【ミクロ】過去問タテ解き #4不完全競争+市場の失敗

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「ミクロ」試験委員は、タダが好き。

どれ位好きかといえば、勢い余って本試験問題に出すほど大好き。

H29「経済」第22問 Bランク

技術革新およびその奨励政策に関する理論的記述として、最も適切なものはどれか。
○ア 新しいビジネスモデルのようなアイデアの限界費用がゼロであるとする。このとき、競争市場においては、効率性の観点から判断すると、社会に対して無償で提供されるのが望ましい
×イ 企業の生産設備は、償却可能資産であり、経年減価する。したがって、競争市場においては、法人税で加速度償却を認めることに企業の設備投資を促す効果はない
×ウ 基礎研究は、社会に大きな利益をもたらすとき、外部経済効果を有することになる。したがって、競争市場においては、基礎研究への政府による補助金は企業に基礎研究への取り組みを促す効果を期待できない
×エ 研究開発費が固定費用であるとき、研究開発に多額の費用を要する企業は多額のサンクコストを抱えることになる。したがって、競争市場においては、政府が研究開発費に補助金を支給したとしても、新規企業の参入による研究開発の促進は期待できない

当問の正答率がBなのは、×イウエが明らかに間違いで、○アを選ぶしかないから。そうやって教えたいほど、タダが好き。

へぇ、そういうものなのか。では§4~5を2章まとめてタテ解きします。

今日のタテ解き~§4不完全競争

H25~29過去問タテ解き表(スピテキページ付き)

不完全競争

H26 第19問 Bランク

下図は、独占市場におけるある企業の短期の状況を描いたものである。ACは平均費用曲線、MCは限界費用曲線、Dは需要曲線、MRは限界収入曲線であり、独占企業が選択する最適な生産量は、MCとMRの交点で定まるWとなる。この図に関する説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
○ア この独占企業が得る利潤は、□ALMBで示される。
△イ この独占企業が得る利潤は、□ALNCで示される。
×ウ 生産量Wのとき、限界収入曲線が平均費用を下回るため、□BMNCの損失が発生する。
×エ 生産量Wのとき、需要曲線が平均費用を上回るため、□ALMBの損失が発生する。

独占が問題視されるのは、「作りすぎは価格を下げるので」「供給量を減らす」。説明しませんが、「消費者余剰を減らし」「企業の独占利潤が増える」ので、「ミクロ」のセンセイ的には望ましくない。

解き方としては、「独占は儲かる」のでウエに×をつけ、アイの2択から正しく選べばよいサービス問題。

H28第23問 Cランク

下図では、利潤最大化を目指す合理的な企業が直面する寡占市場を念頭において、点 E で屈曲する「屈折需要曲線」DEF が描かれている。この需要曲線の DE 部分に対応する限界収入曲線が線分 LM、EF 部分に対応する限界収入曲線が線分RS である。いま、当該市場で q1 の生産量を選択していた企業の限界費用曲線 MC1が MC2 へシフトしたものとする。下図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア 限界費用曲線が MC2 へシフトしたことにより生産量を q1 から q2 へ増加させる。
×イ 限界費用曲線が MC2 へシフトしたことにより生産量を q1 から q3 へ増加させる。
○ウ 限界費用曲線が MC2 へシフトしても、価格は変わらない。
×エ 限界費用曲線が MC2 へシフトすると、価格を p1 から p2 へ引き下げる。

当問は、「ミクロ」不完全競争の王様論点、屈折需要曲線のごく基本問題です。正解ウは瞬殺、アイエはすぐ×がつきます。でもCランク。

ゲーム理論

ゲーム理論といえば、2者が協調せず互いに損する「囚人のジレンマ」が有名。ところが現実世界では米ロ「核抑止」の様に、協調路線が存在。その謎をスッキリ説明するのが、以下のペイオフマトリックス3年連続出題。

  • H24第23問(B) 1回限りゲーム ~非協力
  • H25第21問(B) 繰り返しゲーム ~協力したりしなかったり
  • H26第22問(B) フォーク定理 ~協力

ん、一体なんのこと?古い過去問ですが、H24からタテ解きします。

H24第23問 Bランク

下表は、「囚人のジレンマ」として知られる非協力ゲームの利得表である。いま、2人の個人(個人Aと個人B)が1度限りの取引を行い、2つの選択肢(自らの選好を「正直に表明」するか、「過小に表明」する)のいずれかを選択することができる。なお、以下の表中にあるカッコ内の値は、それぞれ左側が個人Aの利得、右側が個人Bの利得を示している。この表から得られる記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
○ア 個人Aが非協力的に利得の最大化をめざすならば「過小に表明」を選択する。
×イ 個人Aにとって「正直に表明」を選択するのが支配戦略である。
△ウ 個人Aは、個人Bの選択に応じて最適な行動を変化させる。
△エ 個人Bが「正直に表明」を選択してくれることが確実であれば、個人Aも「正直に表明」を選択することが合理的である。

