おベテの暇つぶしの道具に使われ、世間の役立たずどころかノロマ扱いでしかない、診断士Ⅳ固有の電卓パチパチ勉。その真逆で「Ⅳ」CVP~NPVを猫でも得意化するのが、今回のGW特集5回シリーズ「マンガでわかる管理会計」です。

合格体験記

【最新合格者座談会】「2次」を意識した「1次」対策

ゴールから逆算。

スト合格に欠かせない、事実上の業界標準=ゴール逆算。

ところがそのゴール、1つとは限らないからややこしくって。

A:3年先の自分をイメージして
B:来年の今頃受ける「口述試験」がゴール
C:いやいや、まず「1次」合格が先決

この先、多様な合格体験記が出れば出るほど、どれにしようか迷いがち?

今日は3回に分けた座談会の最終回。さて最新合格者の口から、どんなアイデア・アドバイスが飛び出すか。さっそくどうぞ。

合格者Aさん:
50代前半。1~2次とも「完全独学」。過去問のパターンを追うより、体系化した「1次」知識に沿った回答を目指す。
合格者Bさん:
30代後半。「1次」通過に3年かける傍ら、合格前年に通信で受けたスクールの成果を生かし、「2次」を一発合格。
司会(ふうじん):
40代後半。「2次」は専門外で、むしろ教わる立場。

司会F:「口述試験」の内容、「2次筆記」の現場対応と、最新情報がどんどん出てきますね。では最後に「2次」の合格スタイルと、そこから逆算した「1次」対策のアドバイスをお願いします。

「2次」の合格スタイル

A:業務が忙しく受験に時間は割けません。そのため通学ではなく完全独学にしました。「2次」対策はふぞろいを使ったほか、ネット情報も参考にしました。

B:受験2年目に通信で受けた、TBCの指導内容をベースにしました。与件を読む前に設問を分析し、「一次」知識をベースに回答の方向性を想定します。次に与件は、SWOT分析を行いつつ、事例企業の「ドメインの再定義」を意識して精読します。すると類推度が高い今の「2次」でも、回答の方向がぶれない「一貫性の高い」答案になります。

F:ありがとうございます。詳しくは合格体験記を見ていただくとして、初年度は「自分のスタイルを固めてブレない」ことが大切でしょう。ところで、「スト合格はたまたま」と言われます。「2次」がもし来年再受験であったら、どうされますか?

A:もう1年挑んでみるのも良さそうです。でも「2次」の解き方に偏重するのでなく、「2次」事例を解く度に「1次」知識と紐つける。そんな「1次」重視のスタイルは変えないと思います。

B:そうですね。やることはやった感があれば、「2次」合格にはこだわらず、リタイアする選択肢もあると思います。

A:こちらのサイトの「要求分類」シリーズは参考になりました。何を聞かれるか予め知っておくと答えがブレない。それは当然ですよね。

B:受験校で指導される「レイヤー」のことですね。納得度は高いです。

F:「要求分類」「レイヤー」とは、要は過去問の設問文をエクセルにベタ打ちし、狙いや内容を「自分で」分析すればOk。誰でもできますよね? でも「誰かに教えてもらうもの」と有難がる傾向が強くって。そして本試験でちょっと捻られ、頭が真っ白。そんな負けパターンがあるそうです。

「2次」を意識した「1次」対策

F:「2次」が年々進化・難化し、1回目で「たまたま」合格しないとどうやら大変。そんな傾向から、受験初年度に早めの「2次」対策をする傾向が強まっています。進め方のアドバイスをいただけますか。

A:合格体験記に書きましたが、私なら「2次」過去問を先に一度解いてしまいます。まったく歯が立たない筈ですが、「1次」のどこを勉強するか。独学者には良い指針になります。

F:今はなくなりましたが、以前は12月に当年の「事例Ⅰ~Ⅳ」を解かせるオプション講座がありました。今は自分で解いてから、こちらに参加する形になった様です。

A:ストレート合格には、ゴールから逆算は欠かせません。この試験のゴールが、「2次」筆記でなく、「2次」口述=聞かれたことに答える。そんな指摘をネットで見かけて、参考にしました。

B:ええ、それももちろんあります。でも「1次」を確実に突破する力を付けることも大事です。ストレート合格を狙う場合、「1次」420点前後のスコアで「2次」を戦うのは苦しいでしょう。

A:ネットでストレート合格者の体験記を探すと、500点以上の方はザラにいますよね。「1次」対策をもっと重視し、システマティックに知識を整理していけば、その位のスコアになる。すると1年目の「2次」も互角以上に戦えます。

F:ありがとうございます。「2次」で点差がつきにくいので、「1次」知識を重視する。ここ2年でその流れがはっきりしました。では具体的に科目ごとのアドバイスをお願いできますか。

「1次」科目ごとの学習戦略

A:独学でしたので、2次で使う「経営」「運営」も、1次のみの「法務」「中小」も均等に学習しました。「2次」のゴール感を知ると、「経営」「運営」にもっと重点を置いても良かった印象です。

B:私は「法務」「情報」の難化年にあたり、「1次」通過に3年かけましたので、暗記科目の対策も手抜かりない方が良いと思います。「中小」ではTBCの特訓問題集と、中小企業白書が役に立ちました。

F:「1次」対策では、テキストと過去問どちらを重視しましたか?

A:私は過去問重視です。特に「経営」「運営」の過去問の選択肢の内容は、「2次」事例でそのまま使えることが多いことに気づきました。そこで、「2次」事例をまず解いてみる→「1次」過去問を解く→不明点をテキストで補う。独学者のスタイルはここに落ち着くと思います。

B:独学の方なら、通学の授業の代わりとなる無料動画が活用できると思います。TBCや「石川の経済」などですね。テキストはTACのシリーズが使いやすいです。ただ前述の通り、「中小」はTBC推しで。2回科目不合格になった「情報」「法務」は独学をあきらめ、TAC通信を受講しました。

F:最近のように「1次」が難化すると、通学型のテキストINPUTより、独学型の「過去問INPUT」が有利とされます。でも過去問にはDEランクの難問が混じり使いにくいですよね? この点はどうされました?

A:正答率DEランクの問題も一通り解き、何度解いても解らない問題は捨てました。

B:私もDEランクを含め一通りやりました。

F:そうですね。正答率A~Cランクは考えて当てる。DEランクも鉛筆ころがしの精度を高めるには、過去問の正解選択肢だけは覚えておく。この辺りが落とし所でしょうか。

F:本日は口述試験でお疲れの所、貴重なお話をいただきありがとうございました。合格体験記がキレイにまとめる「集約」とするなら、座談会は視野を広げる「発散」ですね。来年2018年にどんなイノベーションが起きるか。今から楽しみです。

今日のまとめ

なんだ!お前のブログより、よほどこっちを読みたいぞ。

ドキッ。これは痛いところを(汗)。でも「集約」があってこその「発散」効果です。

いやいや、体験記の寄稿先などどこでも一緒。でも「合格さえすりゃ言い放題?」 それはちょっと古いかも。体験記+再現答案を片手に自由闊達な議論が進み、来年2018年こそ1,200人合格。そんな初夢を見られそうです。

■■ここからテンプレ■■

ベテやふぞが過去問の答を必死に覚えてその小さなオツムを固くする隣で、柔軟な話題にさっと答えてタイムマネジメント力をダダ上げする【過去問RTA】。世間の誰も気づかぬ内に、今年R6の「2次」対策は既に春爛漫の満開モードです。

-合格体験記

PAGE TOP