利を上昇させ、実質貨幣需要が減少する。そのため、実質貨幣残高が減少し、実質貨幣鋳造収入を引き下げる。
×ア aとc
○イ aとd
×ウ bとc
×エ bとd

a⇔bは§6国民経済性計算の物価指数論点ですが、c⇔dは§8貨幣市場の投機的需要の論点で、2論点を同時に問う難問です。本当はしっかり勉強したいのですが、ここ数年の「経済」易化でLMは捨て論点化しており、後回しで良いでしょう。

今日のまとめ

なんだ、診断士「マクロ」は計算問題と暗記で良いのか。

そう、そこに気づけばしめたもの。100人いれば100人が「理解」で挑み、①乗数効果 ②LM曲線の分厚いボトルネックに阻まれあわあわ。そうじゃないよ、

難しいことを易しく教えるのが当試験の過去問。
過去問に計算手順を教われば、後は暗記でいいんだよ。

それでね、興味があれば現役診断士になってから学びなおしを。これはいい本に出合ったものです。

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