これは基本問題。正解ア=ナッシュ均衡で選べる。イは結論があべこべ、ウエは前提条件違反だから×。

H25第21問 Bランク

いま、2つの企業AとBを考える。両企業は、それぞれ、重要な特許権と、重要ではない特許権を有している。もし、双方が重要ではない特許権のみを拠出し、それらを共有するならば、開発される新製品の質は低く、双方の企業は22の利益しかあげることができない。しかしながら、両企業が重要な特許権を拠出し、それらを共有するならば画期的な新製品の開発によって、双方とも35の利益をあげることができる。
ただし、相手が重要な特許権を拠出しながらも、自らは重要ではない特許権を拠出することができ、それらを共有するならば、自らの企業だけが新製品の開発に成功し40の利益をあげることができる一方で、相手企業は新製品の開発ができず利益は20にとどまる。
下表は、このような企業間の関係を利得表の形で整理したものである。企業Aと企業Bが相互に利得表の内容を理解しているときの説明として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア このような企業間の関係が1回限りで生じている場合、資源配分が(22, 22)となるとき、パレート最適が実現している。
○イ このような企業間の関係が1回限りで生じている場合、両企業が「重要ではない特許権のみを拠出する」のは、ナッシュ均衡である。
△ウ このような企業間の関係が2回だけ繰り返される場合、1回目の取引で資源配分が(22, 22)となるとき、情報の非対称性によるモラルハザードが起きている。
△エ このような企業間の関係が2回だけ繰り返される場合、企業Aが1回目の取引で「重要な特許権を拠出する」のは支配戦略である。

これは正解イ=ナッシュ均衡をまず選ぶ。ウエの「2回だけ繰り返されるゲーム」で悩むけど、イが正解なので「2回だけゲーム」は「1回限りゲーム」と同じ扱いと一旦割り切る。

H26第22問 Bランク

下図は標準的な囚人のジレンマの状況を示す利得表である。下表で企業Aと企業Bの両者は合理的主体であり、両者による取引において「協力する」か「裏切る」かを選択することができる。表中のカッコ内の数字は、1度の取引で得られる利得を示すもので、左側が企業Aの取り分、右側が企業Bの取り分である。ただし、相手の「裏切る」に対してはトリガー戦略を採用するものと考える。この利得表に関する説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
×ア 将来利得の割引因子の値が十分に1に近い(ただし1未満)状況下で、両者の取引が無限に繰り返されるのであれば、両者がともに「裏切る」ことがパレート最適になるというのがフォーク定理の示唆するところである。
○イ 将来利得の割引因子の値が十分に1に近い(ただし1未満)状況下で、両者の取引が無限に繰り返されるのであれば、両者がともに「協力する」を選択するというのがフォーク定理の示唆するところである。
×ウ 両者の取引が1回限りであれば、企業Aは、企業Bが「裏切る」と予想しても、「協力する」ことで自分の利得を最大化できるというのがフォーク定理の示唆するところである。
×エ 両者の取引が1回限りであれば、両者がともに「協力する」ことが支配戦略であるというのがフォーク定理の示唆するところである。

いったん正解イを選ぶと仮定。イが言ってるのはフォーク定理。

  • 有限回→囚人のジレンマ→非協力
  • 無限回→繰り返しゲーム→相手を裏切るとしっぺ返し→協力

当問は知らなきゃ解けない。そこでフォーク定理の定義を先に読み、アウエのどこが間違いか×をつけて知識UP。

今日のタテ解き~§5市場の失敗

外部効果

H26第20問 Bランク

下図には、企業Rが直面する競争的な財市場における私的限界費用曲線、社会的限界費用曲線が描かれている。社会的限界費用曲線と私的限界費用曲線との乖離は、企業Rの生産活動に負の外部性が伴うことを意味する。この負の外部性の負担者は企業Sのみであり、企業Rとの交渉を費用ゼロで行うことができる。また、企業Rの生産活動に対して、政府は外部性を相殺するピグー課税を導入すること
もできる。この図に関する説明として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
ただし、下図で、△aefを単にA、□acgfを単にB、△acdを単にC、△abdを単にDと呼称し、価格はeで所与のものとする。
 
○ア コースの定理に従えば、生産量はmとなる。
×イ 自由放任の活動下で生産量がnのときに発生している死重損失はC+Dである。
×ウ ピグー課税が導入されると、企業Rの余剰はA+Bになる。
×エ ピグー課税が導入されると、政府の税収はB+C+Dとなる。

