【イケカコをエクセルで】#3業務的意思決定

【イケカコをエクセルで】#3業務的意思決定

Q: 従来(特に過年度生)の「事例Ⅳ」指導、学習の誤りを5つ挙げ、それぞれ対策を述べよ。

A:

  1. 問題集を回転し、解き方を覚える学習に終始。
  2. 応用・捻りの変化に弱く、出題傾向変化と言い訳ばかり。
  3. 理論の裏付けや実務の実践がなく、机上の学習に終始。

「財務」「事例Ⅳ」が難化すると。「今年の出題傾向は変化しましたが、基礎を押さえれば十分対応できる問題でした」・・自分の教え方の悪さを棚に上げ、受験校の言い訳は毎年コピペ。

誤り③:理論の裏付けや実務の実践がなく、机上の学習に終始

現状の把握
→診断士「財務」対策は問題集回転偏重。理論の裏付けも、実務での実践もない。
解析
→問題集の答を覚えた所で成長STOP。新作問題を見ると再び答え覚えて満足。
対策の立案
イケカコ解説で理屈を知り、次いで身の回りの実務で使ってみる

 

参考:意思決定会計の実際

  • ねぇ、今度受けた特別注文は採算が合うかしら?
  • ちょっと、この部品在庫の経済的発注量はいくらかな?
  • おい、この投資案A⇔Bで、どちらが儲かるか計算しといて。

身の回りで実際に使えと言われ、ホントにこんなシーンに出遭えば貴重。会社が大きくなるほど機能分化が進み、それぞれ社内の専門家がいるから、なかなかそんな現場は見掛けない。

そんな時にイケカコ。

当初は理論テキストでありながら、例題・問題は実務レベルの仔細な条件設定。ただこれ実務なのだから、電卓手計算でなくエクセル使用でスラスラ。特に今日の#3、明日の#4は最凶レベルの難易度設定。

#3業務的意思決定~事前知識

イケカコもくじ イケカコ「要点整理」
6 業務的意思決定会計 S
★★☆
★★★
.
業務的意思決定の特質
差額原価収益分析
7 活動基準原価計算 C
★☆☆
★☆☆
.
活動基準原価計算(ABC)の意義
ABCの基礎概念

Lecture 6, 7の要点は以下。

  1. 差額原価(意思決定基準)
  2. 費用概念
  3. 代替案(出題タイプ)
  4. 活動基準原価計算

上記4つの要点を各例題・問題で以下の通り学ぶ。

☆=良問。△=難問、先送りでOK。


差額原価
(意思決定基準)

費用概念

代替案
(意思決定タイプ)

活動基準
原価計算
§6
例題1☆
○差額
例題2☆ ○差額 ○機会費用 ○内外製
例題3☆ △部門貢献利益 ○非関連費用 ○セグメント損益
例題4 ○差額 ○追加加工
問題1 ○差額 ○セールスミックス
問題2☆ ○差額 ○特別注文
問題3☆ ○差額 ○追加加工
問題4△ △差額(難) ○埋没コスト △内外製(難)
問題5☆ ○差額 △追加加工・連産品
§7
例題1
例題2 ○2製品
問題1 ○パズル
問題2
問題3

1⃣差額原価(意思決定基準)

受験校は、差額原価の考え方をきちんと教えない。そこでイケカコ解説を写経し、大事な所を自分でマークする。

ある意思決定を実施すると、実施しない場合と比べて原価や収益が変化する。意思決定により変化する原価、収益差額原価、差額収益という。差額原価・差額収益は意思決定に関連を持つということから関連原価・関連収益ともいわれる。意思決定により影響を受けない原価や収益は意思決定に無関連であり、意思決定に際し考慮する必要はない。したがって、意思決定に必要な財務情報は考慮中の代替案間で異なる将来の予想原価・予想収益ということになる。

関連原価・関連収益の概念の特徴はそれが将来に係るということである。意思決定は将来に関して行われるのであって、過去を変更するために行われるのでないから過去の原価は意思決定に無関連である。将来の原価であっても代替案の間で同額の発生が予想される原価であればそれは意思決定に関連する原価ではない。意思決定に関連する原価・収益は代替案の間で異なる原価・収益である。

意思決定に関連する原価概念として埋没原価(sunk cost)と機会原価(opportunity cost)がある。埋没原価は与えられた状態のもとで回収不能な歴史的原価のことで、その基本的特徴は経営者が行う意思決定に当たって考慮されないという点にある。そして無関連原価と同じく特定の意思決定によって影響を受けない原価という意味で使われている。機会原価は代替案のうち一つを選択したことにより犠牲にされる経済的資源を、他の代替案に振り向けたならば得られるはずの最大の利益額、すなわち最大逸失利益額で測定した原価である。

