【財務】スピテキ斜め読み#9 企業会計原則

【財務】スピテキ斜め読み#9 企業会計原則

オリンピック論点か、
単なるランダム出題か?

資格試験におけるオリンピック論点とは、4~5年に一度定期的に出る問題のこと。またランダム出題とは、出題範囲の中で一度出たら当面二度と出ないことを指します。

とにかく多芸多才なことがポイント。

ここに手を出さず、他のメイン論点でしっかりメダルを稼ぐ。では企業会計原則の「ランダム出題」っぷりを眺めてみましょう。

スピテキ斜め読み~重要度ミシュラン

スピテキ各論点は、重要度S~Cを頭に振って、内容を読み進む。

S論点:
S論点とは「2次」で問われる、つまり理解して使いこなす知識。しょっちゅう出てきて自然に覚えるので、覚えた後で理解に進む。
A論点:
A論点とは、1次「財務」で問われるが「事例Ⅳ」では使わない知識。問題を解きこなし、答え方を思い出せればそれで良し。
B論点:
B論点とは主に簿記知識。1次「財務」でもあまり問われず、「事例Ⅳ」には出てこない。過去問題数が少ないため、講師が言ったこと程度はメモしないと、本試験で太刀打ちできない。
C論点:
C論点とは、過去出題があったため営業上収録されたり、逆にBS項目にあるが「財務」「Ⅳ」では出題されない知識。追い掛けたらキリがないので、過去問の答えだけ読んでおく。

 

このS~C分類は診断士講座に限らず、多くの資格講座、スクールで使われる手法です。つまり、

  • 出題範囲が広範なため、
  • テキスト全てを覚えるのではなく、
  • 試験に出る、大事な所から押さえる。そのために優先順位を付けるのですね。

まずは大きな分類別に。

論点S~Cランクの詳細は、ダウンロードセンターのPDFを参照ください。

論点 評価 H27
要復習
問題
#9 11会計規則 収益・費用の認識基準 ★☆☆
金融商品に関する会計基準 ☆☆☆
固定資産の減損に係る会計基準 ☆☆☆
資産除去債務に関する会計基準 ☆☆☆
分配可能額の計算 ☆☆☆ ▲(4)理
リース取引に関する会計基準 ★☆☆
税効果会計に係る会計基準 ☆☆☆
連結CF計算書等の作成基準 ☆☆☆
工事契約に関する会計基準 ☆☆☆
連結財務諸表に関する会計基準 ☆☆☆
棚卸資産の評価に関する会計基準 ☆☆☆

S論点 頻出+理解=2次論点

1期間利益
2費用収益対応の原則
→試験に直接出ないが、経理部門はなぜ4月になると忙しそうにごそごそするかの理屈。企業の営業成績は1年で区切り、社外発表したり納税するルール。その時、その収益に見合う費用を計上し、収益-費用=利益とするのが会計の大原則。その作業が決算整理。昭和の時代は、咥え煙草でこれを徹夜で仕上げて一人前の経理マン。

1資金(キャッシュ)の範囲
→CF計算書において、「満期まで3か月以内の短期投資(定期預金やCP)」は現金同等物(Cash equivalent)として扱う。この知識は「1次」で1マーク出して良い。もっとも「経済」貨幣供給の予習論点と考えればOK。

A論点~頻出+暗記

1資本金
2株主資本等変動計算書
→ここは「純資産会計」の話。BSの右下「資本=純資産」の世界では、資金集め、利益稼ぎ、配当するため年1回のサイクルで何かが起きる。純資産のその年間変動を示すのが「株主資本等変動計算書」。当てる必要はなく、それが何者が知っていればOK。

資本金とは、株式発行で得る会社設立時の最初の元手で、その1/2の額は「資本準備金」として良い。これは今後事業が上手く行かない時、「資本金を取り崩したくなる」ことがある。それを見越し、予め1/2までは「資本金」でなく、取り崩し易い「資本準備金」にして良いルール。

