【経営】過去問タテ解き #8 マーケ・ブランド

【経営】過去問タテ解き #8 マーケ・ブランド

誰に・何を・どう売るか。

駅前商店街、小規模旅行業者、水産練物メーカー、焼酎メーカー、眼鏡専門店といえば?と診断士界で問えば、「事例Ⅱ」とすぐ返ってくる。ではその共通点は?と問えば、

製品=ブランド+サービスマーケ

明日#7ターゲットマーケティングで扱う「誰に」と並び、マーケの世界では「何を」が大事。だからマーケの4Pを学ぶ時は、4点並列でなく製品Productを最重視。

1⃣今日のタテ解き
第1編 経営戦略 第2編 組織論 第3編 マーケティング
事例Ⅰで使う 事例Ⅱで使う
#1 経営概論 #4 組織構造論 #7 マーケティングマネジメント
#2 成長・競争戦略 #5 組織行動論 #8 製品戦略
#3 技術・外部連携 #6 人的資源管理 #9 価格・チャネル・販促戦略

マーケティングの4P、また製品Pで押さえる知識は少なくないが、診断士「経営」「事例Ⅱ」が問う領域は①ブランド ②サービスマーケの2点に集中。この2点はビジネス上、(公益に資す公務員を除き)必ず関わるから実務と知識をしっかり結び付け。

タテ解きリスト

ブランド→ H23第27問(D)(D)(A)、H24第30問(A)、H25第29問(E)、H26第27問(D)(D)、第32問(C)、H27第26問(B)(B)(B)

サービスマーケ→H23第32問(A)(A)、H26第29問(A)(C)(A)、H27第34問(C)、第35問(B)

必須Sランク論点
・製品ライフサイクル
・ブランドの種類
・ブランドエクイティ
・4つのブランド戦略
・サービスマーケ
・経験価値マーケティング

2⃣良問Cランク分析

診断士「1次」の魅力は、マークシート試験を通じ効率良くビジネス知識が身につくこと。ブランド・サービスマーケとも自社ビジネスで使う知識を体系的に学ぶ好機会。

H26第27問
家業の果物農家を継いだS氏は、父親の代から取り組んできた大手小売チェーンへの完全直販体制をさらに強化するために、地域の若手農家とともに、この小売チェーンとの間で自らが生産する果物の①ブランド化を図る準備を進めている。各種の調査結果からは、消費者の年齢と果物の消費量との間には強い正の相関があることが明らかにされている。そこで、S氏はこの取り組みのメンバーと②マーケティング・リサーチ検討会を立ち上げ、今後とるべき方策の判断材料を集めることにした。

(設問1) Dランク
文中の下線部①に示す「ブランド化」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

△ア 一般的に果物の成分効用は明確に識別することが可能である。おのおのの果物の成分効用という情緒的属性をベースとしたブランド・アイデンティティをデザインすれば、大きな効果を得ることができる。
○イ 果物のブランド化においては、取引先小売チェーンも顧客データや販売データを分析し、より廃棄ロスの少ない形でのブランド育成の方法を探索することが望まれる。
△ウ この果物のブランド化の取り組みは、少なからず作柄の影響を受ける。作柄に応じて、生産者側が出荷制限を行ったり、小売チェーン側が卸売市場を通した機動的な仕入れを行ったりすることが商品の安定的供給の上で不可欠である。
×エ 取引相手となる小売チェーンの店頭で展開する果物商品を通じて消費者の欲求理想点に近いポジションを獲得することができれば、このブランド化の構想は、強力なプッシュ効果による指名買い行動を生み出すことが可能となる。

まず解法テクニックとして、「長い問題文」「長い選択肢」を読んだら負け。選択肢ア~エをささっと眺め、間違い箇所にツッコミ入れて2択に絞る。この問題はDランク、ア⇔イ、イ⇔ウのどちらかで迷った筈。この種の問はあくまで、