2⃣費用概念

上の解説で費用収益、過去将来、差額同額、回収可能不能、機会埋没・・と言われても、正直意味不明。そんな時はスッと表で整理。

過去 将来
×非関連 ○関連
差額 .
※回収可能額
→将来コストへ
発生費用
+機会費用
-回収可能額
×非関連 ×非関連
同額 ・埋没コスト
・回収不能額

意思決定する人は忙しく、いちいち全部のことは考えたくない。だから、

将来の差額=発生費用+機会費用-回収可能額

だけ使ってズバリ判断。過去のコト、考えても変わらない(同額の)コトは考慮しない。だから迅速。

3⃣代替案(意思決定タイプ)

上記の通り、意思決定とは×非関連原価を外す作業。

→解答に使わないダミー条件が必ず書いてある。
→計算条件から答えを考えるのでなく、使う計算条件を逆算して探す。
→想定される出題パターンを予め整理しておく。

ん、どこかで聞いたことある気がするが、業務的意思決定会計の出題パターンは以下の通り。

①費用 ②収益 利益②⁻① 良くあるシナリオ
§6 内外製 ○差額 ウチの部品買いませんか
と売り込みがある
特別注文 ○差額 ○差額 ○差額 負けてくれたら買う!
と大口顧客が登場
追加加工 ○差額 ○差額 ○差額 もう一加工する・しない
でどちらが儲かるか
△連産品 ※出ない
§2 CVP分析 固定費F
÷限界利益率
固定費を限界利益
で回収
§3 セールス
ミックス
制約条件
あたりCM
限界利益CMを
最大化する組み合わせ
§4 セグメント
損益
部門貢献
利益CM
見た目赤字でも部門CM>0
なら固定費F回収に貢献
§5 EOQ 費用最小 発注費=保管費となる
発注量Qを決める

問題解いたら、自分なりの表にまとめると、実務でスッと使い易い。上のパターンが本当に全部なのかも、自分で問題解いて確認。

 

4⃣活動基準原価計算(ABC)

製造間接費をどう配賦するかの問題。意外と人間臭いイメージで↓。

△伝統的原価計算 →何か一つの基準でエイヤと決める。粗っぽいので、社内で文句言うやつが出てくる。
○ ABC活動基準原価計算→コストプール×ドライバーとカタカタ用語で吹っかけ、文句言うやつを黙らせる。

エクセル開始

知識は解った。ではエクセルで。

業務的意思決定=差額原価収益の問題は、複雑怪奇で難解。だが何度か解き直し、その難解さ=ダミー条件の存在と気づくと、「Ⅳ」本番で勝てる。

<Lecture 6>

例題1☆:業務的意思決定(=○○すべきか否か)を求められたら、限界/貢献利益を全て計算せず、差額原価で答える。

例題2☆:内外製(外注すべきか否か)の問題。自製・外製それぞれの差額原価と「機会原価を加えて」、原価の大小で判断。

例題3☆:セグメント存廃はどの段階の利益で判断するかを問う。個別に紐付く「関連費用」で考えるのが「部門貢献利益※」。

例題4:代替案の問題では、同額、非関連費用は無視。差額原価で答えてショートカット。値上げ・値下げ交渉に応用。

2015/7/1 エクセル解説追加

問題1:セールスミックスの問題に見えるが、聞いているのは差額利益(収益-費用)が±どちらになるかの意思決定。

問題2☆:現状より増産するか否かの判断は、総額でなく差額原価収益のショートカットで判断して、手抜き。

問題3☆:追加加工するか否かは、元の商品の売価原価は無視し、追加分の差額原価で判断。シンプルで良問。

問題4:問2埋没コスト、問3多桁式費用の扱いが難。一旦飛ばし、後から解き直しでOK。

問題5☆:追加加工・連産品の出題で一見難しいが、同額非関連費用は無視して良いので計算超簡単。ぜひ解いておく。

2015/7/20 エクセル解法追加

<Lecture 7>

例題1:ABCの基本手順。コストプール総費用/総数量で「活動原価率」を求め、数量を掛けて製品にコストを配賦する。

例題2:伝統的原価計算では数量の多い製品に原価を多く配賦。ABCでは小ロット品への原価配賦の精度を上げ、採算を見る。単位の扱いに注意。

問題1:パズル式総合問題。「単位あたり原価」=直接材料費+直接労務費+製造間接費である「標準原価の知識」と、コストプール⇔ドライバーを紐つける「生産知識」を、自分で補う。

問題2:解答中

問題3:解答中

今日のまとめ

Lecture 6の問題は診断士受験生にとり、二重の意味で難しい。

  1. 業務的意思決定を十分教わっていない(「財務」出題ウェイトが低い)
  2. 算盤の試験に思わせ、実は国語の試験。

だがイケカコの国語=小学6年生と仮定すれば、「Ⅳ」本試験の国語=小学3年生位。難問に挑むコストとリスクを冒せば、「Ⅳ」荒稼ぎのハイリターンが射程内。ではまとめ。

  • 「Ⅳ」の点差は覚えた解法の数でなく、「会計能力国語検定」で決まる。
  • 差額原価=発生費用+機会費用-回収可能額。念仏の如く唱えて解く。
  • 業務的意思決定の問題は、出題パターンごとに使う計算条件をメモ。
  • 活動基準原価計算は一見メンド臭いが、人間臭くて意外とイイ奴。

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