4分配可能額
5剰余金の配当による準備金の計上
→次は配当の話。配当は利益(剰余金)を配るものであり、剰余金以上に配当しては駄目。なお自己株式の話はやり出すと面白いが、一旦スルー。
次に会社が配当をする時は、以下のルールがある。

・資本金の1/4に達するまで、
・配当額の1/10を準備金として積み立てさせる

簿記1級論点なのでわからなくても気にしない。また純資産の各項目が置かれる理由はちゃんと訳アリだが、名称が紛らわしく、かつ年1回しか動かない。診断士はこういう知識に口出さず、信頼できる経理担当者に任せる。

1工事進行基準と工事完成基準の意義
2成果の確実性
→これも利益大小の話。時事問題的にB→Aとするが、試験のための勉強でなく、試験を通じ、理解しにくい会計知識を押さえておく趣旨。

B論点~理解

1現金主義
2発生主義
3実現主義
→費用収益認識基準3兄弟。実務上ざっくり言えば、現金主義=税務上原則NG、費用=発生主義、利益=実現主義。だが理論覚えても使い道がない。興味があれば簿記2級「特殊商品売買」の仕訳パターンで習得可能

1その他有価証券
2有価証券の強制評価減
→これも典型的な簿記論点=嫌がらせ用に出題しやすい。企業が持つ有価証券(株式や債券)は、その保有目的によりBS表示科目・期末評価基準(時価・簿価)・仕訳が変わる。仕訳をするための知識であり、仕訳力を問わない診断士試験で、この手の知識問題を追いかけ出したらNG。

1減損処理の意義
2減損処理の目的
→期末固定資産の減損処理の問題。これも「仕訳するための知識」だから、軽くスルー。

1リースの定義
1ファイナンス・リース取引(売買処理)
2オペレーティング・リース取引(賃貸借処理)
→一連の簿記トリビアの中で、唯一誰にも役立つ知識。身近なリースと言えば、コピー機や営業車。資金面や経費処理の手軽さで発展したのがオペレーティングリース(賃貸借処理)。だが隠れリース債務による倒産が問題化し、手抜きせずちゃんと記帳せよとのお達しがファイナンスリース。

1会計上と税務上の考え方
2税効果会計の目的
3会計手続き(法人税等調整額の認識)
→税効果会計の話。業績不振の企業は利益を大きく見せたがるが、真に儲かっている企業は節税のため利益を小さく見せたがる。そうはさせじと利益減少工作を許さず、課税額を増やすのが税務署の役目。両者のバトルは傍目に面白いが、実務上は煩雑、だから簿記の試験に出しやすい。診断士試験では解かなくて良い。

C論点~おまけ

1資産除去債務の意義
2会計手続き
→比較的新しい会計基準。簡単に言えば、固定資産取得時に将来の現状回復費用を見越し、取得原価に含め、かつ毎年利息費用を計上する処理。仕訳問題としては面白いが、診断士実務に全く無関係。無視。

3剰余金の算定
→分配可能額の論点で、計算日を決めるルール。不要。

1第1法
2第2法
→連結CF計算書において、利息・配当金の受取額を営業CF⇔投資CFのどちらにするかの話。通常は営業CFに表示する。細かすぎるので無視。

1連結の対象
1投資と資本の相殺消去
2のれん
3非支配株主持分
→連結決算の話題。連結決算する様な企業は、「会計・財務」の専門家が社内にいるので診断士には不要な知識。実務でやりたい人は簿記1級。

1棚卸資産の意義
1評価基準
2評価損の表示
→時価評価会計においては、固定資産だけでなく流動資産(棚卸資産)も時価評価。これも仕訳の問題に過ぎないので軽くスルー。

今日のまとめ

主要論点の問題が並ぶ「財務」の中で、企業会計原則はオリンピックかランダムの知識問題。

A:ここを勉強してきなさいのメッセージと取るか、
B:高得点を防ぐための嫌がらせと取るか。

その違いを押さえれば、「財務」偏重より、他科目の勉強をバランスよく進めて高得点です。

お知らせ
スピテキ斜め読み#1~9をダウンロードセンターに掲載しました。スマホでもすぐ使えます。
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