・「正解を選ぶ」でなく「間違いを落とす」。
・もっともらしい選択肢中、「間違いと否定しきれない」ヤツが正解の可能性

なお試験中は脳が活性化し記憶効果が高い。2回転、3回転目の見直し時は、長い問題文まで読んでおくと後で役立つ。

×H26第32問 Cランク
ブランドに関する記述として、最も不適切なものはどれか

△ア 競争関係にある企業の技術水準が高い位置で平準化している状況では、同じ価格帯の商品であれば機能的・品質的な違いを認めることが難しくなる。このような状態をパリティ(parity)と呼ぶ。それはコモディティ化の原因のひとつでもある。
○イ ブランド・エクイティとは、ブランド名やシンボルなどと結び付いて形成・蓄積された無形の正味資産を指す。
×ウ ブランド・エクステンション(ブランド拡張)とは、ある製品カテゴリーにおいて確立されたブランド名を同種の製品カテゴリー内の新しい製品に活用することである。
○エ ブランドの機能に従った分類を行うと、企業ブランドと製品ブランド(個別ブランド)に分けることができる。これらのブランドには、品質保証の役割(エンドユーザーとしての役割)や購買駆動機能(ドライバーとしての役割)がある。

コトラーの4つのブランド戦略はテキストレベルだから、正解ウは選べる筈。ただウの誤りをつい見逃すと、アやエでうんうん唸って結局不正解。紛らわしい正解選択肢知識は、テキスト・ポケテキに書き込み、後日パラパラめくって「あぁ、あの時の」状態にすると記憶しやすい。

H26第29問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。美容院を営む一家で育ったP氏は、美容専門学校に進学して美容師になった兄・姉とは異なり、高校卒業後、ある大学で企業経営理論を学んだ。大学卒業後、P氏は消費財メーカーでの営業やマーケティング調査部署などにおける数年間の勤務を経て、両親が経営する①フランチャイズ方式による美容院の成長を支援するために基幹スタッフとして入社した。そこで、P氏は将来の美容院チェーン経営者にとって不可欠な②サービスやサービス・マーケティングについて、フランチャイズ方式での事業拡大の構想と関連付けながら学ぶことにした。

○(設問2) Cランク
 文中の下線部②に示す「サービスやサービス・マーケティング」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

×ア P氏は加盟店を募集するにあたって、事前の生産と在庫ができないというサービス固有の問題を、本部による継続的なカット・シャンプーの技能講習を通して有効に解決できる点を訴求している。
△イ サービス・マーケティングのマネジメントでは、有形財の4Psにpeopleを加えた5Psで考えることが通常である
×ウ サービス・マーケティングをめぐる課題のひとつはサービスの無形性に対して可視的な属性を付加していくことであるが、フランチャイズ方式の導入によってこの問題の解決を図ることは極めて難しい。
○エ フランチャイズ方式を通じて大学のキャンパスや空港など新たなタイプの立地における加盟店の獲得を目指す場合には、チェーン全体の中で価格やサービス内容の柔軟性を獲得することが可能となる。

診断士試験において、サービスマーケティングの5つの特徴(無形性・非均一性・不可分性・消滅性・需要の変動制)は中身を諳んじ、いつでも使える様にしておく最重要知識。この時、頓珍漢なこと言ってるアウは落とす。イ⇔ウの2択で最後に悩んだら、どちらを選ぶと安全か(=知らない知識を選ばない)のセンスで勝負したい。

H27第34問 Cランク
サービスと、その品質評価や顧客満足に関する記述として、最も適切なものはどれか。

△ア SERVQUALでは、信頼性、対応性、確実性、共感性、有用性の5つの側面からサービス品質を評価する
△イ 顧客が、直接、サービスを提供される場面をサービス・スケープといい、重要性から「真実の瞬間」と称されることがある。
△ウ サービス・プロフィット・チェーンは、従業員の満足を高めることが顧客満足や顧客ロイヤルティの向上につながるという考え方を示している。
×エ 提供するサービスが顧客の期待水準に達すれば、確実に顧客は高い満足を得る。

この問題は難しく、テキスト外のカタカナ知識で3択が残る。初見の知識は悩むだけ時間の無駄。①センスで選ぶ⇔鉛筆転がすを判断 ②実際に転がしてみる、としか言い様がない。筆者は~なんとなく~でウは選べた。なお420点前後1マークのために知識追いかけだすとキリがないので注意。翌年のテキストに未収録なら無視、と判断したい。