これは基本問題。ピグー課税とコースの定理はこちらの解説を参照。

H28第17問 Cランク

いま、完全競争下にある合理的な企業の生産活動を考える。当該企業が生産活動で考慮する私的限界費用 MCP は下図のように描くことができるものとし、価格がk であるものとして生産量を決定している。
ただし、当該企業の生産ではいわゆる「負の外部性」が生じている。負の外部性を考慮した社会的限界費用 MCS は、私的限界費用に社会的負担を加えたものとして下図のように描くことができる。当該企業は、外部性を考慮することなく、価格 kと私的限界費用が一致する生産量を選択するが、社会的に最適な生産量は価格 k と社会的限界費用が一致する生産量であるため、社会的には過剰生産による厚生損失デッドウエイトロスが生じてしまう。
このとき、下図に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
×a 外部性を考慮しない当該企業の私的な生産費用の大きさは、 △oik で示される面積に相当する。
○b 外部性を考慮しない当該企業の私的な生産者余剰の大きさは、 △ojk で示される面積に相当する。
△c 外部性によって生じるデッドウエイトロスは、 △ohj で示される面積に相当する。
○d 外部性によって生じるデッドウエイトロスは、 △hij で示される面積に相当する。
×ア aとc
×イ aとd
△ウ bとc
○エ bとd

当問はつい、デッドウェイトロス=c(△ohj)を選びがちですが、d(△hij)が正解。なぜそうなるの? ここはTAC過去問解説を読んでも意味不明なので、

他の面積パズル(余剰分析)を解き進め、それからまた解きなおす。

するとスッキリします。

その他市場の失敗

その他市場の失敗とは、公共財、情報の不完全性、費用逓減産業などの豆知識。人間臭さがあって面白いが出題ウェイトは低いので、一般常識程度にサラリと流す。

H28第22問Aランク

多くの地方自治体が、地域活性化の手段として、企業誘致に取り組んでいる。企業の市場への参入や立地は、企業の費用構造や他の企業との関係性と密接な関連をもつ。企業行動に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
×a 収穫逓減産業では、限界生産力が低下するので、範囲の経済のメリットを享受しうる。
○b 収穫逓増産業では、生産規模の拡大を通じて規模の経済のメリットを享受しうる。
○c 企業が集中して立地することにより集積の経済のメリットを享受しうる。
×d 費用逓減産業は、長期平均費用が低くなるので、中小企業にとって参入が容易である。
×ア aとc
×イ aとd
○ウ bとc
×エ bとd

単なる用語暗記で、むしろ「経営」で問われそうな易問。「経済」でこのようなサービス問題が出ることは稀。

H25第22問 Eランク

経済用語や経済政策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
△ア 中央銀行による「量的緩和政策」には、例えば、金利が著しく低い状況の下で、中央銀行が伝統的には取扱い対象としない社債なども購入することでマネタリーベースを増加させることがあてはまる。
△イ 「賃金の下方硬直性」には、例えば、物価が継続的に低下している状況であっても賃金が容易には低下しないことがあてはまる。
△ウ 「モラルハザード」には、ある個人が生活保護制度による扶助を念頭におきつつ、情報の非対称性を利用して意図せざる失業を装うようなことがあてはまる。
×エ わが国では、農業のひとつとして、コメの輸入に関税と輸入量の上限規制とを設けることで国内の生産者を保護している。

当問のどこが意地悪かと言えば。

  • 正解エのどこが間違いなのか、一見わかりにくい
  • すると、適切選択肢アイウの間違い探しでウンウン唸る。
  • 悩んでどれか1つを選ぶが、正解エには気づかず正答率Eランク。

さらに当問はH25=超難化年の出題で、足切りだけは避けたい受験者を、あざ笑うがごとくひっかけで蹴落とす無慈悲さ。

H26~29は、4年連続で手加減してもらったな。そう気づけばしめたものです。

今日のまとめ

H29「2次」採点基準はなぜ突如変化し、従来の合格実力者を8割落としたの?

こんな事情があったかも。
  • 「ミクロ」では、企業行動(利潤最大)⇔消費者行動(効用最大)が、互いの情報をフルにやり取り。すると資源配分が最適化するよ(コースの定理)。
  • ところが合格することが目的化し、1,000円ノウハウで囲い込み、「自分達だけ合格しよう」とする輩が出てくるよ。
  • すると、本来の自力で合格努力・実力ある人が合格しづらいね。

そうか、では、

ピグー課税(スピテキP.168 )
個々の人々が社会的な費用も考慮に入れて行動するよう、(1,000円ノウハウに)税金を課そう。

「ミクロ」試験委員を擁する当試験の出題側はそう考えた。そのシナリオは十分あり得る。うん、だから当サイト、やはり「出題側に狙い撃たれない」タダが好き。

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