3⃣Cランク知識で実力UPドリル

1次知識を、実務や試験対策に応用。自分の血となり肉とする。

1次高得点タイプ=スト合格の強みは、学んだ知識を教室の中だけでなく、自分のビジネスや生活、また資格学習にすぐ応用すること。今日は少しコラム風。

コラム:マーケティングと「4」
「戦略論」「マーケ」を学ぶと数字の「4」にやたら出遭う。ざっと挙げても、

4P
4C
製品=市場マトリクス(アンゾフ)
PPM(ボストンコンサルティング)
競争地位別戦略(コトラー)
4つのブランド戦略(コトラー)
マーケティング4.0(コトラー)

直接会って話したことはないが(笑)コトラー教授の頭の中が、タテヨコの2軸マトリクスで出来ているのは間違いない。なおポートフォリオの考え方(=データ散布図を描き、中央値で2軸を取る)は、ビジネス常識過ぎて恐縮ながら、全てのデータを平面に写し取り、4つのグループに分類するので利用価値が高い。

診断士で言えばSWOTになるが、日常で当り前に使いこなしたいツール。

4⃣D・Eランクの捨て方・拾い方

D・Eランクは捨てる、当てるどっちなんだい?

ブランドは基本的に得点源、Eランクは1問のみ。

H25第29問 Eランク
次の文中の空欄A~Dに入る語句の組合せとして最も適切なものを、下記の解答群から選べ。

P氏はある酒屋の4代目として店を継ぐことになった。3代目からも聞いていたとおり、この店がある商店街は一昔前と比べると活気がなくなっている。 P氏は自分の店の活性化策として□ A □ブランド商品を品揃えの中核に据え、贈答用の小物や日常的に使用できる気の利いた雑貨もそのラインアップに加えた。美術大学で産業デザインを学び、コンテスト入賞経験を持つP氏は仕入れた商品に装飾を施すなど、□ B □加工による独自の付加価値づくりを重視し、地域の消費者のギフト需要を吸収するようになっていた。 P氏はさらに先代の時代から懇意にしていた取引相手である中小の地方酒造メーカー数社の同世代経営者と連携を深めていく。P氏は商店街の懸賞企画の一環で地域消費者の家族での食生活や外食の嗜好についての大規模なアンケート調査を実施した。その結果、この地域市場には飲食料品の消費について明確な消費者クラスターが存在することが分かった。 これを踏まえ、P氏は各酒造メーカーと原材料段階までさかのぼった共同商品開発に着手し、4種類の日本酒を□ A □ブランド商品として導入した。その際、作り手の顔が見えるように、それぞれの酒造メーカーの企業名も併記する形のブランド名称を採用した。このようなブランド表記はダブル□ C □と呼ばれる。 P氏はこれら特異な商品を自店の□ D □ブランドとして、商店街活性化のために活用しようと考えた。そして、地域の飲食店への卸売もスタートした。

[解答群]
ア A:地域      B:流通  C:マーク    D:ラグジュアリー
イ A:ナショナル   B:意匠  C:マーク    D:小売店舗
ウ A:プライベート  B:意匠  C:マーク    D:ストア
エ A:プライベート  B:自家  C:コンテンツ  D:小売事業
オ A:プライベート  B:流通  C:チョップ   D:ストア

この問題、空欄Cが「ダブルチョップ」と知ると瞬殺。だが正答率はEランク。低正答率の理由を想像すると、

・選択肢ウがもっともらしい。
・ウの空欄B「意匠」加工ももっともらしい (正解は流通加工)

作問者もここまで釣れるとは予想外だろうが、90分間頭脳のフルマラソンして最後にこの問題に出会うとキツイ。強めのひっかけ=合否にあまり関係しない問題だが、420点ギリギリ=泣くになけないなんてコトがない様、タテ解き駆使し、出題パターン変化のリスクは予想しておきたい。

今日のまとめ

1次「経営」の3領域、「戦略論」「組織論」「マーケ」の中では、自分のビジネスや生活に密接な「マーケ」が最も解きやすい。

また「2次」で自業界の知識を書くとOUTだが、マーケのセンスは広く実務に応用可。2次「事例Ⅱ」荒稼ぎでスト合格も、選択肢のひとつ。ではまとめ。

・「選択肢のひとつ」は、「経営」H25第28問アから拝借。最近すごく気にいった。
・「マーケ」過去問選択肢の言い回しは、結構「2次」回答に使える。要チェック。
・ブランドを問われたら、テキスト知識で「1次」は解答、「2次」は回答。
・サービスマーケを 〃 、無形・非均一・不可分・消滅・需要変動の中から回答。

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